カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

イトーヨーカドー広畑店、3月26日閉店-姫路南部を代表する大型ショッピングセンター

姫路市広畑区の山陽電車夢前川駅のそばにある大型ショッピングセンター「イトーヨーカドー広畑店」が3月26日に閉店する。

イトーヨーカドー広畑店。

ニトリ、ムサシとともに一大商業地を形成していた

イトーヨーカドー広畑店は2000年3月開業。地上2階建、売場面積は20,554㎡。新日本製鐵用地(労働会館の跡地など)への出店だった。建物部分はイトーヨーカ堂が所有している。
館内には専門店として「ABCマート」、「マックハウス」、「クラフトパーク」、「キャンドゥ」、「宮脇書店」など約25店舗が入居しているほか、隣接地に「ニトリ」(売場面積9,776㎡、2004年11月開店、アカチャンホンポも同居)、「ホームセンタームサシ」(売場面積25,375㎡、2004年10月開店)が出店しており、総売場面積5万㎡を超える一大商業集積地となっている。また、新日鐵住金グループの総合病院「製鉄記念広畑病院」とも隣接している。

閉店セールは2月8日から-後継テナントは未定

イトーヨーカドー広畑店では、2月8日から閉店セールが実施されている。
後継テナントなどに関しては、2月時点で発表されていない。
イトーヨーカドーの建物は築年数17年とまだ新しいために新規テナントを誘致する可能性が高いと考えられる。
一方で、姫路市にはイオングループの源流の1つとなった「フタギ」の本社があった縁もあり、ヨーカドーの近隣にも複数のイオン系ショッピングセンターが立地する。イトーヨーカドーも売場面積が2万㎡と非常に広いうえに自社所有物件であることから、建物が他社に売却される可能性もあろう。

外部リンク:イトーヨーカドー広畑店
関連記事:サンモール高砂、再生に向けて売却へ
関連記事:旧・姫路モノレール大将軍駅、解体へ
関連記事:キュエル姫路、2016年4月29日開業-神姫バスの新バスターミナルビル

JR筑豊本線、若松-直方間を3月から「スマートサポートステーション」に-遠隔サポートで無人化

JR九州は2017年3月4日のダイヤ改正に合わせて、JR筑豊本線(若松駅-折尾駅間の愛称は「若松線」、折尾駅-桂川駅間の愛称は「福北ゆたか線」)の若松駅から直方駅の間にある11駅(若松駅含む、折尾駅は除く)を無人化し、最新の遠隔サポートシステムを導入した「Smart Support Station」(スマートサポートステーション)に転換する。

筑豊本線・直方車両センター。

中間(なかま)駅から「遠隔操作」で利用客に対応

今回のダイヤ改正により無人化されるのは、若松駅と若松駅から直方駅の間にある12駅のうち折尾駅を除く11駅。
このうち、若松駅、中間(なかま)駅は一部時間帯で駅員を配置する(後述)。

「スマートサポートステーション」導入駅(JR九州プレスリリースより)。

対象となる11駅では、全駅に遠隔サポートシステム「スマートサポートステーション」を導入する。
筑豊本線のスマートサポートステーションは、中間(なかま)駅に設けられたサポートセンターから遠隔操作により、切符の精算やICカードチャージといった業務に対応するとともに、駅構内にはインターホンや複数台のカメラを設置するもの。
スマートサポートステーションは、2014年3月から香椎線で運用が開始された香椎線につづいて2路線目の導入となる。

JR直方駅。

若松駅・中間駅では完全無人化回避-DENCHAも増備

若松駅-直方駅間のうち、サポートセンターの本部機能が設置される中間(なかま)駅と、起点駅であり無人化反対運動が行われていた若松駅では、通勤・通学時間帯(6時30分~8時30分)に駅係員を配置して定期券販売など従来通りのサービスを行う。
このため、若松駅と中間(なかま)駅の「完全無人化」は見送られた形となった。
jr_wakamatsu_old1
筑豊本線の起点となる若松駅。

