カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

アエル松山、2015年8月26日開業-大街道ラフォーレ跡、アーケードもリニューアル

愛媛県松山市中心部の大街道商店街入口に、複合再開発ビル「アエル松山」が8月26日に開業する。

アエル松山。

大街道入口、「ラフォーレ原宿」跡

「アエル松山」はラフォーレ原宿・松山店跡に森ビルが建設した再開発ビル。ラフォーレ原宿・松山は1983年に「いづみ松山店」(イズミ)跡に開業したが、建物の老朽化により閉店していた。
アエルは地上13階で、伊予鉄道大街道電停前に立地しており、松山市最大の商店街である大街道商店街にも面している。
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ラフォーレ原宿松山。かつてはイズミが営業していたビル。

アエル松山の1階から4階は主に商業施設となっており、尾道市に本社を置く高級セレクトブティック「パリゴ」や、化粧品やファッションアイテムも販売する明屋書店の新業態「SerenDip」、あいテレビ(TBS系)のサテライトスタジオなどが入居。
また、5階から13階は「カンデオホテルズ松山大街道」となる。
カンデオホテルズは四国初出店で、13階のレストランは宿泊者以外も利用可能。すぐ対面には松山城を望むことができる。
なお、カンデオホテルズは8月8日に先行開業する。
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アエル松山のロゴサイン(森ビルウェブサイトより)。

アエル松山の完成に合わせて、大街道商店街のアーケード入口も大きく改修されている。
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リニューアルされた大街道商店街のアーケード入口とアエル松山。

【「アエル松山」入居テナント】
13階:カンデオスカイプラザ(レストラン)
   カンデオスカイスパ(温浴施設)など
  (カンデオホテル内、一部は宿泊者以外も利用可能)
5~12階:カンデオホテルズ(ホテル、215室)
3~4階:THE GRIGHT(結婚式場)
2階:SerenDip明屋書店(化粧品・ファッション雑貨・書店)
   i-studio with 明屋書店(あいテレビサテライトスタジオ)
   Branch Coffee by 81(カフェ・雑貨・今治タオル)
   H.I.S(旅行代理店)
1階:パリゴ(セレクトブティック)
   Serafina New York(イタリアンレストラン)
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(フロア構成画像は森ビルウェブサイトより)

外部リンク: 「AEL MATSUYAMA(アエル 松山)」竣工(森ビル)
外部リンク:生活者視点の新提案型店舗「SerenDip明屋書店アエル店」を8月26日にオープン(トーハン)
外部リンク:カンデオホテルズ松山大街道(カンデオホテルズ)

大丸4店舗にラオックス出店-2015年中に、インバウンド需要対応強化

大丸松坂屋百貨店は、インバウンド需要への対応強化のために「大丸京都店」(きょうとみせ・京都市)、「大丸神戸店」(こうべみせ・神戸市)、「博多大丸福岡天神店」(福岡市)の3店舗に新たにに免税品販売・家電量販店の「ラオックス」を導入することを発表した。

百貨店にラオックス-インバウンド需要の高まりで

各店舗で開設される「ラオックス」の売場面積は約90~210㎡ほど。
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博多大丸福岡天神店。

また、既にラオックスを導入している「大丸心斎橋店」(しんさいばしみせ・大阪市)でもラオックスの増床を行う。こちらの売場面積は約390㎡となる。

外部リンク:訪日外国人客に特化した売場づくりを推進 今秋、4店舗にラオックスを導入(Jフロントリテイリング・大丸松坂屋百貨店)

イオン姫路フォーラス、1月閉店へ

イオンリテールはファッションビル「姫路フォーラス」(兵庫県姫路市)を2016年1月に閉館させることを発表した。
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閉館を発表した姫路フォーラス。

姫路フォーラスは1971年、JR姫路駅から徒歩5分ほどの姫路市中心部に「ジャスコ姫路店」として開店。1987年にファッションビル業態「姫路フォーラス」に転換した。7階には映画館が入居している。
現在は黒字運営だというが、建物の老朽化と耐震性不足、競争の激化のために閉店を決定した。

