東京都多摩エリアを中心に展開していた地場大手書店「啓文堂書店」が、2025年9月25日より「紀伊國屋書店」に屋号を順次変更する。
啓文堂書店渋谷店。紀伊國屋書店になる見込み。
京王帝都電鉄グループの書店だった啓文堂
啓文堂書店は1975年8月に京王帝都電鉄のグループ書店として東京都府中市に1号店を出店。1988年に京王電鉄の子会社である「京王書籍販売」(東京都多摩市)が設立された。
啓文堂書店。多くの店舗は京王線沿線に展開。
その後は東京都や神奈川県の京王電鉄の沿線を中心に、沿線外にも店舗網を拡大。小田急線の沿線に出店する店舗も少なくない。2025年時点では20店舗を展開していた。
そうしたなか、京王書籍販売は大手書店「紀伊國屋書店」(本社:目黒区、本店:新宿区)に全株式を譲渡する株式譲渡契約を締結。同社は2025年6月30日付で紀伊國屋書店の子会社となり、京王グループの傘下を離脱していた。
店名を「紀伊國屋書店」に-「啓文堂書店」消滅へ
啓文堂書店を運営する「京王書籍販売」は紀伊國屋書店の子会社となったのち2025年9月1日付で「紀伊國屋書籍販売」に社名を変更した。
さらに、2025年9月25日より啓文堂書店府中店(→紀伊國屋書店府中店)を皮切りに各店舗の改装・リニューアルを開始。今後各店舗の屋号を「紀伊國屋書店」へと変更する。京王ポイントは引き続き利用できるとしている。
啓文堂書店公式より。
半世紀に亘って親しまれた「啓文堂書店」の名前は、近く姿を消すこととなる見込みだ。
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