カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

コストコ富谷店、2016年4月29日開店-東北2店目

宮城県黒川郡富谷町に「コストコ富谷倉庫店」が4月29日にオープンする。
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コストコ富谷倉庫店。

コストコ、東北地方で2店舗目

コストコは、東北地方では山形県上山市の「かみのやま倉庫店」に次ぐ2店舗目。
売場面積は約1万㎡で、3月に先行開業したガソリンスタンドを併設する。
店舗の近くには東北自動車道の泉IC、仙台北部道路の富谷ICがあり、幅広いエリアからの集客が期待される。
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ガソリンスタンドは3月に先行開業した。

10月に市制移行する富谷町、LRT構想も

近年、富谷町は仙台市のベッドタウンとして人口が急増しており、2015年の国勢調査速報値では人口5万人を突破した。これを受け、今年10月には市制移行し「富谷市」となる予定。
仙台市泉区に隣接する町南部では「イオンモール富谷」や「カインズホーム」といった大規模小売店が集積するなど、利便性の高さが人口増加の大きな要因となっている。
人口の急増から仙台市地下鉄南北線の延伸やLRT構想など鉄軌道網の整備も議論されている中で、今回のコストコの出店によって富谷のさらなる発展が期待される。
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イオンモール富谷。

コストコ、浜松市にも出店へ

富谷店の開業で国内25店舗体制となるコストコだが、今後は2017年夏に静岡県浜松市東区上西町の「浜松プラザ・イースト」(旧イトーヨーカドー浜松宮竹店)跡への出店が計画されている。
売場面積は約1万㎡を予定しており、1階が店舗、2階と3階が駐車場となる計画で、出店すれば静岡県では初めての店舗となる。

 外部リンク:コストコホール・セールジャパン

BiVi土山、4月15日開業

大和ハウスリースのディベロッパー「大和リース」は、4月15日にJR土山駅前(播磨町)にショッピングセンター「BiVi土山」(ビビ土山)を出店させる。
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BiVi土山(公式サイトより)。

JR土山駅前、核店舗は「トーホーストア」

BiViは大和リースグループの都市型ショッピングセンターの名称で、BiVi土山は土山駅のロータリーに面して建設。
2階建で、売場面積は約2,200㎡。
核店舗はトーホーコーヒーグループの「トーホーストア」。
その他、ドラッグストア「キリン堂薬局」、100円ショップ「セリア」などが出店するほか、1階のエントランスには播磨町土山駅南交流スペース「きっずなホール」が開設される。
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「きっずなホール」(播磨町サイトより)。

BiVi日出に続く「公共施設融合型」ショッピングセンター

大和リースでは、新たな業態として、出店自治体と協力してショッピングセンターと公共施設を融合した店舗の企画・展開を進めており、BiVi土山その一環。
2015年に開業した「BiVi日出」(大分県日出町、JR暘谷駅前)でもショッピングセンターの2階に町立図書館を入居させている。
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BiVi日出。こちらは図書館が入居。

「BiVi土山」出店テナント一覧

・トーホーストア(スーパーマーケット)
・キリン堂薬局(ドラッグストア、5月開店)
・西村書店(書籍)
・Seria(100円ショップ)
・Comodo Cafe & Dining(カフェレストラン)
・EN PLEIN CIEL patisserie KuRi(洋菓子)
・おしゃれキャット(美容院)
・リラクゼーションTETE(マッサージ)
・プレセア(ネイルサロン)
・ニコ歯科(歯科)
・播磨町土山駅南交流スペース「きっずなホール」
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JR土山駅前に立地する(播磨町サイトより)。

外部リンク:BiVi土山
外部リンク:「BiVi土山」グランドオープン
関連記事:BiVi日出、2015年6月1日開業-JR暘谷駅前

東急ハンズ金沢店、2016年秋開店-4月28日開業の東急スクエアに

石川県金沢市の複合商業ビル「香林坊東急スクエア」(旧・香林坊109)に、「東急ハンズ金沢店」が2016年秋に出店する。
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香林坊東急スクエア(公式サイトより)。

東急ハンズ、北陸初出店

東急ハンズ金沢店の売場面積は約1,800㎡。グランドフロアへの出店で、ワンフロアの中型店舗となる。
東急ハンズは北陸初出店であり、北陸エリア全体での「ハンズブランド」、および「ヒント・マーケット」の浸透を目指すとしている。
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東急ハンズ金沢店(東急ハンズサイトより)。

