JR亀山駅前の再開発事業、2020年7月1日着工-商業施設・図書館・マンションなど整備

三重県亀山市のJR亀山駅前で、組合施行による「亀山駅周辺2ブロック地区第一種市街地再開発事業」が2020年7月1日に着工した。
亀山駅周辺2ブロック地区再開発予定地。(写真右)

駅周辺を4ブロックに分割し再活性化を推し進めていた

亀山駅周辺では、2006年11月の亀山駅周辺まちづくり研究会発足以来、住民ワークショップやアンケートの実施、市街地総合再生基本計画の策定など、駅周辺を4ブロックに分割し、ブロック単位での再活性化プロジェクトが推し進められていた。
これをもとに2ブロック地区では、2019年2月に再開発組合の設立認可、2020年3月に権利変換計画の認可を受け、6月から再開発事業の着工に向けた準備工事が行われていた。

商業施設・図書館・マンションで構成される複合施設に

亀山駅周辺2ブロックで建設予定の建物は2棟(地上15階地下1階建・地上4階地下1階建)、敷地面積は約5,000㎡、建築面積は約1,873㎡、延床面積は約10,674㎡、高さは約45m、総工費は約71億円。設計・施工は鴻池組を代表者とするJV(鴻池・堀田・米倉特定建設工事共同企業体)が行う。
亀山駅周辺2ブロック地区再開発ビル。

設計テーマとして

  • 駅前に集うための多機能型のにぎわいづくり
  • 駅前に住まうための新しいライフスタイルづくり
  • 駅前とまちをつなぐための玄関口からまちへとつながる3つの広場づくり
  • 駅前に地域性を出すための玄関口にふさわしいオンリーワンな景観づくり

の4つを掲げる。
低層棟には商業施設(入居テナント未定)や公益施設として「亀山市立図書館」(2022年6月移転開館予定)、駐車場などが整備。高層棟には新築分譲マンション「ポレスター」を手掛ける大手マンションデベロッパー「マリモ」による住宅(2022年3月入居開始予定)が整備される。

“世界の亀山”の玄関口、活性化なるか

亀山市内では、2004年1月に“世界の亀山”で一世を風靡した「シャープ亀山工場」(現在はスマホ部品を中心に製造)が稼働開始するなど、市の知名度を全国区レベルに高めた一方で、人口や駅乗降客数の減少、各種施設の老朽化といった課題から脱却できない状態が続いていた。
それらの対応策として、2ブロック地区の再開発に先駆け、2016年度から駅前交通広場(約4,000㎡)やまちなか居住施設の整備、都市計画道路(市道亀山駅前線)を含む駅周辺道路の拡幅に向けた工事が行われている。
亀山駅周辺2ブロック地区再開発計画。

山駅周辺には、市内随一かつ中心部唯一の大型商業施設「亀山エコータウン」が立地しているが、築40年以上経過し、老朽化が進行するなど、先行きが不透明となっている。
新たな再開発ビルには商業・公共施設も併設される予定であり、市中心部の利便性向上に結び付くような内容となることが期待される。

亀山駅周辺2ブロック地区第一種市街地再開発事業

住所:三重県亀山市御幸町

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