「エイチ・ツー・オーリテイリング」(H2O・阪急阪神グループ)は、2016年10月27日に「関西スーパーマーケット」(兵庫県伊丹市)の株式の約10%を取得し、資本業務提携を締結した。

阪急百貨店うめだ本店。
攻めの姿勢見せるH2O、7iに次ぐ資本業務提携
H2Oリテイリングは百貨店「阪急阪神百貨店」(16店舗)、百貨店系高級スーパー「阪急オアシス」(83店舗)に加えて大手スーパー「イズミヤ」(91店舗)を傘下に持つ流通大手グループ。
関西の有力私鉄「阪急」「阪神」を母体に持ち、京阪神エリアの沿線住民を中心に根強い支持を集めている。10月6日には、流通大手「セブン&アイホールディングス」との資本業務提携を発表したことも記憶に新しい。
2014年に経営統合した大手スーパー「イズミヤ」では、100円均一パン「阪急ベーカリー香房」の導入や輸入食品の充実、ポイントサービスの共通化といった施策を実施、店舗への積極的な投資を進める一方、関東からは撤退するなど選択と集中を行っている。

H2O傘下となっているイズミヤ。
「関西スーパー」は大阪・兵庫・奈良に66店舗を展開する食品スーパー。
オール日本スーパーマーケット協会(AJS)の中核企業で「くらし良好」(生活良好)ブランドのPB商品を販売。自社指定牧場「720牧場グループ」ブランドの牛肉など精肉部門にも定評があった。
2016年9月には首都圏を中心にディスカウントスーパーを展開する「オーケー」(横浜市)が関西スーパー株を大量取得する動きを見せており、その動向が注視されていた。

関西スーパー。
H2Oリテイリングは今回の資本業務提携で、関西スーパーでのH2O子会社の商品取扱い、共通ポイントサービス「Sポイント」(旧・STACIA)導入、阪急阪神百貨店の中元・歳暮商品取扱い、レジスターの共同開発を発表している。
一方で、日経新聞などの報道によると関西スーパー株式の約8%を保有するオーケーは、今後も提携を模索していくという。
セブン&アイ傘下の「万代」との関係に注目
-関西最大手食品スーパー連合の誕生なるか
H2Oリテイリングは、今回の提携により関西を代表する有力スーパー「イズミヤ」、「関西スーパー」、「阪急オアシス」の3社に影響力を持つこととなる。
また、H2Oと資本業務提携を締結したセブン&アイHDは、同じく関西を拠点に146店舗を展開する食品スーパー「万代」とも資本業務提携を締結している。そのため、関西ドミナントを目指すH2Oによる新たな業界再編への布石となる可能性もあり、今後の動きが注目される。
関連記事:セブンアイ、H2O(阪急阪神)と業務資本提携へ-そごう神戸・そごう西神・高槻西武は経営譲渡
外部リンク:株式会社関西スーパーマーケットとの資本業務提携に関するお知らせ
フジグラン緑井、2016年10月27日リニューアルオープン
広島県広島市安佐南区の緑井駅前にある大型ショッピングセンター「フジグラン緑井」がリニューアルし、10月27日にグランドオープンした。

フジグラン緑井。
広島市北部を代表するショッピングセンター
「フジグラン緑井」は2004年10月に開業。売場面積は17,295㎡。元々はマイカルの店舗として計画されていたという。
JR可部線緑井駅前の核となる商業施設で、館内には約60の専門店が出店。 連絡通路により直結する百貨店「天満屋緑井店」、「コジマ×ビックカメラ広島インター緑井店」とともに一大商業ゾーンを形成しているが、2009年には近隣に「イオンモール広島祇園」が開業するなど、近年は周辺地区との競争が激しくなっていた。

隣接する百貨店・天満屋。フジグラン前から撮影。
目玉は「TSUTAYAの売場拡大」「アカチャンホンポ」出店
今回のリニューアルのコンセプトは「グランでつくる、わたしの毎日~フジグランが中心のくらし・まちを創造する」。
ベビー用品店「アカチャンホンポ」では、広島県内初となるタブレット端末での取寄せサービスを導入。そのほか、備後漬物が運営するたこ焼き専門店「たこ風船」、子供向け英会話教室やそろばん教室、ヘアカラー専門店やネイルサロンといったサービス店舗を新規導入する。
県内初のサービスを実施するアカチャンホンポ。(公式サイトより)
また、既存テナントの「TSUTAYA」(旧バッハ書店、フジFC)は売場を拡大、絵本や児童書を充実させることで、隣接する「アカチャンホンポ」や、直営の子供関連売場、文具・玩具売場とも相乗効果を狙う。
また、食品売場も通路幅を拡大、商品の高品質化を目指す。

