夕張市は、「夕張線」(JR石勝線夕張支線)の廃線を認める方針を明らかにした。

JR夕張駅(Googleストリートビューより)。
後ろのビルは「ホテルマウントレースイ」。
1892年開通の歴史ある路線
JR石勝線夕張支線は北海道炭礦鉄道の路線として1892年に開通。1906年に国有化。
その後、1981年10月の国鉄石勝線(新夕張-新得間、札幌方面から帯広方面の高規格短絡路線)開通に伴い、夕張線は「石勝線夕張支線」となった。当時の夕張市の人口は約4万人。奇しくも夕張市の石炭産業終焉に繋がる原因の1つとなった「北炭夕張新炭鉱ガス突出事故」が起こる数日前の開通であった。
当時の夕張駅は市街地の北側にあったが、石勝線開通後の2度の移転にともない、現在は市街地南側のスキー場入口に移転(2.1km短縮)。路線延長(営業キロ)は16.1kmとなっている。
なお、現在も地元では「夕張線」の通称(旧名)で呼ばれることが多い。

JR新夕張駅。石勝線との接続駅、夕張市内の南側に位置する。
(Googleストリートビューより)
民営化後、輸送密度が10分の1以下に
北海道新聞によると、JR転換前の1985年度の輸送密度は1187人/kmだったのに対し、2014年度には117人/kmまで減少。2014年度の営業係数(100円の収益に必要な費用)は1421円だったという。
夕張市側は廃止容認の条件として、バス転換後の代替交通構築への協力を求めるとともに、JRが市内に所有する土地(主に鉄道用地)の無償譲渡、夕張市へのJR北海道社員派遣などを提案する方向だという。
新夕張駅・平行バス路線・高速バス路線を生かす形での
持続可能な「公共交通網再構築」が最善
現在の夕張市の人口は約8,000人。人口密度も全国の市の中で最低となっている。
広大な夕張市ではあるが、夕張線の沿線は全線に渡って道路が並行しており、鉄道に並行する路線バスや、市内から札幌に直通する高速バスも運行されている。
夕張線の運行本数は2016年3月改正で大きく減便され、2016年夏現在で僅か5往復。乗客数もあまりに少なく、鉄道として存続するのは困難であろう。
一方で、夕張市の高齢化率は約44パーセント、平均年齢は57歳と、いずれも全国の市のなかでワースト1となっており、公共交通の確保は必須である。
JR側の廃止表明よりも先手を打つかたちとなった夕張市。
しかし、例え夕張線が廃止されても、「夕張」の名は鉄道路線図に残り続けることになる。今後は、同市南部に位置しており石勝線の特急停車駅である「新夕張駅」を交通網の拠点とし、並行するバス路線を取りこむかたちで、また札幌に直通する高速バス路線の増発なども検討することで、地元の人がより便利で使いやすいかたちでの、「持続可能な」バス路線網の再構築を行うことが最善であろう。
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追記:JR北海道は2019年にも夕張支線を廃止する方針を発表した。
外部リンク:JR北海道
関連記事:留萌本線・留萌-増毛、12月4日の運行を以て廃線に
関連記事:JR三江線の廃線を検討-JR西、2017年にも
ユニー、ユーホームを全店閉鎖-2016年8月中に
ユニーは、ホームセンター「ユーホーム」を8月14日までに全店舗閉鎖する。