また、若松線では新型車両の819系蓄電池車「DENCHA」を増備し、全車両をDENCHAに統一し、一部電車を直方駅まで直通化するほか、若松駅舎を改装することで、サービスの向上を図る。

819系蓄電池車「DENCHA」。

路線維持の1手段「スマート無人駅」、今後も拡大か

JR九州は2016年10月にJRグループ4社目となる東証一部上場を果たしたことで、赤字である鉄道事業の経営改善に向け、駅業務の効率化や収益構造の最大化などといった努力がより一層求められることになった。
今後も、閑散線区の鉄道路線・運行本数の維持を図る1つの手段として、運行効率化を図るために若松線や香椎線をモデルとした「スマートサポートステーション」を導入するケースが増えていきそうだ。
このほか、JR九州では3月4日から特急「にちりん」(大分駅-宮崎空港駅など)、「ひゅうが」(延岡駅-宮崎空港駅など)の一部列車をワンマン運転化することなどを発表している。

特急にちりん。

外部リンク:筑豊本線の一部が「Smart Support Station」に変わります
関連記事:JR九州、若松駅を2017年3月リニューアル-蓄電池電車で話題、投資進む若松線
関連記事:JR折尾駅、1月2日より鹿児島線を新ホームに-高架化進む折尾駅、”日本最古の立体交差”見納めに
関連記事:サンリブ折尾、2016年4月27日開店-旧店建替え、全面リニューアル

ジュンク堂書店大分店、ベスト電器大分ビルに2017年4月移転-コメダ珈琲店との複合店舗に

イオン・大分フォーラスの建て替えに伴い、2月26日に閉店することになっていた「淳久堂書店大分店」(ジュンク堂書店大分店)が、セントポルタ中央町商店街の旧「ベスト電器大分店」跡に移転することになった。

ジュンク堂書店大分店が出店する大分フォーラス。

新生「ジュンク堂大分店」、コメダ珈琲店との複合店舗に

ジュンク堂書店大分店は1995年1月にジュンク堂書店の九州1号店として開店。大分フォーラスの7階~8階にあり、22年に亘って「大分県最大の書店」として親しまれてきたが、大分フォーラスの建替え(建替え後は「大分オーパ」)に伴い、一時閉店することが決まっていた。現店舗の売場面積は約2,300㎡。

ジュンク堂書店大分店の店内。

なお、同店はしばしば「大分市の大型書店のさきがけ」と言われることがあるが、1983年から1988年までは三省堂書店が晃星堂との合弁でサンバード長崎屋大分店の地階全体(現在は「地下ゲー」ことタイトーステーション大分のフロア)に出店していたことがある。
ジュンク堂書店が移転することになったのは2016年9月まで「ベスト電器大分店」が出店していたべスト電器大分ビルで、建物はベスト電器が所有している。ベスト電器は1982年7月から2016年9月までこの自社ビルに出店してきたが、2016年10月28日に大分駅に隣接して開業したショッピングセンター「アクロスプラザ大分駅南」2階に移転。その後、ビルは閉鎖されていた。

ベスト電器の移転先となったアクロスプラザ大分駅南。

ジュンク堂書店はベスト電器大分ビルの1階~5階に出店。2017年4月に開店する予定。また、ジュンク堂書店の1階には「コメダ珈琲店」が2017年7月に出店する。コメダ珈琲店は大分県4店目で、大分市中心部には初出店となる。2017年2月現在、各社のプレスリリースは出ていないものの(追記:2月17日にジュンク堂書店からの移転発表がなされた。詳しくは後述)、すでに複数の求人サイトにおいて告知がなされている。(※求人終了後にリンク切れとなる)
出店するベスト電器大分ビルの売場面積は1,119㎡。地元紙・大分合同新聞によると、新しいジュンク堂書店大分店の売場面積は約1,600㎡、コメダ珈琲店は220㎡となる予定で、現在のジュンク堂書店大分店よりも小さい規模になるという。ジュンク堂書店が「大分オーパ」の完成後にオーパに再移転するかどうかは、現時点では発表されていない。