TSUTAYAはフジの関連会社が運営している(公式サイトより)

隣接する文具売場も改装、学童用品を充実する(公式サイトより)

青果売場の季節感をアピールする食品館(公式サイトより)
10月31日まで改装記念イベント開催-天満屋など協賛
フジグラン緑井では10月27日から31日まで、フジの電子マネー「エフカ」の入会・チャージキャンペーン、「エフカ」のポイント付与率倍増、フジ公認キャラクター「ハッぴぃ」「ショッぴい」「フジッぴい」がハロウィンの仮装をしてお菓子を配るといったリニューアル記念イベントを開催。
また、緑井地区の商業施設(天満屋・コジマ×ビックカメラ)と共同でTOHOシネマズの映画チケットやフジ、天満屋商品券が当たるガラポン大抽選会が行われる。
改装後の出店テナント一覧
1F
- フジグラン(総合スーパー)(食品館)
- 花テラス(フラワー)
- TRANS hair(美容室)
- メガネのタナカ(眼鏡)
- one’s terrace(生活雑貨)
- SHOO・LA・RUE(レディース キッズ)
- グランジュール(アクセサリー)
- SAC’S BAR ANOTHER LOUNGE(バッグ)
- プリンセスジュエリー(宝石)
- メディコ21(コスメ・ドラッグ)
- グリンパークストピック(レディースカジュアル)
- キスバイマリー(まつげエクステ・ネイル)
- 旭堂(お菓子処)
- スイートガーデン(洋菓子)
- バッケンモーツアルト(洋菓子)
- 菓匠茶屋(お茶・ソフトクリーム)
- タリーズコーヒー(カフェ)
- セブンイレブン(コンビニ)
- カギまるくん(リペア)
- パレットプラザ(フジカラー)
- アクア(クリーニング)
- カルディコーヒーファーム(コーヒー・輸入食品)
- サニーキッチン(キッチンショップ)
- パネッテ(ベーカリー)
- とっぽ家(焼鳥)
- ダイリキ(精肉)
- ブラウニーさん(宅配サービス)
2F
- フジグラン(総合スーパー)(衣料品・文具・玩具・スポーツ用品など)
- 織部(和雑貨)
- ダン(ジーンズカジュアル)
- any SiS
- MIMOZA(レディスファッション)
- フジトラベルサービス
- 矢野橋(ペットショップ)
- わかるとできる(パソコン教室)
- セイハ英語学院(子供向け英会話教室)
- パチパチくん(そろばん教室)
- わものや(呉服)
- ふるふる(リフォームブティック)
- リンガーハット(長崎ちゃんぽん)
- 広島さくら食堂(定食・どんぶり)
- たこ風船(たこ焼き)
- めんた(うどん)
- とっさんらーめん(ラーメン)
- ミョンドンヤ(石焼きビビンバ)
- モスバーガー
- アニー(クレープ&ジェラート)
3F
- フジグラン(総合スーパー)(インテリア・雑貨・寝具・催事場)
- ろく丘(鉄板ステーキ)
- 珈琲伝説(ピザ&パスタ)
- かご花(和食)
- 韓の厨房 じゃんじゃか(焼肉)
- スペース田中(バラエティ雑貨)
- ソフトバンク(携帯電話)
- ヴィレッジヴァンガード(書籍・バラエティ雑貨)
- ビーマイル(ヘアカラー専門店)
- auショップ(携帯電話)
- タイトーステーション(ゲームセンター)
- BBAB(イラクゼーション)
- TOHOシネマズ(シネマコンプレックス)
- スポーツクラブルネサンス
フジグラン緑井
住所:広島市安佐南区緑井1−5−2
営業時間:9:00~22:00(一部除く)
外部リンク:10/27(木)フジグラン緑井リニューアルオープン!
関連記事:ビックカメラ広島駅前店、9月14日開店
アピタ大府店、10月27日リニューアルオープン-「改装モデル店舗」に
愛知県大府市のショッピングセンター「アピタ大府店」が全面改装し、10月27日にリニューアルオープンした。