ユーホーム。(大和郡山店)
ユニーグループのホームセンター、大部分はカーマに売却
ユーホームは自社商業施設の差別化の一環として1995年に石川県松任市(現・白山市)のフェアモール松任に1号店を開業。
近年も、既存食品スーパーを業態転換した小規模ホームセンターの展開(桶狭間店)や、ピアゴ併設型の小規模ホームセンター(豊郷店)、アピタ敷地内への新店舗開設(新城店)を行っており、2016年春時点で11店舗を展開していたものの、2016年3月にホームセンター業界最大手DCMホールディングスの中核企業「DCMカーマ」に殆どの店舗を売却することを発表していた。
既に矢作、各務原店などはDCMカーマへの転換が完了している。
合併を前に事業整理つづくユニー
ユニーでは、2016年秋に予定されるファミリーマートとの経営統合に向けて、店舗の閉鎖・改装やグループ企業の統廃合などの事業整理を行っており、今回のユーホーム売却もその一環だと考えられる。
今後も、グループ企業であるアパレル大手・パレモ(鈴丹)の売却が検討されているという。
閉店が続くユニー。
ユーホーム(11店舗)の今後
DCMカーマへの移管店舗(8店舗)
- ユーホーム矢作店(愛知県):6月5日閉店
- ユーホーム各務原店(岐阜県):6月12日閉店
- ユーホーム阿久比店(愛知県):6月26日閉店
- ユーホーム稲沢店(愛知県):7月3日閉店
- ユーホーム桶狭間店(愛知県):7月24日閉店
- ユーホーム安城店(愛知県):7月31日閉店
- ユーホーム大和郡山店(奈良県):8月14日閉店
- ユーホーム嬉野店(三重県):8月14日閉店
上記の店舗は順次「DCMカーマ」の店舗に改装される。
閉鎖店舗(3店舗)
- ユーホーム豊郷店(滋賀県):6月19日閉店
:同居するピアゴ豊郷店も8月閉店。 - ユーホーム新城店(愛知県):7月10日閉店
- ユーホーム西大和店(奈良県):7月17日閉店
関連記事:ユニー、スーパー約50店舗閉店-東海以外は8割閉店も
外部リンク:ユーホームとは|「イイこと、プラス。」 アピタ・ピアゴ
ドン・キホーテ南熊本店、8月11日開店-「Actyくまもと」に
熊本市中央区南熊本の複合商業施設「Actyくまもと」1階に、ディスカウントストア「ドン・キホーテ南熊本店」が8月11日に開店する。

Actyくまもと・ドン・キホーテ南熊本店。
複合施設「Actyくまもと」の核テナントとして新規出店
ドン・キホーテが進出する「Actyくまもと」は、地場大手スーパー「ニコニコドー南熊本店」跡地に2008年開業。JR南熊本駅近くに立地する。
1階に西友が運営する食品スーパー「サニー」、2階にオフィス・医療施設、3~5階にスポーツクラブ&スパ「ルネサンス」が出店していたが、サニーが2015年3月で撤退して以降、核テナントが不在だった。
生鮮食品は非取扱い、自社開発アパレル強化
ドン・キホーテ南熊本店は熊本県4店舗目のドン・キホーテで、売場面積は1,535㎡。震災の影響で、予定より遅れての開業となった。
食料品、酒、日用品、化粧品、家電製品、衣料品、玩具、バラエティグッズなどを取り揃え、衣料品部門は自社開発レディースファッションセレクトショップ「RESTORATION」(レストレーション)を初めて導入する。生鮮食品は取り扱わない。
なお、近隣には「エースイワサキ琴平店」、「ハローデイ南熊本店」などの食品スーパーがある。
ドン・キホーテ宮古島店、2016年8月11日開店-ドンキ、先島諸島初出店
沖縄県宮古島市に、ディスカウントストア「ドン・キホーテ宮古島店」が2016年8月11日に開店する。

ドン・キホーテ宮古島店。
宮古島を代表する商業集積地に出店
ドン・キホーテが進出するのは、宮古島の県道47号線沿い。
島内唯一の空港「宮古空港」からもほど近く、周辺には島内最大規模の商業施設「イオンタウン宮古西里」や、大型ホームセンター「メイクマン宮古店」が立地するなど、宮古島を代表する商業集積地となっている。
ドンキ先島諸島初出店、生鮮食品導入-マリンコーナーも
ドン・キホーテ宮古島店は沖縄県内4店舗目のドン・キホーテで、宮古島には初出店。売場面積は3,146㎡。
「地元還元型店舗」をコンセプトに掲げ、内外装に琉球瓦や花ブロックをあしらい、地元企業からの仕入れを多く取り入れるなど、地域密着型の店舗とする。