旧・ベスト電器大分店。
セントポルタ中央町商店街に立地。この場所のアーケードは開閉式。

大分駅前では、2014年以降大分駅ビル(JRおおいたシティ)に「紀伊國屋書店」が、トキハ本店に「リブロ」が新規出店(リブロは厳密には移転再出店)、さらにアニメイトが移転増床しており、その影響で明屋書店が撤退したばかり。今回のフォーラス建替えによりジュンク堂書店も存続が危ぶまれていた。それだけに、長年親しまれた書店の再出店を歓迎する声は大きいであろう。
大分フォーラスの建替えについての記事はこちら。

追記:ジュンク堂書店移転に関する公式発表はこちら(2017/2/17)
開業日は4月28日となる。

ジュンク堂書店大分店(新店)
コメダ珈琲店大分中央店

住所:大分市中央町2-3-4
営業時間:10:00~20:00

外部リンク:ジュンク堂書店大分店
関連記事:大分フォーラス、2017年2月閉店-建替えで全面リニューアル「大分オーパ」に

関連記事:アクロスプラザ大分駅南、2016年10月28日開店-大分駅隣接のショッピングセンター
関連記事:大分駅前にベスト電器出店-アクロスプラザ大分駅南の核店舗

ニトリ狛江ショッピングセンター、2017年2月16日開業-積極出店すすめるニトリ、池袋東武にも3月出店

狛江市の小田急線喜多見駅近くに、家具大手の「ニトリ」と家電大手の「ヤマダ電機」のコラボ店舗となる「ニトリ狛江ショッピングセンター」が2017年2月16日にグランドオープンする。ニトリ狛江ショッピングセンター。

ニトリとヤマダのコラボ店舗、飲食店も出店

ニトリ狛江ショッピングセンターは喜多見駅近くの世田谷通り沿いに立地する「カゴメ物流多摩川配送センター」跡地に出店。建物は地上3階建てで、店舗面積は7,934㎡。
1階「ヤマダ電機テックランド狛江店」と2階「ニトリ狛江世田谷通り店」を核に、「とんかつ和幸」、「ふうふや」(京うどん・和食)、「星乃珈琲店」といった飲食店が入居する。
2月9日にヤマダ電機が先行オープンし、2月16日にグランドオープンを迎える。

ニトリ、ピエリ守山・名鉄本店にも-池袋東武には3月出店

ニトリは2016年に新宿高島屋タイムズスクエア、東急百貨店東横店(いずれも渋谷区)、港南台高島屋(横浜市南区)など、百貨店に立て続けに出店したことで話題を集めたほか、自社開発のショッピングセンターとして「ニトリモール枚方」(大阪府枚方市)、「ニトリ梅島ショッピングセンター」(足立区)も出店させており、積極展開を続けている。2016年12月に出店したニトリ梅島ショッピングセンター。

ニトリは2017年に入っても、1月13日に「名鉄百貨店本店」(名古屋市中村区)、2月10日に滋賀県のショッピングセンター「ピエリ守山」(守山市)内に新規出店するなど、その勢いは留まることを知らない。
さらに、ニトリは3月15日には「東武百貨店池袋本店」(豊島区)への出店を予定している。ニトリが出店するのは6階で、売場面積は約3,700㎡となる。

ニトリが出店する東武百貨店池袋本店。

ニトリ狛江ショッピングセンター・出店テナント一覧
1階
  • ヤマダ電機テックランド狛江店(家電)
  • 星乃珈琲店(カフェ)
  • ふうふや(京うどん・和食)
  • とんかつ和幸(とんかつ)
2階
  • ニトリ狛江世田谷通り店(家具・インテリア)
ニトリ狛江ショッピングセンター

住所:東京都狛江市岩戸南2丁目4番3号
営業時間:10時〜21時(一部テナントは営業時間異なる)