アピタ大府店。
大府市の地域一番店
アピタ大府店は1997年5月開業、売場面積は13,751㎡。
手芸専門店「クラフトハートトーカイ」、雑貨「パスポート」、呉服「さが美」、とんかつ「新宿さぼてん」、ハンバーガー「ロッテリア」、たこ焼き「道頓堀くくる」、ラーメン・甘味処「スガキヤ」、アイスクリーム専門店「サーティワン アイスクリーム」「ロッテリア アイスクリームショップ」など36の専門店(+ATM10)が入居している。
直営フロアを充実、「五十貨店化」を目指す
今回の改装のコンセウトは「地域のお客様から信頼され楽しくお買物ができる店舗」。
青果部門では売場に隣接した調理場で手作りした「フルーツタルト」「ゼリー」を新たに販売開始。従来「カネ美食品」などテナントが中心だった惣菜部門には直営惣菜売場「アピタ De デリ」、直営スイーツ売場「アピタ De スイーツ」を開設するなど、食品では直営志向を高める。

自社開発ブランド「悠健豚」「悠然鶏」を使ったトンカツ・唐揚げが並ぶ。

直営ならではの新鮮さが自慢の「フルーツタルト」「ゼリー」。
衣料・住居関連売場は「ライフスタイル提案・五十貨店化」を掲げ、キッチン関連グッズ、ドラッグ・化粧品売場を充実、婦人靴ブランド「パンジー」のインショップ店舗を導入する。
また、2階の直営売場ゾーンに100円ショップ「セリア」を出店させた。

1階の食品売場は大幅な配置転換。

2階では直営売場だった建物北西側に「セリア」を導入。
中型アピタ改装のモデル店舗、成功なるか
ユニーは不採算店舗の閉鎖を進める一方、地盤である東海地方の優良店舗を中心に大幅な改装を実施。店内設備・テナントの刷新や直営売場への新業態雑貨専門店「soomin」を開設するなどの経営改革を行っている。
アピタ大府店の改装も経営改革の一環で、ユニー・ファミリーマートHD設立以降初となる既存店の大規模改装店舗となっており、「中型アピタ改装のモデル店舗」として位置付けられている。
アピタ大府店の近隣には2008年5月にマンションと医療モールを併設する複合商業施設「リソラ大府ショッピングテラス」(核:ヤマナカフランテ館、売場面積10,500㎡)が開業、また、2015年にはイオンモール常滑(常滑)が開業するなど競争が激化しており、今回の改装で地盤の更なる強化を目指す狙いがあると考えられる。
(画像はプレスリリースより)
関連記事:イオンモール常滑、2017年増床-大型シネコン導入へ
関連記事:ユニー、スーパーなど約50店閉店-東海以外は8割閉店も
関連記事:アピタ金沢文庫店、9月16日開店-旧店建替え、新生ユニー・ファミマ1号店
外部リンク: 中型アピタの改装モデル店舗10/27(木)アピタ大府店リフレッシュオープン
西友滝山店、10月27日開店-店舗は小型化、ネットスーパーは充実化
東京都東久留米市に食品スーパー「西友滝山店」が10月27日に開店した。

西友滝山店。
2016年2店目の新店、豊玉南店に続き「ミニ店舗」に
西友滝山店は首都圏屈指のマンモス団地・滝山団地の東側、小金井街道沿いに出店する。売場面積は998㎡。西友の2016年の新設店舗としては、6月2日に開業した豊玉南店に次ぐ2店舗目となる。
滝山店では、地元契約農家による野菜・惣菜の品揃えを強化するとともに、11月6日から受注を開始するネットスーパーでもそれらの地元産の食品を取り扱う。