店内のようす。
店内には、ドン・キホーテが得意とする化粧品、ブランド品、家電製品、衣料品、玩具、バラエティグッズなどを取り揃えるほか、観光客向けのマリンコーナーを店舗中央に配置するなど、立地を生かした商品展開を行う。また、生鮮食品や惣菜売場を導入、日常使いがしやすい店舗を目指す。
ドン・キホーテでは、宮古島店開店を記念して、ご当地デザイン仕様の自社電子マネー「majica(マジカ)」の発売も行う。
県外資本少ない離島部、ドンキ出店がモデルケースとなるか
ドン・キホーテグループでは、宮古島への出店を「(ドン・キホーテとしては)国内初となる「島」への商品供給というインフラ整備を図り、今後の島嶼部出店の可能性を広げるモデル店舗」ととらえている。
現在、宮古島内の主な小売企業は、イオングループの地域子会社「イオン琉球」が運営する「マックスバリュ」と「マルエー」、沖縄地場大手の「サンエー」、「かねひで」が中心となっており、大手コンビニエンスストアも那覇市に本社を置くリウボウグループがFC展開する「沖縄ファミリーマート」運営店舗のみにとどまっている。
一方で、ドン・キホーテは、宮古島出店にあたり、生鮮食品や惣菜を地元からの仕入れを中心とすることで、「地産地消」「地域密着」を掲げる戦略を採った。
ドンキは今後も離島への出店を行う方針。
沖縄県内では、未だに県外の大手資本流通グループが直営店舗を展開するケースが非常に少ないため、今回のドンキ出店は1つのモデルケースにもなろう。
旧・マルカン百貨店、食堂以外は「ワンフロア」のみ再開する方針を2016年7月に発表
2016年6月7日に閉店した「マルカン百貨店」(岩手県花巻市)の経営を引き継ぐ「上町家守舎」(花巻市、花巻家守舎が設立した新会社)が、7月31日に盛岡市のショッピングセンター「ななっく」で開かれた「マルカン百貨店を応援する会」において再開計画の進行状況の報告を行い、そのなかで、再活用は1階と6階食堂の2フロアのみとする方針を発表した。

マルカン百貨店。
営業は「大食堂」と「1階」のみに
「マルカン百貨店」は岩手県内でスーパーマーケットや書店を運営するマルカングループの中核企業の1つで、1957年に開店。花巻市内では唯一の百貨店であったが、近年はライフスタイルの変化などに伴い売上が著しく減少。耐震化工事にも多額の費用がかかることから、2016年6月7日を以て閉店していた。
マルカン百貨店の現在の建物は1973年に建築されたもので、地上8階、地下1階(7~8階は店舗事務所、塔屋など)。
マルカン百貨店の建物と運営を引き継ぐ予定の「上町家守舎」の発表によると、当初は全館の再活用を目指していたものの、実際に再活用を行うのは1階と6階のみと改め、地階、2階、3階、4階、5階は閉鎖となる。6階は大食堂、1階には複数のテナントを入店させる方針。また、事務スペースであった8階~7階を解体することで建物の自重を軽くし、耐震性を高めるという。

人気だった6階大食堂。
殆どのフロアを閉鎖とすることで、当初は約6億円としていた耐震補強や店内改修の初期投資を、3億5千万円~4億円にまで圧縮できるという。また、駐車場を有料化することで資金を確保する。再開は早くても来年以降の予定。営業が好調ならば、今後上層階へのテナントの誘致も検討するとしている。
なお、7月末現在、ビル再開に向けたクラウドファンディングには約1,200万円が集まっており、支援グッズの販売も行われているが、上町家守舎としては、主な資金は金融機関の融資と自社出資で賄う予定だという。
食堂以外は1フロア、駐車場有料化…前途多難
当初の想定通りにマルカン百貨店が新しい「大型複合商業施設」として復活することを望んでいた花巻市民は、今回の発表を少し残念に思ったのではないだろうか。
グランドオープン時に「食堂」以外に目玉となるテナントが誘致できないのであれば、初期集客も限られたものになることは間違いなく、さらに、クルマ社会である花巻市において、わざわざ駐車料金を払ってマルカン跡の新店舗に来る市民がどれだけいるか未知数であるため、名物の大食堂が「市民の憩いの場」から、「遠方からの観光客」のみをターゲットにした場所へと変わってしまう可能性もある。結果として、単独企業による将来的な継続運営は難しいものとなることさえも危惧される。
老朽化した百貨店の建物を営業再開させるだけでもその道のりは困難を極めることが予想され、多大な努力が必要となろう。そして、再開後に経営を軌道に乗せるためには、地元住民からの安定した集客ができるような店づくりにすることが課題となっていくことは間違いない。
もし無事に営業再開が実現した場合には、他フロアへのテナント誘致を行うなどし、再び賑わう施設として、そして中心商店街周辺で生活する住民が便利だと感じるような、再び長く親しまれる施設になることを切に願う。
関連記事:マルカン百貨店、リノベで再活用決定-大食堂はマルカン運営も
関連記事:マルカン百貨店、リノベーションで存続の動き
関連記事:マルカン百貨店、6月7日閉店
イオン、2016年8月1日にミャンマー進出-地元スーパー譲渡で
イオンは、ミャンマーでスーパーマーケット「ハイパーマート」を運営するミャンマー流通大手「Creation Myanmar Group of Companies Limited社」(ヤンゴン市)と合弁企業「イオンオレンジ」を設立し、2016年8月1日よりハイパーマートの店舗を譲り受けるかたちでミャンマーでのスーパーマーケット経営を開始したと発表した。
14店舗を「イオン化」-今年中に「イオン流」の新店舗出店
今回イオンオレンジに譲渡されたのは、スーパーマーケット14店舗。
イオンは2012年よりミャンマーに進出、マイクロファイナンス事業を開始するとともに、小売業進出についての調査も行っていた。
2016年中には「イオンオレンジ」初の新店舗の出店も目指しているという。
東南アジアシフト進めるイオン
イオングループでは、近年モータリゼーションが進むアジア各国への「日本型スーパー」出店に力を入れている。