ニュースリリース:「ニトリ狛江ショッピングセンター」オープンのお知らせ(ニトリ公式サイト)
関連記事:ニトリ梅島ショッピングセンター、2016年12月開業-イトーヨーカドーと初のコラボ店舗
関連記事:ニトリ、新宿髙島屋に2016年12月出店-紀伊國屋書店跡
関連記事:ニトリモール枚方、2016年4月20日開業-ニトリ最大の店舗
関連記事:東武池袋本店レストラン街「スパイス」2016年2月26日リニューアル-都内最大級のレストラン街に

西武百貨店旭川店跡、B館にホテル誘致へ-A館は解体すすむ

2016年9月30日に閉店した旭川駅前の「西武百貨店旭川店B館」の土地・建物を、前田住設(旭川市)が取得し、ホテルの誘致を軸とした再生を図ることとなった。

西武百貨店旭川店。手前がB館。

旭川西武B館、ホテルに-道北唯一の百貨店だった

西武百貨店旭川店は1975年8月に開店。
A館(地下1階、地上8階)とB館(地下1階、地上10階)の2館体制で、売場面積は24,177㎡。
開業当初はB館のみで、西友の運営だった。1979年には隣接してams(旭川緑屋ショッピングセンター)が開業。のちに旭川西武のA館となった。また支店として西武旭川空港ショップも運営していた。 
同店は旭川市唯一の百貨店であり、2009年の丸井今井旭川店閉店以降は道北唯一の本格的百貨店であり(西條百貨店(名寄、稚内、士別、枝幸)は現在ショッピングセンター業態)、ロフトや無印良品、三省堂書店など多くの大手専門店も出店していたが、そごう・西武の経営不振もあり、売上の減少を理由に2016年9月30日に閉店。
その後、地権者側の敷金返還問題なども報じられていた。

また、地元紙・北海道新聞によると、西武百貨店旭川店B館は耐震補強が済んでいるため耐震性はあるものの、ホテルの誘致するに当たっては建物をそのまま活用するか解体するかどうかは未定だという。

解体すすむ旭川西武A館-跡地は未定

旭川西武跡地では、B館の活用が決まる一方で、A館の建物は解体が進んでいる。
2017年2月現在、A館跡地の利用方法などについては未定だという。
 
解体中の西武百貨店旭川店A館。
(撮影:北のテッチャンさん)

関連記事:そごう柏店、43年の歴史に幕-西武旭川店も閉店
関連記事:西武百貨店旭川店・旭川ロフト、9月30日閉店
関連記事:西武百貨店旭川店、閉店を検討
関連記事:セイコーマート、社名を「セコマ」に改称

ザ・ビッグ岩国店、2017年2月28日閉店-ザ・ビッグ1号店

マックスバリュ西日本(広島市)が運営する山口県岩国市のディスカウントストア(総合スーパー)「ザ・ビッグ岩国店」が2月28日に閉店する。

ザ・ビッグ岩国店(Googleマップより)。

競合多い岩国で生まれた「ザ・ビッグ1号店」

ザ・ビッグ岩国店はみどり(大竹市)が運営する総合スーパー「みどり岩国店」として1977年6月に開店。
岩国駅東口から徒歩10分ほどの場所に立地し、店舗は2階建てで、店舗面積は1,954㎡と狭いながら、衣食住フルラインで取扱う総合スーパーとなっている。
みどりは1976年までいづみ(現:イズミ・ゆめタウン)と業務資本提携しており、イズミが既に出店していた岩国への出店は独立したみどりを象徴する出来事であったと考えられる。
その後、1986年にみどりはジャスコグループ入り。1989年3月に競合の激しい岩国店を新業態のディスカウントストア「ザ・ビッグ」として営業を開始した。当時の岩国市は、1983年12月に「イズミ南岩国店(ゆめタウン南岩国)」が、1987年4月に「フジグラン岩国」などが開業したばかりで、ディスカウントストアへの転換は、当時成功していたダイエーグループのディスカウントストア「トポス」に倣ったものであったと考えられる。

みどりが運営していた店舗(ザ・ビッグ小郡店)。
このロゴは2代目のもの。

みどりは営業している12店舗を順次ディスカウントストア「ザ・ビッグ」に転換。1999年に山陽ウェルマートと合併、現在のマックスバリュ西日本(広島市)の源流の1つとなっている。
その後、イオングループは2008年より「ザ・ビッグ」の全国展開を開始。
現在は全国的に展開される屋号となった。