JR姫路駅前ではファッションビルの出店が相次いでおり、2013年にピオレ姫路が、2015年には映画館を備えた姫路テラッソが開店しているほか、山陽百貨店も大規模改装を実施している。
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ピオレ姫路。JR姫路駅前に立地。

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姫路テラッソ。ピオレの東側に隣接する。

姫路フォーラス閉店後の建物の活用方法は未定。
建物の耐震性に問題があるため、映画館も閉館を検討する。

姫路はジャスコの前身の1つであるフタギの本社があった地。
フタギは1970年にオカダヤ(三重県)などと合併し、ジャスコを設立した。
姫路フォーラスの閉店で、フォーラスは全国4店舗体制となる。

外部リンク:姫路フォーラス

徳山銀南街アーケード、2015年中に一部撤去-JR徳山駅ビル解体も始まる

山口県周南市のJR徳山駅近くの商店街「銀南街」の大部分でアーケード撤去と商店街リニューアル工事が開始された。
1965年に建築された銀南街防火建築帯ビルとなっている部分のアーケードは撤去されない。
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 アーケード撤去作業中の銀南街。既に一部は撤去されている。

核店舗「近鉄松下」も閉店-しかし空き店舗は減少

銀南街はJR徳山駅近くにあり、JR線・ピアモール銀座商店街(旧山陽道)と並行する商店街。
かつては周辺に多くの大型店が立地し、山陽新幹線開通後は山口県内で最も賑わう商店街の1つとなっていたが、近鉄松下百貨店など周辺の大型店は高額な駐車料金が倦厭され2013年までに全て撤退していた。
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2階建商店街となっている防火建築帯ビル部分のアーケードは残る。

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銀南街防火建築帯ビル全景。

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2013年に撤退した近鉄松下百貨店跡。みなみ銀座商店街に立地。

その一方で、銀南街にはかつての大型店内のテナントや百貨店のサテライトショップが相次いで出店、7月末には近くの西京銀行跡にカフェや書店などが入居する商業ビル「bloom&dream」が開店するなど、空き店舗は減少傾向にある。
銀南街のアーケード撤去工事とリニューアルは本年度内に終了する予定。
なお、近くの近鉄松下百貨店跡は一部が2016年より市役所の仮庁舎として活用されることになっている。
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銀南街ビルに出店した北九州市の百貨店「井筒屋」のサテライト店。
この部分のアーケードは残る。

徳山駅ビルも解体

また、8月からはJR徳山駅ビルの解体工事も本格化する。
徳山駅ビル(徳山民衆駅)は1969年に開業、第三セクターの商業ビル「トークス」となっていたが2000年に閉店。
その後は一部が公共施設として使われたのち、2015年3月に全館閉館していた。
すでに駅舎は橋上化されており、2018年までにTSUTAYAが運営する市立図書館を核とした新しい駅ビルが開業する。
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解体工事が開始されたJR徳山駅ビル。

外部リンク: (仮称)新徳山駅ビルの整備イメージについて(周南市)

帯屋町チェントロ、2015年7月31日完成-旧ダイエー高知店跡再開発

高知市帯屋町商店街の再開発ビル「帯屋町チェントロ」が7月31日完成した。
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建設中の帯屋町チェントロ。

帯屋町チェントロが立地する場所は、高知市で最も繁華な商店街である帯屋町商店街の旧ダイエー高知店跡。
2005年のダイエー閉店後は長年に亘って活用策が検討されてきたが、2013年に地元の医療法人などが事業主体となるかたちで再開発ビルが着工された。
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帯屋町チェントロ。建設現場に設置された看板より。

帯屋町チェントロは14階建てで、1階は地場書店「金高堂書店」を核とした商業施設、2階は医療機関と飲食店、3階はオフィスとなっている。4階から14階は賃貸マンション。4階には防災設備を備えたテラスも備える。
また、隣接して建設中の3階建ての商業棟「ピッコロ」は今年9月に開業予定。
こちらはベーカリー・カフェが核となる。2つの再開発ビルの総事業費は約22億円。
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アーケード内に建設されている帯屋町チェントロ(左)。建設中の姿。