今年開業した中国・蘇州市のイオンモール(公式サイトより)。
2016年現在は中国、香港、インドネシア、ベトナム、カンボジアなどで「イオンモール」・「イオン」、中国、マレーシア、タイなどで「マックスバリュ」、タイで「ツルハドラッグ」などを店舗展開するほか、先述の通りミャンマーではマイクロファイナンス事業もおこなっている。
外部リンク:ミャンマーにおける合弁会社「イオンオレンジ株式会社」の設立について(PDF)
JR東日本、新宿駅に「Suicaのペンギン広場」開設-「Suicaペンギン像」設置
JR東日本は、7月16日に新宿駅新南改札前に「Suicaのペンギン広場」を開設し、シンボルとして「Suicaペンギンのブロンズ像」を設置した。

Suicaペンギン像。
新南改札前の新広場に設置
「Suicaのペンギン広場」は、「バスタ新宿」や「ルミネNeWoMan」などと同時期にオープンした新宿駅新南改札前の歩行者広場を新規に命名したもの。

「Suicaのペンギン広場」位置図(JR東日本公式より)。
シンボルとなるSuicaペンギン像の高さは2.5mで、台座には2001年に誕生したSuicaの歴史が記されている。
また、8月31日までは期間限定で「Suicaペンギンパネル」も設置される。
Suicaのペンギン広場。

新南改札に直結。
「Suicaのペンギン広場」からはJRの線路を一望することができるため、開業以来人気となっている。
今回の広場のシンボルの誕生により、新宿駅新南改札の、そして高速バス利用客にとっての新たな待ち合わせスポットとしてもさらなる人気を呼ぶことは間違いないであろう。
外部リンク:新宿駅新南改札前に 「Suica のペンギン広場」がオープンします~新たな待ち合わせスポットとして「Suica のペンギン」ブロンズ像が登場~
関連記事:バスタ新宿、売店設置に向けた公募開始
関連記事:ニトリ、新宿髙島屋に出店-紀伊國屋書店跡
関連記事:京王新宿高速バスターミナル、5月8日閉鎖-バスタ新宿開業で
ユニー・レイクウォーク岡谷、2016年7月23日開業-諏訪エリア最大のショッピングモール
長野県岡谷市の中心部に、ユニーの大型ショッピングセンター「レイクウォーク岡谷」が7月23日に開業した。

レイクウォーク岡谷。
諏訪エリア最大級の巨大ショッピングモール
「レイクウォーク岡谷」は「ユニー・アピタ岡谷店」のスクラップアンドビルドで誕生した大型ショッピングセンター。
同地には1985年9月からユニー岡谷店(のちに旧・アピタ岡谷店に改称、売場面積13,222㎡)が営業していたが、老朽化のため2014年8月に閉店。全面建て替えを行い、2年ぶりに岡谷の地へと戻ってきた。

建物の全体図(公式サイトより)。
レイクウォーク岡谷の店舗は1~3階。新・「アピタ岡谷店」を核店舗に、63店舗の専門店が入居する。
延床面積は約59,000㎡、駐車台数は約1,300台、営業面積は約27,000㎡。諏訪地域では最大級の商業施設で、地域ほぼ全体を商圏とし、目標年商は96億円。ユニーが手掛ける大型ショッピングモールとしては、長野県初出店となった。