ドミナント出店する西武新宿・池袋線の中間に位置する。
店舗は小型化、ネットスーパーは充実化
大手スーパーによるネットスーパーの充実が進む中、西友もそれに追従している。
6月2日に開業した西友豊玉南店(東京都練馬区、売場面積500㎡)では、2階にネットスーパー専用の配送拠点を設け、受注・配送能力を従来店舗の3~4倍に高めた。
滝山店では地元産食品の取り扱いをウリにしており、両店舗ともに店舗は小型ながら、今後もそれを補完するかたちでのネットスーパーの充実を進めていくとみられる。
(写真は公式サイトより)
西友滝山店
住所:東京都東久留米市八幡町3-4-3
営業時間:7:00~23:00
外部リンク:西友滝山店のオープンについて(西友)
関連記事:西友、久米川店をショッピングセンター業態に転換
丸井・柏モディ、2016年10月27日開業-丸井柏店マルイ館を全面リニューアル
千葉県柏市の柏駅前にある「丸井柏店・マルイ館」が全面リニューアルし、「柏モディ」として10月27日にグランドオープンした。

柏モディ。
外壁で目立つ存在だった「MARUI」の縦看板は撤去された。
アパレル中心から大きく転換、丸井と棲み分け図る
今回の改装は4月にリニューアルした「柏マルイ」(旧・丸井柏店VAT館、「ファミリかしわ」も改装)に続くもので、「モディ」業態としては6店舗目。モディが出店する建物は1996年2月開店、売場面積は10,590㎡、6階建てで、建物は丸井が所有している。
改装コンセプトは「お客さまのライフスタイルを最大限サポートする居心地のいいお店」で、キャッチフレーズは「『モディ』と、『マルイ』と、カシワする。」。
各地のモディ業態店舗と同様に従来のアパレル中心の売場を改め、グルメ、雑貨、ホビーなど幅広いテナントを導入した。

柏マルイ(旧・丸井VAT館)は4月にリニューアル済み。
1階をグルメ中心に-「柏そごう」からの移転テナントも
今回の改装の目玉は、これまで全体がヤングレディスフロアであった1階をグルメと雑貨のフロアに転換したこと。従来の丸井柏店マルイ館はレディス向けのファッションビルという印象もあったが、1階をグルメ中心にしたことにより、世代・性別を問わず入りやすい店舗とした。
さらに、以前と比較して各階にカフェや休憩スペースが多めに取られたほか、ベビールームの一部は男性が利用できるように改装されている。

2番街側エントランス。

1階をグルメと雑貨のフロアに転換。入りやすい雰囲気に。

男性も利用できるベビールーム。
もう1つの目玉としてあげられるのが、大型書店「ジュンク堂書店」の出店だ。柏駅周辺では、2011年にイトーヨーカドーの文教堂、2016年に柏丸井VAT館の八重洲ブックセンター、柏高島屋ステーションモールのウイングブックセンターが順に閉店。また2015年に近隣の新星堂書店も売り場を縮小するなど、書店の閉店・縮小が続いていたため、柏市民にとっては嬉しいニュースであろう。
また、楽器店「山野楽器」、ベーカリー「ドンク」は、9月30日に閉店したそごう柏店からの移転となった。

駅前の顔だった「そごう柏店」は9月30日に惜しまれながら閉店。

ドンクは「そごう」からの移転。
カフェ併設・ドンクエディテ業態で、商店街側に面して展開。
各フロアごとの特徴-グルメ、雑貨、書籍など取り揃える
1階は先述のようにグルメと雑貨を中心としたラインナップ。柏市初出店となる店舗は、2015年に日本初出店を果たした台湾ティー専門店「貢茶」(ゴンチャ)、ブリオッシュ×ジェラートという新感覚スイーツを提供する「ブリジェラ」、喫茶「コメダ珈琲店」などで、その他にもとんかつ店、ベトナム料理店、インド料理店、ベーカリーなど、多くの食品雑貨店や飲食店が出店する。また、丸井グループによる自主編集型雑貨売場「ザッカセレクト・バイ・マルイ」も出店、普段使いから贈答品に最適なちょっといいものまで、様々な服飾雑貨や生活雑貨を取り揃える。

各国料理も出店。

ザッカ・セレクト・バイ・マルイ。
2階はレディスアパレルが中心のフロア。「HAVE A NICE TRIP」、「M2」などファッションビルでお馴染みのテナントに加えて丸井の自社ブランドも導入するほか、スマホアクセサリー「スマプラ」、「タリーズコーヒー」なども出店する。