現在のザ・ビッグの店舗(福岡県)。

跡地には新店舗を建設する方針

ザ・ビッグ岩国店は築40年が経過、老朽化が進んでいるため、建物は解体される予定。
店舗跡には、マックスバリュ西日本が新しい店舗を建設して再出店する方針だという。
追記:新店舗の完成まで小規模の仮設店舗が設けられる。

外部リンク(プレスリリース):「ザ・ビッグ岩国店」の閉店について
関連記事:イオンタウン周南久米、11月23日に1期開業

関連記事:イオンモール広島府中、増床・全面リニューアル11月18日完成-西日本最大級のイオン、地域密着と高品質化で挑む

ドン・キホーテ神保町靖国通り店、2月17日開店-古書の街に「ドンキ」出店

ドン・キホーテ(目黒区)は、古書街として知られる神田神保町の靖国通り沿いに「ドン・キホーテ神保町靖国通り店」を2月17日に開店させる。

ドン・キホーテ神保町靖国通り店。
(プレスリリースより)

古書の街に「ドンキ」-24時間営業

ドン・キホーテ神保町靖国通り店は、駿河台下交差点の「ヴィクトリアゴルフ神田店」跡に出店。向かいには長年「書泉ブックマート」として親しまれたビルがある(現在は「ABC-MART」が出店)。
なお、ヴィクトリアゴルフ神田店は2016年7月に小川町寄りに移転し、「御茶ノ水店」として営業している。

出店予定のビル(写真奥)。

店舗は1~6階、売場面積は999㎡で、24時間営業。
附近は古書街であることは勿論のこと、周辺は学生街・オフィス街でもあるため、通勤・通学者のニーズに応える品揃えを目指すほか、世界有数の古書店街である地域色に合わせ、本をモチーフとしたドンキホーテらしい“エンターテイメント性”溢れる演出を施すという。外壁にも本棚の装飾がなされる。

神保町古書街では、2015年以降「書泉」や「岩波ブックセンター」、「ブックハウス」など有名書店の閉店が相次いでいる。
ドンキの出店は、書店以外の出店が相次ぐ近年の神保町古書街における象徴的な出来事とも受け取れるが、古書街を24時間照らし続ける新たな「光」となることを期待したい。

ドン・キホーテ神保町靖国通り店

住所:千代田区神田小川町3-3
営業時間:24時間営業

外部リンク(プレスリリース):2017年2月17日(金)『ドン・キホーテ神保町靖国通り店』オープン!(ドン・キホーテ)
関連記事:書泉ブックマート(神田神保町)跡にABCマート、2015年11月28日開店

関連記事:ドン・キホーテ、道玄坂に2017年春新店舗-開店に先駆け「ドンキハロウィンフェス」開催

イオンモール幕張新都心前のJR京葉線新駅基本計画発表-開業は約10年後?

幕張新都心拡大地区新駅設置調査会は、JR京葉線の「イオンモール幕張新都心」前に設置される新駅の基本調査結果を発表した。
makuharishin1
新駅・完成予想図。

イオンモール幕張新都心前の新駅、基本計画発表

今回、調査結果を発表したのは、イオンモール、千葉県、千葉市、習志野市の4者でつくる「幕張新都心拡大地区新駅設置調査会」。新駅の基本計画はJR東日本が作成した。
新駅は、千葉市美浜区のJR京葉線海浜幕張駅-新習志野駅間に設置されるもので、JR東日本京葉車両センター(車庫)の隣接地にあたる。
駅予定地の前にはイオングループの旗艦店である「イオンモール幕張新都心」(延床面積40万2000㎡)や、会員制スーパー「コストコ幕張倉庫店」があり、すでに駅前広場、ロータリーの整備なども行われている。
makuharishin2
新駅・位置図。

aeonmakuharishin
イオンモール幕張新都心。

計画では、新駅舎を現在整備されている駅前広場の前に設置し、下り線ホームは地上に、上り線ホームは高架上に設置される。
また、駅北側に通り抜けられる自由通路(約150m)も整備される予定だという。
総工費は概算で約180億円を見込む。
makuharishin4
新駅・駅舎計画。

makuharishin3
新駅・ホーム計画。

新駅完成までは約10年?