「レイクウォーク」のシンボルロゴ。
核店舗のアピタは「五十貨店化」、スタバは岡谷初出店
レイクウォークの核店舗となる「アピタ岡谷店」の1階食品売場では、加工食品から青果・精肉に至るまでの幅広いジャンルで、諏訪や信州の地場産品を取り扱う。また、惣菜コーナーではユニー・アピタで2店舗目となる「ホット惣菜」を導入し、出来立ての惣菜が味わえる。
2階の衣料品売場と3階の住居関連品売場では、ユニーが提唱する「五十貨店化」の考え方を導入し、幅広い品揃えを展開する。

館内中央の吹き抜けでは様々なイベントが開催される。
専門店では、岡谷市初出店となる「スターバックスコーヒー」が出店するほか、大型専門店としては、家電大手の「エディオン」、ファストファッションの「ユニクロ」、「GU」、「コムサイズム」などが出店する。「パーツクラブ」など6店舗は長野県初出店となる。
また、2階に出店する「笠原書店」は、岡谷市内に本社を置く店舗としては唯一の大型テナント。売場面積は以前アピタに出店していた時の約4倍に拡大し、品揃えも広げたという。

1階には岡谷市初出店のスターバックスコーヒーも。
「繭」と「御柱」モチーフに2つの「地域のシンボル」設置
レイクウォークでは、店舗のシンボルとして2階、3階にかつて岡谷市の特産品であった絹(養蚕)の歴史と美しさを体感できるよう繭(コクーン)をモチーフとしたアートオブジェが設置されているほか、1階には信州諏訪御柱際で実際に使用された諏訪大社の御柱も展示されており、地域の「核」としての存在感を十分に感じることができる。

フードコートには繭をモチーフとした「ダイヤモンドコクーン」を設置。

1階に設置された御柱。(公式サイトより)
「岡谷市」と「ユニー」の将来を担う店舗に
岡谷市の人口は約5万人。市内中心部では、2001年から2002年にかけて東急百貨店(僅か5年で撤退)、イトーヨーカドーが相次ぎ閉店し、空洞化が進行。旧・アピタ岡谷店も、当初は屋内型プール・スケートリンク「アピス岡谷」(1992年閉鎖)やライブハウスなどを併設していたものの、末期は総合スーパーのみとなり、岡谷市内には広域集客できる大型店舗が少なくなっていた。
また、旧・アピタ岡谷店は長年に亘って中心市街地唯一の大型店となっており、それだけに店舗の建替え中は早期の営業再開が待ち望まれていた。
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岡谷市中心部。
岡谷市では、今回「アピタ岡谷店」が広域集客できるような大型店舗へと生まれ変わったことを岡谷市の活性化にも繋げていきたい考えだ。

岡谷市中心部に立地する。
一方で、レイクウォークを運営するユニーも、総合スーパー事業に陰りがみえるなか、ファミリーマートとの経営統合を控えて事業整理を続けている。
その最中に開店したレイクウォーク岡谷は、岡谷市のみならず、新時代のユニーを担うショッピングセンターの1つとなることが、そして中心市街地における「老朽総合スーパー」のスクラップアンドビルドの1つのモデルケースともなることが期待されている。
おもな大型テナント
1F:おいしい笑顔とカジュアルスタイルが広がるフロア
- ユニー・アピタ(食品、銘菓、銘店)
- ユニクロ(ファストファッション):9月2日開店
- コムサイズム(ガストファッション)
- カルディコーヒーファーム(輸入食品)
- マツモトキヨシ(ドラッグストア)
- 飲食街(サイゼリヤ、スターバックスコーヒーなど)
- 郵便局
2F:ファッションもグルメも個性あふれるエンターテイメントフロア
- ユニー・アピタ(化粧品、靴、バッグ、服飾全般)
- ライトオン(ファストファッション)
- キャンドゥ(100円ショップ)
- 笠原書店(書店)
- チュチュアンナ(インナー)
- パーツクラブ(アクセサリー・雑貨)
- シューラルー(ファッション):10月開店
- ゲーム(アミューズメント)
- フードコート(リンガーハット、31アイスクリームなど)
3F:新しい便利さとアメニティライフスタイルが広がるフロア
- ユニー・アピタ(インテリア、リビング、文具、おもちゃ)
- エディオン(家電)
- ABCマート(靴)
- ペッツヴィレッジ(ペット)
- 洋服の青山(紳士服・スーツ)
- メガネスーパー(眼鏡)
- 軽井沢シャツ(ファッション)
- GU(ファストファッション):9月2日開店
レイクウォーク岡谷・アピタ岡谷店
住所:長野県岡谷市銀座1丁目1−5
営業時間:9:00~21:00
電話:(0266)23-7666
外部リンク:レイクウォーク岡谷公式サイト
ニュースリリース:諏訪エリア最大級のショッピングモール『レイクウォーク岡谷』7月23日(土)グランドオープン!(ユニー公式サイト)
関連記事:イオンモール東松本、8月3日着工-松本カタクラモール跡、2017年秋開業へ
ゆめタウン徳山、2016年9月8日開店-周南市中心部にショッピングセンター
山口県周南市徳山の中心部に建設中の大型ショッピングセンター「ゆめタウン徳山」が9月8日にグランドオープンを迎える。