スマプラ。

タリーズコーヒーも。
3階は服飾雑貨が中心となる。福井県鯖江市の眼鏡を販売する「ふくいめがねSpot」や、「スーツカンパニー」、「シュープラザ」などが出店する。

ふくいめがねスポット。

スノボ専門店など個性的なショップも。
4階~6階は、大型テナントが中心となる。
4階には丸井時代から出店していた「ユニクロ」がワンフロア全体に出店。5階は「ジュンク堂書店」が、6階は「山野楽器」などが出店する。

ユニクロは丸井時代から出店。

ジュンク堂書店。
開店初日、多くの人が詰めかける
開店初日となった27日は朝から多くの人が駆け付けた。
9月30日には、同じ柏駅前にあったそごうが閉店したばかりだっただけに、柏市民の期待を背負っての再出発となった。

早朝から多くの人が並んだ。
開店を記念して、館内では11月6日まで柏マルイと合同でのオープニングセール、福引きなどが実施されている。

福引きも実施。
マルイとの合同開催で、多くの客が並んだ。
柏モディ
住所:千葉県柏市柏1-2-26
営業時間:10:30~20:00
(飲食など一部異なる店舗あり)
外部リンク:柏モディ
関連記事:そごう柏店、43年の歴史に幕
関連記事:セブンパークアリオ柏、4月25日開業
イトーヨーカドー秦野店、2017年3月5日閉店
神奈川県秦野市の小田急小田原線秦野駅近くにある総合スーパー「イトーヨーカドー秦野店」が、2017年春をもって閉店することがわかった。
追記:3月5日に閉店することが発表された。

イトーヨーカドー秦野店。(GoogleMapより)
老朽化に加えてイオンなどとの競争で売上低迷か
秦野店は1979年11月開店。地上3階建てで、売場面積は5,003㎡。建物はイトーヨーカドーが所有している。
店舗の老朽化に加え、同市内のイオン秦野店や、近隣都市のショッピングセンターに客足を奪われていたことが閉店の一因と考えられる。
イトーヨーカドーは2020年までに約40店舗の閉店を発表していた。小田急小田原線沿線のヨーカドーの閉店発表は、厚木店に次いで今年2店舗目となる。
関連記事:イトーヨーカドー厚木店、2017年2月閉店へ
関連記事:イトーヨーカドー、1号店の千住店など閉店へ-来春までに20店舗
外部リンク:イトーヨーカドー秦野店
マルカン百貨店の大食堂、2017年2月再開-スタッフ継続雇用で「あの味」も存続
2016年6月7日に閉店した「マルカン百貨店」(花巻市)の経営を引き継ぐ「上町家守舎」は、名物のマルカン大食堂と旧・マルカン百貨店駐車場の営業を2017年2月から再開する。
マルカン百貨店。
リノベでの存続決定も施設は大幅縮小-売場は1階のみ
「マルカン百貨店」は岩手県内でスーパーマーケットや書店を運営するマルカングループの中核企業の1つで、1957年に開店。花巻市内唯一の百貨店であった。現在の建物は1973年に建築されたもので、地上8階、地下1階建て(7~8階は店舗事務所、塔屋など)。
閉店後は、花巻市でリノベーション事業を行う「花巻家守舎」が設立した新会社「上町家守舎」がマルカンから百貨店の建物を引き継ぎ、改修・耐震化工事を行った上で施設の営業を再開することになっていた。
同社は建物の改修にかかる費用のうち、一部資金をクラウドファンディングで募集し、8月末までに2,000万円を外部から調達。2016年秋から6階「マルカン大食堂」の改修を開始、2017年2月にも大食堂と駐車場の営業をおよそ8ヶ月ぶりに再開させる方針を明らかにした。
なお、営業フロアは「1階と6階のみ」となる。殆どのフロアを閉鎖とすることで、当初は約6億円としていた耐震補強や店内改修の初期投資を、3億5千万円~4億円にまで圧縮できるというが、大食堂のみではなく「新しい商業施設」としても復活することを望んでいた地元市民にとっては、残念に思う人も多いであろう。