「香林坊東急スクエア」は4月28日開業

香林坊東急スクエア」は「香林坊109」として1985年9月に金沢市香林坊に開業。
109の地方初出店として注目を集めたが、「109」という業態は「10~30代までの若者向け」というイメージが強く、「大人向けの商業施設」として生まれ変わるために全館を改装、4月に複合商業ビル「東急スクエア」へと業態転換することになった。売場面積は約7,700㎡。
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香林坊109。

「香林坊東急スクエア」は4月28日の開業を目指して工事が進んでおり、「東急ハンズ」などがオープンする今秋にグランドオープンを迎える予定となっている。

外部リンク:2016年秋、東急ハンズ金沢店(仮称)の出店を決定 ~ 北陸エリアへ初出店 ~ (東急ハンズ)
外部リンク:香林坊東急スクエア
関連記事:香林坊109、2016年4月閉店-東急スクエア化、4月中に業態転換

大阪・新歌舞伎座跡に「ホテルロイヤルクラシック」、2019年開業-新歌舞伎座の外観復元へ

冠婚葬祭業大手の「ベルコ」(兵庫県西宮市)は、大阪なんばの旧「新歌舞伎座」跡地(大阪市中央区)に建設する大型シティホテル「ホテルロイヤルクラシック大阪(仮称)」の概要を発表した。
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「ホテルロイヤルクラシック大阪」完成予想図。
(ベルコプレスリリースより引用)

ミナミのランドマークの1つだった「新歌舞伎座」

1958年に建設された「新歌舞伎座ビル」は「そごう大阪店(解体)」「そごう東京店(現:ビックカメラ有楽町店)」「日生劇場」などで知られる村野藤吾の設計。
桃山風の唐破風が幾重にも重なる独特な外観は他に類を見ないものであり、同じ心斎橋にある村野建築として知られていた旧「そごう大阪店」(解体済み、落ち着いた外装とアールデコの内装が特徴)と比較すると、実に対照的であった。
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かつての新歌舞伎座。

隈研吾氏設計で新歌舞伎座を復元

ベルコは「ロイヤルクラシック大阪(仮称)」の建設に際し、建築家の隈研吾氏の設計によりかつての新歌舞伎座ビルの外壁を復元することを発表。
隈研吾氏は東京歌舞伎座の高層化・復元工事にも携わっており、今回の大阪新歌舞伎座の外装復元においても、かつてのイメージをそのままにホテルとしても機能的な名建築となることが期待される。
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隈研吾氏の設計で高層化・復元された「東京歌舞伎座」。

「ロイヤルクラシック大阪」は地下1階、地上19階建てで、ホテル(150室規模)や結婚式場、バンケットルーム、飲食店などが入居する予定。2016年6月に着工し、2019年10月ごろの開業を目指している。

時代に翻弄された「新歌舞伎座」

「新歌舞伎座」の歴史は時代に翻弄されたものであった。
新歌舞伎座の運営企業は遊園地「ドリームランド」などを運営していた「日本ドリーム観光」。
この企業は1913年に南海電鉄の系列企業「千日土地建物」として創業、千日前で遊園地などを経営していた。その後、1921年から1954年までは松竹系列となっていたが系列を離脱。1958年には、千日前にあった「大阪歌舞伎座」を「新歌舞伎座」として大阪難波の一等地に移転させた。 その後、旧「大阪歌舞伎座ビル」は改修され、1958年より「千日デパート」として営業を開始した(1972年焼失、現ビックカメラ大阪店)。
この「日本ドリーム観光」は、千日デパート火災、ドリームランドモノレール(横浜市)の設計ミスによる運行休止など様々な問題を起こし1988年からはダイエー系列となったが、ダイエーの経営悪化に伴い、2005年に投資ファンドの手に渡る。そして、投資ファンド傘下となった「新歌舞伎座」は2010年に「上本町YUFURA」(大阪市天王寺区)の6階に移転し、かつての新歌舞伎座ビルは空き店舗となった。
その後、旧・新歌舞伎座ビルは2012年に冠婚葬祭業「ベルコ」に売却され、2015年から解体工事が行われ、更地となっていた。

永年に亘って難波のランドマークとなっていた特徴的な建物の復元は、インバウンド需要に沸く難波地区にとって嬉しいニュースとなりそうだ。

外部リンク:2019年秋、大阪ミナミに建築家・隈研吾氏設計の新ランドマークが誕生「ホテルロイヤルクラシック大阪」(仮称)新歌舞伎座跡地に旧建築の意匠を残し生まれ変わります! (共同通信PRワイヤー)