一方で、今回の調査結果によると、設計・調整期間なども含めて新駅の工期は約6年、自由通路も含めた全工期は約7年とされている。
 イオンモール完成からはすでに4年が経過、駅前広場の整備なども進んでいるだけに、早期の新駅完成が望まれるものの、新駅が開業するまでには今後約10年ほどを要する可能性が高い。
新駅の画像は「幕張新都心拡大地区新駅設置調査会」ウェブサイトより。

外部リンク:幕張新都心拡大地区新駅設置に係る基本調査結果の概要について(千葉県)
関連記事:JR両国駅ビルリニューアル-「-両国- 江戸NOREN」、2016年11月25日開業
関連記事:イオンタウン市川大和田、2016年11月26日開業
関連記事:JR千葉駅、2016年11月20日リニューアル-駅機能は3階に
関連記事:Dila津田沼、2016年10月1日「ペリエ津田沼エキナカ」に改称

仙台ギグス、2017年5月3日開業-「楽都・仙台」復活へ、東北最大級のライブハウス誕生

宮城県仙台市若林区の仙台市営地下鉄荒井駅前に大型ライブホール「仙台ギグス」(SENDAI GIGS)が2017年5月3日に開業する。
IMG_1602仙台ギグス(イメージパース)。

ライブハウスとしては東北最大級-1560人収容

仙台ギグスは仙台市若林区で建設が進められている集客施設の核となるライブホールで、仙台市地下鉄東西線荒井駅から徒歩1分の距離に立地する。仙台東部道路の仙台東インターチェンジからもすぐの場所になる。
建物は鉄骨2階建てで、1階面積は418㎡、2階面積は192㎡。スタンディング/座席の両方での利用が可能で、音楽ライブからパーティーに至るまで様々な催事に対応する。
収容人数は立見時1,560人、座席設置時816席と、かつてのZepp Sendaiを凌ぐ規模。東北のライブホールとしては最大級となる。
IMG_1614
ライブハウスの内観(イメージパース)。

また、ライブホールの隣接地には、飲食テナントなど10店舗が入る商業施設も整備される。
これらの施設は産電工業(仙台市泉区)が約13億円で整備し、ホールは同社が設立した(株)仙台ギグスが運営する。
IMG_1603
隣接して商業施設も整備される(イメージパース)。

5月3日の開業時には、仙台出身のエンターテインメント集団「白A」の公演が予定されており、今後は全国各地の有名アーティストの全国ツアーの「定番」となることも予想される。

大型ライブハウス「Zepp」撤退から5年、激変する「ハコ」事情

ここ数年における仙台のライブハウス事情は「激動」そのものだった。
かつて、JR仙台駅東口にあった大手ライブハウス「Zepp Sendai」は、最大収容人数が約1,500人と、当時の東北のライブハウスとしては最大規模を誇り、借地契約が切れる2009年には地元音楽ファンの存続運動を受けて契約を延長、震災後には復興支援のための無料ライブが催されるなど、仙台市のみならず東北地方の音楽文化の中心的存在だった。
IMG_0371
閉鎖前の
Zepp Sendai。

多くの音楽ファンから愛されたZepp Sendaiであったが、再度の契約切れと仙台駅東口の再開発に伴い、2012年7月をもって閉鎖。地元では、大手ライブハウスであるZeppの再進出を求める声が多く挙がったが、2017年2月現在も再整備の動きはない。

