四国地方の地場流通大手グループ「フジ」(愛媛県松山市)は、地場食品スーパー「サニーTSUBAKI」(サニー椿)(愛媛県松山市)の全株式を2020年4月17日に取得し、完全子会社化する。
サニーTSUBAKI道後店。
一斉閉店と商品券騒動で話題となった愛媛のスーパー
サニーTSUBAKIは1954年創業。2020年現在は愛媛県松山市に古川店(旧・椿店)、桑原店、道後店の3店舗を展開する。
同社は長らく「サニーマート」の屋号を掲げ営業していたが、以前より高知県に本社を置く地場大手など、類似名称のスーパーが複数存在したため、2014年に現在の屋号に改称した。
屋号改称後は、同社桑原哲也専務(当時、通称:てっちゃん)を前面に押し出す販促キャンペーンで知名度向上を図ったが、2018年6月27日に本店を除く全店が一斉閉店、28日に民事再生法適用を申請するなど経営悪化が表面化したため、プレミアム商品券(てっちゃん商品券)を持つ多くの市民が押し寄せる騒ぎとなった。
その後、同社は同年7月24日にフジによる商品供給支援のもと桑原店・道後店を営業再開、2019年2月にはフジとスポンサー契約を締結、2020年4月11日には再生計画認可決定を確定していた。
エフカも導入-各地のスーパーを系列化するフジ
今回のフジによるサニーTSUBAKIの完全子会社化に合わせ、サニーTSUBAKI全3店舗では、一部商品やレジシステムの入替えを伴うリニューアルを4月15日から16日にかけて実施。フジと共通のEDLP型販促企画「毎日が安い!」やフジの電子マネー付ポイントカード「エフカ」を新たに導入するなど、フジ傘下の食品スーパーとして営業することとなる。
フジは2012年にフジ傘下となった「ピュアークック」(旧・ふじおか、廿日市市)、2014年にフジ傘下となった「スーパーABC」(松山市)など中国・四国地方のスーパーの系列化を進めているが、サニーTSUBAKIもこれらと同様に今後も屋号が維持されるとみられる。
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