写真集、ソフトクリームストラップなど各種グッズも発売。
改装資金に充てるという。
大食堂は閉店後8ヶ月で復活-スタッフも再雇用
上町家守舎によると、大食堂は2017年2月に営業を再開。
その後、6月に1階のショッピングフロアを営業再開させるとともに、建物全体の耐震工事をスタートし、2018年中までに7・8階の解体と3・4・5階の床を撤去する方針となっている。
マルカン大食堂。
マルカン大食堂は「巨大ソフトクリーム」や「ナポリかつ」と言った名物メニューが人気を博し、遠方からも多くの観光客を呼び寄せてきた同百貨店の「象徴」であった。
大食堂の復活にあたっては、閉店前まで働いていたスタッフ20人を引き続き雇用することで、かつてと変わらない「あの味」も存続することになる。
関連記事:旧・マルカン百貨店、食堂以外は「ワンフロア」のみで再開へ
関連記事:マルカン百貨店、リノベで再活用決定-大食堂はマルカン運営も
ビックカメラ調布駅前店、2017年秋開店-京王調布駅再開発の核、シネコンも出店(追記:「トリエ京王調布」)
京王電鉄が開発を進めている調布駅舎跡地商業施設(仮称)のB館に、家電量販店「ビックカメラ調布駅前店」が2017年秋に出店することがわかった。

ビックカメラが出店する調布駅舎跡地B館。
京王電鉄調布駅舎跡地・B館の核テナントとして出店
ビックカメラ調布駅前店は調布駅商業施設B館の全フロア(地上1階~4階)に売場を展開。売場面積は約4,700㎡。
ビックカメラの都内店舗では2013年に出店した赤坂見附店に次いで4年ぶりの新規出店となり、多摩地区では5店舗目の出店となる。
建設中のA館。
調布駅再開発事業、C館には「イオンシネマ」出店
2012年に地下化された調布駅周辺では京王電鉄による再開発が行われており、今回ビックカメラの出店が決まった商業施設B館に加え、A館とC館の計3館の商業施設が建設される。合計の売場面積は約11,900㎡を見込む。

調布駅舎跡地再開発のイメージイラスト。
地上5階建てのA館は、ファッション・雑貨・レストランなど多彩な専門店が集う商業施設を目指し、現在計画が進められている。

多彩な専門店が揃うA館。

建設中のA館。
地下1階、地上5階建てのC館のテナントも現在計画中であるが、核としてシネマコンプレックス(映画館)の「イオンシネマ」が開設されることが決定している。イオンシネマはワーナーマイカルシネマズとの経営統合後初のイオングループ以外の施設への出店となる。

イオンシネマやカフェなどが出店するC館。
(完成予想図は京王電鉄プレスリリースより)
4月追記:施設名を「トリエ京王調布」とすることが発表された。
コンセプトに「調布らしいちょっとステキな生活」を掲げ、関東最大級の成城石井や京王百貨店のサテライト店舗、イオンシネマによる4DXシアター新業態「イオンシネマ シアタス調布」など72店舗が出店する。
外部リンク:2017年秋、調布駅の商業施設「トリエ京王調布」が開業!~「京王百貨店」「成城石井」「猿田彦珈琲」含む全72出店店舗も決定~(京王電鉄)
外部リンク:4月13日(木)“映画のまち調布”に大型シネマコンプレックスが誕生!「イオンシネマ シアタス調布」2017年秋 開業(イオンシネマ)
外部リンク:2017年秋 開業予定 調布駅周辺での商業施設開発推進中! ~B館には期待の家電量販店を誘致~全体のコンセプトは”結ぶ”に(京王電鉄)
外部リンク:新規出店について(ビックカメラ)
関連記事:読売ジャイアンツ、稲城に新ファーム球場を建設-商業機能を備えた複合施設に
大分フォーラス、2017年2月閉店-建替えで全面リニューアル「大分オーパ」に
大分県大分市の大分駅前にあるイオン系ファッションビル「大分フォーラス」が2017年2月で閉店し、ビルを全面的に建替えた上でダイエー系の大型ファッションビル「大分オーパ」(大分OPA、仮称)として再出発することが分かった。

大分フォーラス。
築43年で老朽化、建替えで全面リニューアルへ
大分フォーラスは1973年3月に「ジャスコ大分店」として開業。売場面積は12,097㎡で、建物は横萬ビル(現:ホームワイドの関連企業)、大分中央ビルなどが所有している。
「ジャスコ大分店」は1993年10月に食品売場などを廃止し、ファッションビル「大分フォーラス」としてリニューアル。その後、1995年1月にジュンク堂書店の九州1号店「淳久堂書店大分店」が、2001年3月にはスターバックスコーヒー(大分1号店)が出店している。
建替えは建物の老朽化と耐震性の問題によるものだという。
追記:閉店日は2017年2月26日とのこと。