新風館、2016年3月閉館-歴史的建造物「旧京都中央電話局」、再活用めざし改装へ

京都府京都市の烏丸御池にある歴史的建造物を活用したショッピングセンター「新風館」が3月27日に閉館し、15年の歴史に幕を閉じた。
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新風館。

逓信建築の面影を色濃く残したショッピングセンター

新風館の前身となる「京都中央電話局」は1926年に竣工。
設計は「東京中央郵便局」(KITTE)、「大阪中央郵便局」、「別府市公会堂」、「別府電報電話局電話分室」などで知られる吉田鉄郎によるもので、建築的価値が高い建物として京都市登録有形文化財の第1号として指定されていた。
1990年代初頭までNTTの関連施設(京都電電ビル西館)として利用されており、バブル期には大規模な再開発も計画されていたが、不況のあおりから、歴史的建造物を活かした低層の商業施設として活用されることが決定した経緯がある。

烏丸御池地区の商業施設のさきがけ

新風館」はNTT都市開発により2001年に開業。隣接する京都市役所前駅周辺に1997年に開業した地下街「ゼスト御池」とともに、従来オフィス街として位置付けられていた烏丸御池地区における大型商業施設のさきがけ的存在だった。
館内にはセレクトショップ「ビームス」を核に、アルマーニのセカンドライン「A/X Armani Exchange」、「ヴィレッジヴァンガード」、「crocs」、「DIESEL」などといった高感度なテナントが入居している。2010年からは新風館と同じくNTT都市開発が運営する「LAQUE四条烏丸」ともポイントカードの一体化といった共同販促を実施していた。

閉店を惜しむ声で埋め尽くされたヴィレッジヴァンガード

アートイベントも実施

「新風館」は四条河原町、京都駅など既存の中心商業地と離れていることから、アートなどのイベントを実施することで集客を図っていた。

Re-Cueホールでは多彩なイベントが開催されていた

施設中央部分の円形のステージ「Re-Cue(りきゅう)ホール」では、開業当初から地元FM局「α-STATION(FM京都)」による公開録音やライブイベント、更にはウェディングパーティーを開催。最近では現代芸術家として著名な村上隆の主宰するアート集団・カイカイキキの「ポップアップギャラリー」や、写真集やクラシックカメラを販売するアートセレクトショップ「PHOTO SQUARE」を開設しているほか、ローカルアイドルのライブも行われており、イベントを重視する商業施設として有名になっていた。

15年分の伝えたい

外壁を残しつつ再開発へ-再生めざす

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「近畿電気通信局管内自動式電話交換創始ゆかりの地」

閉館後の「新風館」は再開発される予定となっている。
再開発工事は2016年中に着工され、文化財指定を維持するために外観の大部分を保存しつつ、建物を増築する。
2019年度中には、外観はほぼそのままに、ホテルを核とする複合商業施設として生まれ変わる予定となっている。

外部リンク:新風館
関連記事:別府市公会堂、復原工事が完成

留萌本線・留萌-増毛、12月4日の運行を以て廃線に

JR留萌本線の留萌駅(留萌市)-増毛駅(増毛町)間が、12月4日の運行を以て廃線となる。
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留萌本線(キハ54)。

支援策で自治体が廃止に同意

地元紙・北海道新聞によると、増毛町長がJR側の支援策の上積みを受けて4月8日の町議会で「12月4日の運行を以て廃線とする」ことに同意したと発表。留萌市側もこれに同意する見込みであり、これにより廃止が確定的となった。
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増毛駅舎。

珍駅名で有名、過疎化に加えて平行するバス路線に敗北

増毛-留萌間は1921年11月の開通。「増毛」は珍駅名として非常に有名であった一方で、同区間では並行して沿岸バスが路線バスを運行。
通勤・通学・通院などは、きめ細やかな輸送体制を採っている沿岸バスのほうが利用が多かった。
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車内広告も”増毛駅”を意識して出稿されたものか?