ゆめタウン徳山。
JR徳山駅近く、待望のショッピングセンター
「ゆめタウン徳山」は、周南市青山町の出光興産用地とルネサンス徳山(移転)の跡地に建設中のショッピングセンター。
JR徳山駅の東側、約1.4キロほどの場所に建設される。
建物は地下1階、地上3階建。売場は1階~2階。地階、3階、屋上は900台収容の駐車場となる。
売場面積は14,621㎡で、ゆめタウン新南陽よりも僅かに大きい規模となる。総工費は約80億円。

着工直前の出店用地。
徳山中心部で唯一の大型店に
ゆめタウン徳山は駅東側の中心商店街からも徒歩10数分の距離に立地する。

徳山駅東側の商店街。
周南地区では、1990年代以降に隣接する下松市や旧新南陽市にショッピングセンターが相次ぎ出店。それらの影響もあり、徳山駅前からは、2000年以降「ダイエートポス徳山店」、「マイカル徳山サティ」、「トークス(徳山駅ビル)」、「近鉄松下百貨店」、「丸和徳山店」が撤退した。
丸和跡は今秋に商店街が商業施設として活用する予定となっているものの、それ以外は商用活用されておらず、現在は徳山駅ビルは解体・建替え工事中、ダイエー跡、サティ跡は平面駐車場に、近鉄松下跡は周南市役所仮庁舎となっている。
それだけに、ゆめタウン徳山は徳山駅周辺住民からの大きな期待が寄せられている。