かつての仙台市は、東京から比較的近いうえに東北各地からの広域集客が見込めるため、有名アーティストのライブツアーに組み込まれることが多く、また、ライブホールや音楽ホールも比較的充実していたために「楽都」とも言われていた。
しかし、Zepp Sendaiの閉鎖により仙台市内からキャパシティ1,000人以上のライブハウスが消滅すると、その影響は、一番町の「仙台Rensa」(700人)や、仙台フォーラス地階の「CLUB JUNKBOX」(450人)と言った市内の中規模ライブハウスにも及んだのみならず、有名アーティストの全国ツアー会場に仙台市が組み込まれなくなるなど、楽都・仙台の音楽文化産業に対しても、深刻な影響を与えていた。
image
CLUB JUNKBOXが入居する仙台フォーラス。

2016年からライブハウスが再集積-「楽都」復活なるか

2012年以降、大型のライブハウスが無くなっていた仙台市であったが、2016年3月にJR長町駅前の再開発地区「あすと長町」に最大収容人数1,200人の「仙台PIT」が開業。Zepp撤退から4年目を経て、ようやく大型ライブハウスが復活することになった。
さらに、2016年4月には旧・ヨドバシカメラ跡地の再開発計画の中で、新たな音楽ホールの建設が明らかになる(詳しくはこちらの記事を参照)など、再びライブハウスの集積が起きつつある。
IMG_0389-
長町駅前の
仙台PIT。現在は東北最大級のライブハウス。

そして、今回のライブホール「仙台ギグス」の誕生により、晴れて地元音楽ファンの悲願だった1,500人規模の“大ハコ”が復活することになる。
Zepp Sendaiの撤退からおよそ5年。音楽ファンたちの大きな期待を背負うかたちで再び充実することになった仙台市のライブハウスは、今後の「楽都・仙台」の発展にも欠かせないものとなるであろう。
※イメージパースはギグス公式サイトより

プレスリリース:仙台GIGS 施設概要(仙台ギグス公式サイト)
関連記事:ヨドバシ旧仙台店の再開発、2016年秋着工へ-2018年10月開業予定
関連記事:クロスモール仙台荒井、2016年9月開業-みやぎ生協、ケーヨーD2、若林区初のスタバなど
 

ココサ下通、2017年4月27日開業-ダイエー跡に大型ファッションビル誕生

熊本県熊本市中央区・下通商店街のダイエー熊本下通店(旧・大洋デパート→熊本城屋)跡地の再開発ビル「COCOSA SHIMOTORI」(ココサ下通)が、2017年4月27日にグランドオープンを迎える。

ココサ下通・完成イメージ。

ダイエー下通店跡の再開発プロジェクト

ダイエー熊本下通店は1979年10月にユニードグループの百貨店「熊本城屋」として開業。閉店した旧・大洋デパートの建物を利用したもので、その後、ユニードのダイエーグループ入りに伴い1985年に「ダイエー城屋」に、1995年に「ダイエー熊本下通店」に改称し、その後は19年に亘って営業をおこなってきた。

ダイエー熊本下通店。

しかし、老朽化から建物の建替えが喫緊の課題となり、大洋デパート火災から40周年を迎えた翌日、2013年11月30日には地元不動産業者「南栄開発」と鞄専門店「櫻井総本店」による共同再開発プロジェクトとして建替え・再開発計画を発表。地階にはダイエー系の食品スーパー、1~4階は福岡・天神でファッションビル「VIORO(ヴィオロ)」などを手掛ける東京建物グループの「プライムプレイス」による専門店ゾーン、5~8階にはオフィスが入居(のち5階はサービスゾーンに)する新たな複合型商業施設「下通NSビル」(仮称)として生まれ変わることが決まった。
その後、ダイエー熊本下通店は2014年5月11日に閉店。隣接する櫻井総本店などの敷地も合わせるかたちで、新たな建物の新築工事が行われてきた。

建設中のココサ下通。

47店中30店が熊本初出店-待望のスーパーも

下通NSビルは、2016年11月に行われたインターネット投票により「ココサ下通」として開業することになった。建物は地上8階、地下1階建、延床面積は約18,700㎡。そのうち、商業・サービスゾーンは地階~5階となり、全47店が出店する。

