流通大手「イズミ」(本社:広島市東区)は、不動産大手「大和ハウス工業」に、大部分がイズミ所有の「現ドン・キホーテ広島八丁堀店」店舗敷地及び建物を引渡す売買契約を2026年2月6日に締結したことを2026年2月16日に発表した。
流通大手「イズミ」の創業地だった
ドン・キホーテ広島八丁堀店の建物は鉄筋コンクリート造(一部鉄骨造)地上7階地下1階建で全体敷地面積は1,712㎡、店舗面積は7,488㎡。
同店建物は1961年10月27日設立の流通大手「いづみ(現イズミ)」スーパーマーケット1号店「いづみストアー八丁堀店」として開店したものであり、2026年2月16日現在も大部分が自社所有物件となっている。
バブル期に若者の聖地「ウィズワンダーランド」に
イズミ八丁堀店は1985年11月23日には同社初/広島初となるファッションビル業態「ウィズワンダーランド(WIZ WONDERLAND)」として新装開店。リゾートアパレルとして一世を風靡した「ALBAROSA」やボディピアス専門店「MEDI STORE」、西武セゾン系インテリア雑貨店「無印良品」や古着専門店「WEGO」など、広島県内随一といえるトレンドを意識したブランドを取揃えることで「広島の文化発信基地」として若年層の獲得に成功したもの、1994年4月9日開業の広島パルコといった同業他社との競争激化を背景に2004年4月20日をもって閉店。イズミ直営館としての歴史に幕をおろした。

ヤマダ都市型実験店「ヤマダ電機テックランド広島中央本店」
ウィズワンダーランドのカラーリングが残る。
イズミ主導で「ヤマダ」「ドンキ」誘致も老朽化で閉店
イズミウィズワンダーランド跡は、2004年6月11日にヤマダ電機の都市型家電量販店「ヤマダ電機テックランド広島中央本店」を核とする商業施設となったが、天満屋広島八丁堀店跡に「ヤマダ電機LABI広島」として移転することが決まったため、2012年3月4日をもってヤマダ電機が閉店。同年10月26日にディスカウントストア「ドン・キホーテ広島八丁堀店」(直営売場面積約4,427㎡)を核とする商業施設となった。

ドン・キホーテ広島八丁堀店。
地階と地上5階は専門店フロアとして営業。
ドン・キホーテ広島八丁堀店ではイズミと連携しつつ、繁華街立地を意識した美容関連商品や国内外観光客を向け土産品を拡充、階段室に壁面アートを設ける公募企画を実施するなど地域密着の取組みを打ち出したが、2017年2月3日の耐震診断発表で震度6強で倒壊の恐れがあることが明らかとなった。
大和ハウス「質の高いホテル」として再開発めざす
イズミは大和ハウス工業に2027年7月2日を目処に土地建物(敷地面積791㎡)を引渡すとしており、土地建物引渡後は大和ハウス主導のもと「当地に新たな賑わいを創出する質の高いホテル」を建設する方向で検討を進めているとしている。
ドン・キホーテは両社による売買契約時点において、広島八丁堀店の営業方針を発表していないが、現店舗は老朽化が著しく一時閉店は避けられないといえる。ドンキは2025年10月に旧東急ハンズ跡に「ドン・キホーテ八丁堀西店」を開店しており、広島八丁堀店の事実上の後継店としての役割を担うこととなりそうだ。
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マルショク一ツ松店、2026年2月28日閉店-道路拡幅工事の影響も
大分県中津市の県道108号中津吉富線沿いにあるサンリブグループ系食品スーパー「マルショク一ツ松店」が2026年2月28日をもって閉店する。
マルショク地域子会社のお膝元だった大分中津
サンリブグループの母体となる漬物店「別府漬物佃煮」は1947年11月に大分県別府市で設立。1957年に大分県北地域子会社「中津丸食」を設立し同社食品スーパー1号店「丸食江三竹店(後のまるしょく屋江三竹店)」を開店した。
中津丸食は1982年10月に同社旗艦店「サンリブ中津」(店舗面積8,869㎡/本社併設店舗)を開店。2001年9月のマルショクとの経営統合後も、2006年12月に会社更生手続きを開始した北九州地場大手「石原商事」系食品スーパー「アパンダ東中津店(旧なかの東中津店)」跡を居抜きするかたちで、2008年4月に「マルショク東中津店」を開店するなど中津市内でドミナント展開を打ち出していた。
中津市内で最も新しいマルショク、道路拡幅工事の影響も
マルショク一ツ松店は2008年に開店。建物は平屋建で店舗面積は1,000㎡未満。
一ツ松店は店舗近隣にトライアルやマルキョウといった低価格路線の同業競合が営業するため、EDLP型営業施策「毎日がお買得!!」を対策として打ち出すなど、中津市内で最も新しいサンリブグループ系店舗として買物客の獲得を図った。
一方、同店が位置する県道108号線は道路拡幅(4車線化)が進行中で、開店当初と比べ店舗正面の駐車場面積を「2/3」ほどに減床(駐車場台数37台→32台)するなど、工事の影響で入退店がしづらい構造となった。