近鉄松下跡は市役所仮庁舎となっている。
気になる館内は?-徳山駅チカ初「飲食街」も
1階は食品、化粧品、服飾、ゆめドラッグ、レストラン街など。
2階は服飾、子供用品、生活雑貨、書店、ゲームセンター、フードコートなど。
大型テナントとしては、山口県東部唯一となる「COMME CA ISM」、明屋書店の雑貨も扱う新業態の複合書店「明屋書店SerenDip」(松山に続く全国2号店)、紳士服・スーツ「スーツセレクト」(山口県東部初)、靴店「ABC-MART」などが出店するほか、カプコン・学研・大日本印刷がコラボレーションした全く新しい形のキッズスペース「あそび王国ぴぃかぶぅ」(山口県初)も目玉の1つとなる。
さらに、徳山地区で初となる大型のレストラン街、フードコートには合わせて10数店舗以上が出店。多くの店舗が徳山初出店であり、外食の楽しみも増えそうだ。
店舗の中央には吹き抜けが設置され、催事やイベントが開催される予定。また、子供の遊び場や授乳室も完備される。
エントランスには「コメダ珈琲」が出店。
主な出店テナント一覧
総合スーパー
- イズミ(食品、ファッション、生活雑貨、寝具、小型家電など)
ファッション・アクセサリー・靴・バック・眼鏡・時計
- COMME CA ISM(ファストファッション)
- HONEYS(レディス、ファストファッション)
- BABYDOLL(キッズ)
- Green Parks topic(レディス)
- グレースWAKO(ミセスレディス)
- KiNu (レディス)
- AFRICATARO(レディス)
- Futataスーツセレクト(紳士服・スーツ)
- アンフィニ(レディスブラックフォーマル)
- grove(レディス)
- NITTA(眼鏡、時計、宝飾)
- タイムタイム(時計、宝飾)
- HourGlass(アクセサリー、ファッション)
- Grand Jour(アクセサリー)
- JINS(眼鏡)
- キャメロット(靴)
- セレンディップ(アクセサリー)
- ジョリファム(ブランドバッグ、靴など)
- ABC-MART(靴)
- MONET SHOP(靴)
- エレメントオブシンプルライフ(メンズファッション)
趣味・生活・ライフスタイル
- 明屋書店/SerenDip(書籍、雑貨も扱う業態)
- メディカルワン(イズミとマツキヨの合弁、薬店)
- ACT-1(雑貨、アクセサリー)
- 眠りの専門店 マイまくら(寝具)
- SoftBank(携帯電話)
- ワイモバイル(携帯電話)
- カプコンyou me park(ゲームセンター)
- あそび王国ぴぃかぶぅ(キッズコーナー、カプコンと併設)
- 宝くじ売場(宝くじ)
- キサコフラワーショップ(生花)
レストラン街・フードコート・カフェ
- はなまるうどん(うどん)
- グランドステーキ(ステーキ・ハンバーグ)
- コメダ珈琲店(カフェ)
- 和食レストラン庄屋(和食ファミリーレストラン)
- 鶏白湯ラーメンとりの助(ラーメン)
- サーティーワンアイスクリーム(アイスクリーム)
- リンガーハット(ちゃんぽん)
- お好み一番地(広島風お好み焼き、イズミ)
- どんどん(うどん)
- 築地銀だこ(たこ焼き)
- 世界で二番目に美味しいメロンパンアイス(アイス)
- ぼてぢゅう・全国ご当地グルメ屋台(大阪風お好み焼き、唐揚など)
- モスバーガー(ハンバーガー)
- エスプレッソ
バール マリーザ(イタリアン)
食品銘店
- 果子乃季(山口銘菓)
- 唐十(唐揚げ)
- 花咲き花咲か屋(回転焼)
- ブレッドハウス(ベーカリー)
サービス・メディカル
- 保険ひろば(保険代理店)
- 徳山スマイル歯科小児歯科医院(歯科)
- NAILbyBeauty -Yokohama-(ネイルサロン)
- ママのリフォーム(洋服補正)
- ラフィネ(リラクゼーションマッサージ)
- ATMコーナー(銀行ATM、山銀・西京・郵貯)
- サービスカウンター(イズミ)
- 授乳室(イズミ)
ゆめタウン徳山
住所:山口県周南市青山町一丁目18番
営業時間:9:00~22:00
(9月6日プレオープン、8日グランドオープン)
追記:フロアガイド
1階

2階

開業からしばらくの間は徳山駅、ゆめタウン新南陽などからシャトルバスを運行する予定。
関連記事:旧近鉄松下百貨店、周南市役所仮庁舎に
関連記事:「ゆめタウン徳山」の概要発表-2016年8月開店予定
イオンモールいわき小名浜、8月着工-2018年夏開業目指す「防災拠点モール」
いわき市小名浜に建設予定の「イオンモールいわき小名浜」(仮称)が2018年夏の開業を目指して2016年8月22日に起工することになった。
イオンモールいわき小名浜(いわき市HPより)
福島県初のイオンモール、当初は2016年開業予定だった
「イオンモールいわき小名浜」(仮称)はいわき市小名浜のアクアマリンふくしま近くに出店。
敷地面積約39,400㎡、延床面積は約94,000㎡を予定。完成すれば福島県初のイオンモールとなる。
鉄骨5階建てで、1階はピロティ駐車場。2階から5階には、総合スーパーや専門店街、シネマコンプレックスなどが入る予定となっている。
イオンモール予定地周辺。(google mapより作成)
同モールは、東日本大震災後に福島県といわき市が進めていた土地整備事業計画地区である小名浜港背後地の中心施設として出店。
当初は2016年春に開業する予定であったが、資材の高騰や人手不足により計画が大きく遅れていた。
いわき復興のシンボルとしても期待される同店は今年8月23日に起工する予定で、2018年夏の開業を目指す。
津波・地震対策が施された「防災拠点モール」
イオンモールいわき小名浜は5階建てだが、1階部分を駐車場にすることで災害時の津波荷重を受ける面を減らすピロティ構造となる。
また、2階は津波防災上十分な高さに設けられるとともに、隣接する水族館「アクアマリンふくしま」方面からの避難経路としてペデストリアンデッキが整備される。
耐震性を高めた天井のイメージ。(いわき市HPより)
このほかにも耐震性の高い天井や受水槽などが設けられるなど、同モールは小名浜の「防災拠点」としても大きな期待を寄せられており、いわき市も同店を生かすかたちでの地域整備・活性化に取り組むとしている。