ヤマザワ、食品スーパー「よねや」を同業「ナイス」に2025年12月1日売却-山形地場流通最大手、事業構造改革で秋田撤退

山形地場流通最大手「ヤマザワ」は、同社が秋田県内で展開する食品スーパー「よねや」関連事業を、秋田地場大手食品スーパー「ナイス」が新設した完全子会社/承継会社「東北ナイス」に2025年12月1日を目処に事業譲渡する。

2014年にヤマザワ完全子会社となった秋田よねや

ヤマザワよねや事業の前身「よねや商事」は1956年8月に秋田県横手市で創業、1962年4月に法人化した。
よねやは創業初期より長らく、秋田県南/内陸部地域で食品スーパー事業を展開していたが、2012年9月に共同仕入機構「オール日本スーパーマーケット協会(AJS)」加盟企業同士結び付きの深いヤマザワと資本業務提携(株式10%譲渡)を締結、2014年3月にヤマザワ完全子会社となり、山形地場流通最大手であるヤマザワのノウハウ移植(店舗看板や売場構造のヤマザワ標準店舗化)による経営基盤/競争力強化を図った。
その後、2023年3月のグループ再編(吸収合併)にあわせてヤマザワ直営店となったが、2024年8月29日には大曲中央店を閉店2025年9月30日には稲川店を閉店するなど、店舗数/売上高ともに減少傾向にあった。

不健康状態だった「よねや」、健康・元気になれるか?

ヤマザワによるナイスへの秋田よねや事業売却は「選択と集中による事業構造改革」「筋肉質な財務体質を作り上げ、今後の成長と競争力を確保すること」を目的としたもので、2025年9月29日の同社取締役会により決議、同年9月30日の吸収分割契約締結により正式決定した。

ヤマザワは山形宮城の2県に経営資源を集中する。

ヤマザワは吸収分割契約に基づき、ナイスの新設完全子会社「東北ナイス」(2025年9月18日設立)に「よねや事業、その周辺事業であるフィットネス事業及び不動産事業等」(売上高58億9400万円/非監査参考値/社内管理数値)を会社分割(簡易吸収分割)の方法を用い承継する。
よねやはヤマザワ資本業務提携以来長らく、売上高100億円規模を維持していたが、ナイス傘下で再び健康・元気になれるか注目があつまる。

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