セントポルタ中央町側のフォーラス入口。
(2015年夏に行われた進撃の巨人コラボにて)
新たな大型ファッションビルとして再出発
大分フォーラスの閉店後は建物を解体し、2019年春の営業再開を目指す。
新店舗「大分OPA」の詳細な概要は発表されていないが、新店舗も現在の大分フォーラスと同じファッションビル業態となり、現在のアパレルに加えてライフスタイル関連(雑貨・ホビーなど)の店舗を強化するとしている。また、一部テナントは新店舗に引き継がれると思われる。
大分駅前では、2015年4月に大分駅ビル「JRおおいたシティ」が開業。大分フォーラスでは、JRおおいたシティやトキハ本店、周辺商店街との合同セールも開催している。建替えは、駅ビルの完成により集客力が上がりつつある大分駅前での存在感を示したいというイオンの思惑もあろう。

JRおおいたシティ。

大分駅前の商店街「セントポルタ中央町」。
イオン銀行看板の附近が大分フォーラス。
関西では大手のファッションビル「OPA」
「OPA」(オーパ)はダイエー系、現在はイオン傘下のファッションビルで、「オーパ」とは一号店だった「新神戸 Oriental Park Avenue」の略。現在は関西を中心に9店舗が営業しており、京阪神では大手のファッションビルとして親しまれている。
OPAは2016年3月にイオン系ファッションビル「フォーラス」と、旧マイカル系ファッションビル・ファッション専門店「VIVRE」を運営するイオンリテールと経営統合をしており、現在は大分フォーラスもOPAにより運営されていた。
九州の旗艦店としてはキャナルシティ博多に「キャナルシティOPA」が出店しているほか、イオン傘下になってからは再び新規出店に積極的になっており、2017年にはJR水戸駅前のヤマダ電機LABI水戸店跡に「水戸OPA」を、JR高崎駅前の高崎VIVRE跡に「高崎OPA」を出店することが決まっている。

「OPA」はキャナルシティ博多の核店舗としても知られる。
追記:主要テナントの移転先など
- ジュンク堂書店:ベスト電器大分店跡に移転。
コメダ珈琲との複合店舗、建替え後に再移転するかは未定。
(なお、ベスト電器は大分駅南口に移転済) - タワーレコード:県内から撤退。
- 島村楽器:パークプレイス大分に出店。
- スポーツオーソリティー:近隣店はパークプレイス大分。
- GU:近隣店はゆめタウン別府店・南大分店。
- スピンズ:県内から撤退。
上記、いずれも再出店については未定。
「大分オーパ」の新しい記事はこちら
外部リンク:OPA
外部リンク:大分フォーラス
関連記事:高崎オーパ、2017年秋開業-高崎駅前・ビブレ跡
関連記事:アクロスプラザ大分駅南、10月28日開店-大分駅隣接のショッピングセンター
関連記事:JRおおいたシティ、1年間の入館者2500万人-予想の倍、駅乗降客数はJR九州3位に
(追加情報があり次第、更新いたします)
読売ジャイアンツ、稲城に新ファーム球場を建設-商業機能を備えた複合施設に
プロ野球「読売巨人軍」は、稲城市の南山東部地区に新たなファーム球場を中心とする複合施設「TOKYO GIANTS TOWN」(仮称)を新設すると発表した。2021年3月末に着工予定で、2023年末の完成を目指す。
TOKYO GIANTS TOWN(仮)のイメージ図。
商業施設も併設の「ボールパーク」
「TOKYO GIANTS TOWN」は、現在の読売ジャイアンツ球場(川崎市多摩区)に隣接し、近年宅地開発の進む稲城市南山東部地区の一角に建設される。
新ファーム球場では、天然芝の観客席やテラス席、デッキ席と言った一軍球場さながらの多様な客席を整備。さらに、球場に隣接して商業施設を併設することで、野球場と都民の憩いの場としての機能が融和した、総合的な「ボールパーク」づくりを目指す。
新ファーム球場には一軍球場さながらの客席が整備される。
なお、新球場の完成後、現在ファーム球場として使用されている読売ジャイアンツ球場は、主に3軍チームのグラウンドとして使用する予定となっている。
(画像は公式サイトより)