また、近年はJR線が雪崩などにより長期運休することも多く、新たな雪崩対策を行うためには多額の費用がかかるため、早期の廃線を決めたという。
2016年3月改正時点で、同区間の運行本数は6往復。それに対し、沿岸バスの運行本数は22往復となっており、バス路線は高校や病院まで乗り入れている。
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日本海に面する豪雪地帯。

JRが沿岸バスの運行支援も

JR北海道は廃止に伴い、「並行して走るバス路線の増発経費(10年間で5000万円)」、「廃線後の増毛駅周辺の再整備費用(1億3000万円)」、「増毛駅周辺鉄道用地8,000㎡の無償譲渡」、「鉄道定期利用者に対するバス定期との差額補償(通勤定期:1年間、通学定期:在学中)」を打ち出している。
増毛駅は増毛町に譲渡されるため、記念施設化、公園化されることが予想される。

減便・廃駅つづくJR北海道

近年、JR北海道では毎年約300~400億円前後の赤字を出しており、北海道新幹線の新函館北斗開業に伴う3月25日のダイヤ改正においても合理化のために普通列車79本を減便、8駅を廃止したほか、無人駅も大幅に増やしている。
特に根室本線の釧路-根室間(花咲線)は約4割減便となったほか、札沼線浦臼-新十津川を走る列車は1往復のみとなった。
また、車両の更新も大幅に遅らせており、過疎化が進む道内では、今後も減便や、路線の廃止が進む可能性も大きい。
1449781200952-1970年代に製造されたキハ40が快速運用に就く。
経費削減のため、電化区間での運用も多い。

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外部リンク:JR北海道
関連記事:JR夕張支線の廃止、夕張市が容認する方針へ

セブンアイの鈴木敏文CEO、突然の辞任-社長交代の内紛で

セブンアンドアイホールディングス」の鈴木敏文会長兼最高経営責任者(CEO)が退任することが分かった。
今後、セブンアンドアイホールディングスの全ての役職から退任する。
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イトーヨーカドー1号店の千住店。4月10日に閉店予定。

人事問題で紛糾、米投資ファンド「物言う株主」の反対で

セブンアンドアイホールディングスでは、鈴木会長の主導のもと、4月7日の取締役会でセブンイレブンジャパンの井坂社長(COO)を退任させ、古屋副社長を昇格させる人事案を提案。しかし、社外取締役を中心にこの人事案に反対する意見が出て、否決されたという。
この人事案をめぐっては、セブンアンドアイホールディングスの大株主である米投資ファンドの「サードポイント」が、鈴木氏の影響力を残す人事案だとして反対、井坂氏もCOOに留まりたい意向を示していた。
(追記:創業家の伊藤雅俊氏も鈴木氏の人事案に反対したという)
「サードポイント」を率いるダニエル・ローブ氏は物言う株主として知られ、セブンアイの百貨店全てを売却し、スーパー事業も大幅に縮小もしくは全てを売却させることを主張しているともされている。
この主張を受け、セブンアイは、17年2月までに傘下のそごう柏店、西武百貨店旭川店と、イトーヨーカ堂20店舗を閉鎖させることを発表している。
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閉店する柏そごう。

後継者問題での実質的な引責辞任

鈴木会長は83歳と高齢であることから、退任時期や後継者問題が注目されてきたが、今回の人事において混乱を招いたことに対する責任を取る形での、実質的な引責辞任という形となった。
セブンアンドアイホールディングスでは近日中に臨時取締役会を開いて再び人事案について話し合うとみられており、後継者問題は今後も尾を引きそうだ。

日本型コンビニの基礎を固め、7iを世界的企業にした鈴木氏

鈴木敏文氏は1932年生まれ、83歳。長野県出身。
東京出版販売(トーハン)を経てイトーヨーカ堂に入社。
1973年の米大手コンビニエンスストア「セブンイレブン」の日本進出を主導、アイワイグループ(現セブンアンドアイホールディングス)を日本一の流通企業に育てると共に、経営状態が芳しくなかったセブンイレブンの米法人を買収して黒字転換させるなど、日本を代表する実力派カリスマ経営者として知られている。

外部リンク:セブン&アイホールディングス
関連記事:イトーヨーカドー千住店、4月10日閉店-1号店
関連記事:ヨーカドー1号店の千住店、戸越店など閉店へ

JRおおいたシティ、1年間の入館者2500万人-予想の倍

大分駅ビルを運営する「JR大分シティ」は、2015年4月16日に開業した「JRおおいたシティ」の2015年度の入館客数と年商を発表した。
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JRおおいたシティ。