一方で、隣接地に高知県と高知市によって建設中の公立図書館は、東洋ゴム工業の免震ゴム偽装問題により完成が大幅に遅れる見込みとなっている。
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建設中の新図書館。
国土交通省四国地方整備局ウェブサイトより引用。

千葉パルコ、2016年11月閉店へ

千葉パルコが40年の歴史に幕を下ろす。
ファッションビル大手の株式会社パルコは「千葉パルコ」(千葉市中央区)を2016年11月に閉店させることを決定した。parco_chiba_1-
千葉パルコ。

開業から40年-地場百貨店跡への出店だった

千葉パルコは火災による経営悪化で閉店した地場百貨店「田畑百貨店」のビルに1976年開店。
 「タワーレコード」、「島村楽器」、「キャンドゥ」、「ユザワヤ」、「ライトオン」、「WEGO」などが入居するほか、地階にはかつてパルコと同じセゾングループであった「西友」が入居している。
後継店舗などは発表されておらず、築年数が高いために解体も予想される。

パルコは千葉パルコ閉店にともない、2016年度第二四半期に約19億円の特別損失を計上する。
(担当記者:W&H)

外部リンク:千葉PARCO

西新エルモールプラリバ(旧岩田屋)7月31日閉店-超高層ビルに

福岡市の副都心である西新駅前の大型商業ビル「エルモールプラリバ」が2015年7月31日に閉店する。
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西新エルモールプラリバ

旧西新岩田屋、34年の歴史に幕

「エルモールプラリバ」は、西新エルモールが百貨店の岩田屋を核店舗として1981年に開店。
2003年の岩田屋閉店後は東京建物が買収、「サニー」、「ユニクロ」、「無印良品」、「リブロ」などが入居する都市型ショッピングセンターとなっていた。
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西新中央商店街側エントランス。商店街にも面していた。

西新地区最高層の超高層ビルに

プラリバの跡地は東京建物が再開発し、約100メートル超(30階建)の高層ビルになる予定。下層階はショッピングセンターやオフィス、高層階は分譲マンションとなる。
福岡市中心部は福岡空港に近いことから高層建築物が少なく、建替え後は福岡市中心部近隣で最も高いビルとなる。
新施設の開業は2018年を予定している。
(担当記者:W)

外部リンク:西新エルモールプラリバ

サンメディラック飯塚、2015年7月25日開業-西鉄バスターミナルを複合ビル化

福岡県飯塚市の旧飯塚バスセンタービル(エマックスイイヅカ)跡地に、再開発ビル「サンメディラック飯塚」が2015年7月25日に開業した。
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サンメディラック飯塚。

新時代のバスセンターは住医共存

「サンメディラック飯塚」は飯塚市中心部に立地。かつてこの場所には西鉄飯塚バスセンターと併設のターミナルビル「エマックス・イイヅカ」が営業していた。
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建替え前の旧飯塚バスセンター・エマックスイイヅカ。

サンメディラックの1階はバスターミナルとローソン、2階から4階は飯塚市と飯塚医師会が運営する医療機関と看護学校、5階から11階は分譲マンションとなっている。
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全フロア案内(西鉄ウェブサイトより)

開業時点で既にマンション部分は全戸完売済み。なお、隣接してショッピングセンター「あいタウン」があるためか、大型の商業テナントは入居していない。

サンメディラックのロゴ。一部は壁面緑化されている。

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東側に隣接するあいタウン。

施工主は西鉄などの地権者による吉原町1番地区市街地再開発組合、総工費は37億円。
公共的役割も強いため、総工費の約半分を飯塚市が負担した。
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吉原町交差点側から見たバスセンター。

1日130本が発着する大型バスターミナル

新しい西鉄飯塚バスターミナルはビル内に3つ、ビル外に2つの乗降場を設けている。出札窓口の営業時間は7時30分から19時まで。
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発着ホーム。