マルショク一ツ松店。
2026年2月現在は平面駐車場を大幅縮小している。
同店閉店の理由は発表されていないが、競合他社の存在に加え、ロードサイド店舗では集客の要といえる駐車場を規模縮小した影響も大きいとみられる。
店舗近隣では道路拡幅にあわせて既存建物の建替えが目立っており、幹線道路沿いという立地特性を活かした新たな店舗の進出が期待される。
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マルショク鶴岡店、2026年2月28日閉店-佐伯市近郊の古参スーパー、63年の歴史に幕
大分県佐伯市鶴岡町の国道217号線沿いにあるサンリブ系食品スーパー「マルショク鶴岡店」が2026年2月28日午後6時をもって閉店する。
サンリブグループ有数の古参店
マルショク鶴岡店は1963年11月に食品スーパー「丸食鶴岡店」として開店。建物は平屋建で店舗面積は908㎡。

マルショク鶴岡店(同社公式より)。
マルショク鶴岡店は1959年10月に開店した佐伯市1号店「丸食佐伯中央店」(1993年2月佐伯店として建替新装開店/2021年5月閉店)に匹敵する古参店であり、近隣の常盤店や長島店とともに佐伯市近郊でドミナントを形成していた。
2000年代初頭には同社店舗としては珍しい深夜営業(24時営業終了)を開始、2006年11月に開店した徒歩圏内の旗艦店「サンリブさいき」(鶴岡西町/コスモタウンフリーモール佐伯)との棲み分けを図ったが、2026年2月28日をもって閉店することとなった。
マルショク鶴岡店の閉店により、同社店舗はサンリブさいき1店舗となる。
マックスバリュ三萩野店、2026年2月28日閉店-北九州市内最後の旧ユニードダイエーグルメシティ、老朽化を機に53年で
福岡県北九州市小倉北区の北九州モノレール香春口三萩野駅近くにある複合商業施設「第12小倉三萩野IR.BLD(旧昭和町公団住宅)」イオン系大型食品スーパー「マックスバリュ三萩野店」が2026年2月28日をもって閉店する。
北九州市内最後の旧ユニード系店舗
マックスバリュ三萩野店は1972年11月に九州地場流通大手系総合スーパー「ユニード三萩野店(三萩野ショッピングバザール)」として開店。建物は鉄骨鉄筋コンクリート造地上13階建で営業フロアは1~2階、店舗面積は3,414㎡。
ユニード三萩野店は1981年9月のダイエーグループ傘下入り、1994年3月のダイエーとの経営統合にともない店舗名称を「ダイエー三萩野店」に改称した。その後、2015年9月のダイエー九州撤退及びマックスバリュ九州への店舗承継にともない大型食品スーパー「マックスバリュ三萩野店」に転換、2020年9月の運営会社再編にあわせてイオン九州による運営となった。
ダイエーグルメシティ三萩野店。
雑餉隈同様の旧公団住宅下駄履き店舗、半世紀の歴史に幕
マックスバリュ三萩野店の売場面積は4,942㎡。
イオン九州直営食品フロアに加え、旧ダイエー直営衣料フロアを引継いだ総合衣料スーパー「ファミスタ」やイオン系100円ショップ「キャンドゥ」が営業するが、2025年2月閉店の旧ユニード系店舗「マックスバリュ雑餉隈店」同様、イオン九州が「店舗の老朽化によりこの度やむを得ず閉店」を決定したという。

マックスバリュ三萩野店と同時期に開店した雑餉隈店。
三萩野店同様の構造、テナント構成、閉店理由の店舗だった。
小倉唯一の輝かしい商業集積地、スーパー1店舗に
マックスバリュ三萩野店近隣には小倉北区有数の歴史を誇る黄金市場商店街があり、2010年代までサンリブ系総合スーパー「マルショク白銀店」や現イズミ系食品スーパー「丸和黄金店」「丸和白銀店」が多数営業する輝かしい地域であったが、同店の閉店により香春口三萩野駅周辺のスーパーはパークプラザ三萩野1階「業務スーパー三萩野店」(2022年9月開店/生鮮3品+惣菜取扱店舗)のみとなる。
マックスバリュ三萩野店が入居する旧公団住宅は2026年2月現時点においても高層住宅フロアの賃貸募集を行っており、低層商業フロアの有効活用が期待される。
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