入館客数は当初予想の2倍以上-集客はディズニーランド級

JRおおいたシティの2015年度の入館客数は約2420万人、年間売上は約224億円。
これは当初予想の1100万人、200億円を大きく上回る数字で、JR九州の駅ビルの入館客数としては「JR博多シティ」に次いで2番目の規模。
開業1年間(2016年4月16日まで)の入館者数は約2500万人を予想しており、これは過去10年間の東京ディズニーリゾートの平均年間入場客数(約2700万人)にも匹敵する数字で、大分県民が1人あたり年に約22回も訪問した計算になる。
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賑わう8階「シティ屋上広場」。神社や遊具も設置されている。

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屋上の神社には仲見世も。

「地域随一の店づくり」で広域集客

JRおおいたシティは21階建てで、開業当初の全183店舗のうち109店舗が大分県初出店。
館内には物販・飲食店舗のほか、シネマコンプレックスやホテル、温浴施設も備える。
また、屋上庭園は日本最大級で、様々な遊具や屋上菜園に加えて、かつて大分駅前にあった楠で造られた「鐡道神社」を設置している。
大理石の床や木を用いた格子天井などといった上質感のある内装は東九州のどの商業施設にも真似できないものであり、徒歩圏に大分県立美術館(OPAM)が開館したことや、東九州自動車道の開通とそれに伴う高速バス路線の開設により宮崎県などからの広域集客に成功したことも集客に寄与したと思われる。
JRおおいたシティの調査によると、全来客数の約1割が大分県外からだという。
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館内のようす。

また、大分県では昨夏に観光キャンペーンが行われ、駅周辺で様々なイベントが開催されたほか、JRおおいたシティにおいても駅前広場「タイムズスクエア」や、8階の「シティ屋上ひろば」などを活用して毎週なんらかのイベントや催事を実施しており、こういったイベントによる集客力も大きかったという。
JRおおいたシティでは、今後も駅ビルの新しさ、楽しさを提案し、駅ビルのファンづくりを行っていくとしている。
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冬季にはイルミネーションが実施された。

大分駅、乗降客数は約4万人に

JRおおいたシティの開業による集客は、駅周辺にも好影響を及ぼしている。
JRおおいたシティは、大分駅の1日あたり乗降客数が約35,000人(2014年度)から約40,000人へと大幅に増加したことも発表した。
これは、2014年度の数値に当てはめると、JR九州では博多駅、小倉駅に次ぐ第3位となる乗降客数だ。
(注釈:鹿児島中央駅も乗降客を増やしたため、2015年度は九州4位となった(2016年10月))
JR九州ではJRおおいたシティ開業に合わせて普通列車を増発したほか、終電の繰り下げも行っている。
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JR大分駅コンコース。木製の格子天井が美しい。

合同セールで百貨店、商店街も盛況

JRおおいたシティの開業によって最も大きく変わったことは、駅ビルと、駅前の百貨店「トキハ本店」、ファッションビル「イオン大分フォーラス」、そして周辺の各商店街が、合同のセールや販促イベントを頻繁に開催するようになったことであろう。
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トキハ本店に掲出されたJRおおいたシティ開業を祝う懸垂幕。

周辺店舗に対する相乗効果も表れており、駅に近い東九州最大の百貨店「トキハ本店」は、駅ビル開業に備えた改装が好評で、衣料品など売上が下がった分野もあるものの、地階の食品売場は前年比約7%高の売上で推移(2015年秋現在)。トキハ地階
新装なったトキハ本店地階。

また、駅に繋がる中心商店街の「セントポルタ中央町」では通行量が増加、空き店舗も殆ど解消されたほか、大分駅周辺は商業地・住宅地ともに殆どの地域で地価が上昇に転じ、更なる開発も活発化している。
現在、JR大分駅の上野の森口(南口)には2016年秋の開業を目指してショッピングセンター「アクロスプラザ大分駅南」が建設中。府内中央口ロータリーの別府寄りには高さ100mを超える超高層ビルの建設計画もあるほか、大分パルコ跡には総合病院(大分中村病院)が入居する大型の複合ビルが建設される予定となっており、今後も大分駅周辺は進化をしつづけるであろう。
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大分駅前の「セントポルタ中央町商店街」。

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開発が進む上野の森口(南口、かつての駅裏)。

外部リンク:JRおおいたシティ
関連記事:JRおおいたシティ、半年で入場者1400万人-年間目標を達成
関連記事:アクロスプラザ大分駅南、今秋開業-大分駅南口
関連記事:別府ステーションセンター、3月26日から「えきマチ一丁目」に

渋谷パルコ、建替えで8月7日閉館-2019年再開業へ

渋谷の顔とも言うべき施設が、その歴史に幕を下ろす。
パルコは、旗艦店である「渋谷パルコ」を建て替えるため、現在の店舗を2016年8月7日で閉館させることを発表した。
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渋谷パルコ。