西鉄によると、1日のバス発着本数は約130本で、利用客は約4,000人を見込んでいるという。
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特急バスが発着する3番のりばの案内。

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出札窓口。

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ローソンが入居する。

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あいタウン側の入口。

再開発が進む飯塚市中心部

福岡市の通勤圏である飯塚市中心部ではマンション立地が進んでおり、中心商店街においても各地で再開発やリニューアルが進められている。
今回のバスターミナルビルの新設も、中心部に住む住民の利便性向上と中心市街地の賑わい創出に一躍買うことが期待されている。
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飯塚市の中心商店街(本町商店街)。

飯塚バスターミナルのリニューアルに伴い、隣接するショッピングセンター「あいタウン」では7月31日まで記念セールを実施している。

外部リンク:サンメディラック飯塚、グランドオープン(PDF) (西鉄)
取材協力:停留所めぐり。

サピア日南、2015年7月24日リニューアル-ダイレックス入居で

宮崎県日南市中心部にあるショッピングセンター「サピア日南」が、核店舗にディスカウントスーパー「ダイレックス」を迎えて7月24日にリニューアルオープンした。
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サピア日南ショッピングセンター(マルショク時代)

寿屋が開業させた商業施設だった

サピア日南は日南市最大の大型店で、「寿屋」と「日南ショッピングセンター」が運営するショッピングセンターとして1995年に開店。
百貨店の日南山形屋や中心商店街などがある日南市中心部に立地しており、2002年の寿屋経営破綻後は2005年までプラッセ大和が、2015年4月30日までマルショクが核として出店していた。なお、マルショクは当店の閉店で都城市以南から完全撤退となった。
現在の売場面積は約11,000㎡で、カリーノ(旧寿屋)と日南ショッピングセンターが運営。専門店街には約20店舗が出店するほか、寿屋時代から設置されている日南市行政サービスコーナーも存続する。
これまで核店舗(生鮮品売場)が出店していたエリアは寿屋時代からあまり改装されていなかったが、開業から20年を機に店内も一新された。
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改装後のサピア日南(公式サイトより)

サピア日南では専門店街も含め、7月28日までリニューアル記念セールが実施されている。

外部リンク:サピア日南ショッピングセンター

テラッソ姫路、7月24日開業-関西初の体感型シネコンも

国内最大級の体感型シネマコンプレックスを備える大型商業施設「テラッソ姫路」が7月24日、姫路駅前にオープンした。terasso_himeji_150628
グランドオープン直前のテラッソ姫路。

テラッソ姫路は姫路駅周辺地区総合整備事業計画(キャスティ21)の核となる施設として、2年前から開発が進められてきた。
地場映画興行会社であるエミス株式会社(旧・山陽企業、姫路フォーラスで映画館を運営)が開発主体となり、東京建物グループのプライムプレイスが施設を運営する。

核となるシネマコンプレックス「アースシネマズ姫路」は12スクリーン2000席。
モーションシートや演出装置が搭載された関西初の体感系ライド型シアター「4DX」や、姫路発祥の産業用光源メーカー大手「ウシオ電機」が開発を手掛けた「ウシオプレミアムシアター」が導入される。

テナントは、全30店舗のうち13店舗が姫路初出店。
大型クライミングジム「グラビティリサーチ」を併設した「好日山荘」、ニトリの小型雑貨店「ニトリデコホーム」、そのほかに「マックスバリュ」、「ABCマート」、「しまむら」などが入居する。
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しまむら、ニトリなどの都市型店舗は地域初出店。

開業当日は姫路城をモチーフにした市のゆるキャラ「しろまるひめ」や、姫路のローカルアイドル「KRD8」が登場する記念式典が行われ、開業から数日間は記念プレゼントの配布などのイベントを予定している。

姫路駅周辺では再開発事業が進められており、隣接地に進出予定の都市型ホテル(マルイトグループ)や専門学校とはデッキを通じて接続される計画もある。
(担当記者:H)

外部リンク:テラッソ姫路
外部リンク:アースシネマズ姫路