フロア構成。

プライムプレイスが運営する1~4階の商業ゾーンには44店舗が出店。
DESIGN OUR LIFESTYLE」をコンセプトに掲げており、「無印良品」、「スポーツオーソリティー」といったお馴染みのテナントに加えて、セレクトショップ「アーバンリサーチ」、ロサンゼルス発のストリートファッション「XLARGE」、紳士服「ザ・スーツカンパニー」など30店舗が熊本初出店となる(うち3店舗は九州初出店)。 

1階・エントランス。


2階・エスカレーター前。

また、5階には西部ガスショールーム、献血ルームが入居。地下1階にはダイエーから九州地区の食品スーパー事業を承継したイオングループの「マックスバリュ九州」が食品スーパーを開設する。スーパーマーケットの延床面積は2,679㎡となる。
なお、マックスバリュ九州は旧・ラララグループ(寿屋)の事業を継承しているため、下通に15年ぶりの再出店を果たすとも言える。

追記:地階は「美と健康」テーマ、ワインバーも

4月20日追記:地階マックスバリュは「マックスバリュ」の屋号ではなく「COCOSA B1」(ココサビーワン)として営業をおこなう。
美と健康をテーマに掲げ、店内にはベーカリー、レストラン、ワインバーなども併設される。

出店テナント一覧(地下1階~5階)
地下1階
  • COCOSA B1(マックスバリュ・食品スーパー)
1階
  • AURA(服飾雑貨)
  • URBAN RESEARCH(セレクトショップ)
  • MSPC PRODUCT(バッグ)
  • 金子眼鏡店(眼鏡)
  • kissora(バッグ)
  • JOURNAL STANDARD(セレクトショップ)
  • 中川政七商店(生活雑貨)
  • HARE(ストリートファッション)
  • Brioche Dorée & Cafe(ベーカリーカフェ)
  • FREAK’S STORE(アメリカンセレクトショップ)
  • BLOOM(アクセサリー)
  • PELLETTERIA HITMAN&Co.(靴・バッグ)
  • MARcourt(レディス)
  • Manhattan Portage(バッグ)
  • Les sakurai(服飾雑貨)(2月1日追加発表)
2階
  • AVIREX(ミリタリーウェア)
  • adidas Originals Shop(スポーツ用品・靴)
  • URBAN RESEARCH DOORS(セレクトショップ)
  • XLARGE/X-girl(ストリートファッション)
  • 櫻井総本店(靴・バッグ)
  • Champion(スポーツ衣料)
  • Piumagi(化粧品)
  • Eyelash Salon Blanc(まつげエクステ)(2月1日追加発表)
  • BRONX(バッグ)
  • BAYFLOW(カジュアルウェア)
  • モリオ・フロム・ロンドン(美容室)
  • Lee(ジーンズ)
3階
  • unico(家具・インテリア・生活雑貨)
  • 織部(生活雑貨)
  • OWNDAYS(眼鏡)
  • CARTOLERIA(文具・雑貨)
  • CRASH GATE(家具・インテリア・生活雑貨)
  • GREEN NOTE-RELISH(雑貨)(2月1日追加発表)
  • CORNERS(スポーツオーソリティ衣料)
  • THE SUIT COMPANY(スーツ専門店)
  • スポーツオーソリティ(スポーツ用品)
  • Smartlabo.style(携帯アクセサリー)
  • COCOSAカードカウンター(日専連クレジットカウンター)
  • 濱文様(生活雑貨)
  • move(時計)
  • yuino(靴下・生活雑貨)
  • Yogibo Store(インテリア)(2月1日追加発表)
4階
  • Cafe &Meal MUJI(カフェ、無印良品)
  • 無印良品(大型雑貨店)
5階
  • 西部ガスショールーム・ヒナタ
  • 赤十字下通献血ルーム
ココサ下通

住所:熊本県熊本市中央区下通1丁目3番
営業時間:食品売場は11:00~24:00

店舗地図。

外部リンク:ココサ下通
関連記事:カリーノ下通(寿屋)、2016年6月10日全館再開-蔦屋書店全面改装
関連記事:サンリブ子飼・サンリブ健軍の再建、11月25日起工-小型の食品スーパーに