渋谷の文化発信基地

渋谷パルコは1973年にパルコ2号店として開店。
「パルコ」はイタリア語で「公園」を意味しており、パルコの出店を機に店舗前の道路が「渋谷公園通り」と名付けられたことでも話題となった。
その後はパート1、パート2、パート3の3館体制となったが、パート2は老朽化による耐震強度不足のために2007年に閉館している。その後、2011年のゼロゲート開業により、再び3館体制となった。
 パート1の館内には、当時の西武セゾングループの文化戦略に沿うべく「パルコ劇場」や「パルコミュージアム」を備えており、近隣の東急文化会館などとともに渋谷が東京を代表とする文化発信地となることへの一翼を担った。
売場面積は約19,000㎡、2015年の年商は153億円。
建替えに合わせてパルコ劇場も休館するが、パルコプロデュース公演はビルの建替え中も外部会場での公演を継続する。
また、今回の再開発区域に含まれないゼロゲート、そして小型別館のSR6については、パルコの閉館中も営業を継続する。

高さ110mの高層ビルに-パルコ劇場も復活

新しい店舗は現在パルコのパート1・パート3の場所に建設される。地上20階、地下3階、高さは110mで、延べ面積は約65,000㎡となる予定。
新店舗は9階までがパルコとなり、パルコ劇場も再び入居する予定。
外観は非常に個性的で、10階には屋上庭園などが設置されるとみられる。高層階はオフィスが入居する。
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再開発後の完成予想図(パルコプレスリリースより)。

パルコでは2019年の渋谷パルコ再開業を目指しており、今回の再開発・建替えについては「次世代グローバルショッピングセンターとして新生渋谷パルコを創造することで、さらに街の活性化に貢献できると考え、本計画を推進する」としている。

外部リンク:渋谷PARCO
外部リンク:渋谷パルコ(パート1、パート3)の建替えのための一時休業について
外部リンク:宇田川町15 地区開発計画における都市再生特別地区の提案について
外部リンク:「パルコ劇場」一時休館のお知らせ
関連記事:渋谷モディが開店-目玉はHMV旗艦店
関連記事:新・渋谷駅ビル東棟に屋上展望台-2019年完成予定

小田原アプリ、2016年8月末に閉館へ-旧小田原ビブレ

小田原駅前の銀座通り商店街にある商業ビル「小田原アプリ」が2016年8月末に閉店することが分かった。
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小田原アプリ。

若者に人気の商業ビルだった

小田原アプリは1972年に「ニチイ小田原店」(ニチイ小田原ショッピングデパート、のちのマイカル)として開業。小田原駅から徒歩5分ほどのダイヤ街商店街と銀座通り商店街に面した好立地への出店だった。
1992年にはファッションビル「マイカル小田原ビブレ」に業態転換したもの、マイカルの経営悪化に伴い1999年に閉店。その後、 施設を所有する「小田原ショッピングデパート」による改装を経て2000年に「アプリ小田原」として再開業した。
現在はファッションテナントのほか、「タワーレコード」、「ホビーオフ」、「アニメイト」「サイゼリア」、「島村楽器」などの専門店が入居。小田原駅前を代表する大型商業施設となっており、比較的若年層の客が多い施設だった。
近年も比較的賑わう商業施設であったものの建物の老朽化が進み、改修に多額の費用がかかるために閉館を決めたという。
既に、1月末を以て地階のスーパー「ロピア・ユータカラヤ小田原店」は閉店している。
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地階・食品館入口。2月から地階は閉鎖されている。

撤退相次ぐ小田原駅前の大型店

小田原駅前では、1998年に西武志澤店が、2002年に丸井小田原店が、2013年には箱根登山ベルジュが閉店。更に、今年3月にはアプリに隣接する商業施設「西友小田原EPO」も閉店したばかり。
EPOは館内の多くのテナントが営業を続けているものの、後継の核店舗は決まっておらず、両店舗の閉店は小田原駅周辺の商店街にとって大きな打撃となることは間違いないであろう。
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閉店した西友小田原EPO店。

建物の老朽化による閉館であり、今後建物は解体される可能性が高いと思われるが、小田原アプリの跡地の活用方法などは4月時点では発表されていない。

外部リンク:小田原アプリ | Odawara APRI
関連記事西友小田原EPO店、3月31日閉店 – 一部専門店は営業継続