カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

誠品信義店、2023年12月閉店-誠品書店の旗艦店、契約終了で

台湾・台北市信義区の台北101近くの統一国際大楼にある誠品書店・誠品生活を核とする大型複合書店「誠品信義店」が2023年12月に閉店する。

統一国際ビルの下層階に出店する誠品信義店。(台北市信義区)

アジア有数の大型書店だった

誠品信義店は2006年1月に開業。書店面積は約1,110坪、蔵書数は約17万冊で、アジアでも有数の大型書店で、日本語や英語の書店も多く販売されていた。
また、MIT(メイドイン台湾)雑貨をはじめ、文具や土産品、体験コーナーも充実しており、誠品敦南店が閉店した2020年からは24時間営業も実施されていた。

誠品跡、統一グループ出店-時代百貨・カルフールか?

閉店は契約満了のため。誠品書店は台湾の大手企業「統一グループ」の本社がある建物の下層階に出店。統一グループは、昨年12月には2023年6月までに誠品の所有する床を統一グループが引き継ぐことを発表していた。
閉店後、誠品の跡は統一グループが使うとしている。統一グループは2023年中に台湾カルフールを完全子会社化する予定であるほか、誠品の徒歩圏では「統一時代百貨店」(旧阪急百貨店)を運営している。そのため、誠品の跡には統一時代の別館、もしくはカルフールが出店する可能性が高いであろう。

統一時代百貨。

なお、誠品書店は今後も24時間営業を続けるとしている。
後継となる24時間営業店舗はまだ発表されていないが、台北市内の松菸(松山)・南西・西門のどれかになる可能性が高いであろう。

誠品生活松菸店。

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小田急モザイク通り・モール2階、2023年3月25日閉店-新宿ミロードも2025年閉館、西口再開発で

東京都新宿区の小田急新宿駅にある小田急SCディベロップメントが運営する商業エリア「小田急モザイク通り」とこれに面したモール2階部分が、2023年3月25日に閉店する。

小田急モザイク通り。

新宿西口を南口を結ぶ小田急のオープンモール

小田急モザイク通り・モール2階は新宿ミロードの開店に合わせて1984年10月に開業。
新宿西口と南口を結ぶ場所で、多くの通行客があり、カフェなどが出店していた。
閉店は再開発のためで、3月25日の閉店後は工事により通行ができなくなる。

新宿ミロードも2025年までに閉館へ

小田急グループは閉店企画として、新宿ミロード公式Twitterで思い出エピソードを募集。これをイラストレーター・さかがわ成美氏によって1月上旬から閉店までモザイク通りの壁面パネルに掲出するとしている。

モザイク通りと新宿ミロード。

なお、小田急グループは新宿ミロードについても再開発のために2025年4月までに閉店させる計画を発表しており、ミロード全体もあと2年ほどで見納めとなる。

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小田原EPO、2023年4月16日閉館-元西友系商業施設、隣接するアプリ跡とともに再開発へ

神奈川県小田原市の小田原駅近くにある都市型ショッピングセンター「小田原EPO」が、2023年4月16日に閉館。隣接して立地していたファッションビル「小田原アプリ」跡地とともに再開発がおこなわれる。

小田原EPO。

西友系商業ビル「エポ」最後の店舗だった

小田原EPOは赤羽・木更津(いずれも閉店)に次ぐ西友直営のファッションビル業態3号店として1993年4月に小田原駅から徒歩5分ほどのダイヤ街商店街に開業した。地上5階地下1階建で、店舗面積は10,206㎡。

西友・無印良品が出店していた頃の小田原EPO。

しかし、2015年9月に大型テナントであった西松屋が、2016年3月31日に核店舗であった西友に加えて地階の飲食街、無印良品などが閉店。核店舗を失ったことから小型テナントも閉店が相次ぎ、空き店舗が目立つ状態となっていた。また、2016年8月には隣接するファッションビル「小田原アプリ」(旧小田原ビブレ)も閉館していた。
一方で、その後EPOでは2016年9月にはオビーオフが、2018年6月にはクリエイトSDを核とした食品館が、2019年2月にはUSランドが開店するなどしており、空き床は大幅に減っていた。

再開発でタワマン建設へ-下層階は商業施設

小田原EPOの閉館は再開発のため。
跡地には隣接していたファッションビル「小田原アプリ」とともに再開発が行われ、2028年3月までに19階建てのタワーマンションが建設される。

旧・小田原アプリ。

タワーマンションの下層階には7区画の商業施設が設けられる予定となっているが、出店するテナントなどは2023年時点では未定となっている。

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ららぽーと台中、2023年5月開業-南館1月17日先行開業、食生活♡♡ロピア海外初出店

台湾・台中市東区の台中駅近く・帝國製糖(のち大日本製糖→台糖)跡地に、ショッピングセンター「三井ショッピングパーク ららぽーと台中」が、2023年1月17日に1期開業、同年春にグランドオープンする。
追記:5月16日にグランドオープンする。

三井ショッピングパーク ららぽーと台中。

台中駅近くの帝國製糖跡が「站近商城」に

ららぽーと台中が出店するのは、台鉄台中駅のすぐ東側にあった帝國製糖の跡地。

台中駅。

帝國製糖は1911年に操業開始。1940年に大日本製糖と合併した。1945年に接収されて台湾製糖(台糖)の運営となったのち、1993年に操業を停止した。現在、ららぽーと建設地には隣接して帝國製糖跡に生まれ市民の憩いとなっている湖「星泉湖」とともに帝國製糖の建物の一部が保存されている。
なお、台湾では今後2023年中に台北市南港区に、2026年に高雄市鳳山区にもららぽーとが出店する予定となっている。

台中駅から徒歩圏となる。

ららぽーと台中のコンセプトは「for the Vivid Colors of Life」。
敷地面積は約43,000㎡、建物は2館体制で、延床面積は北館約148,000㎡、南館は約50,000㎡、合計約198,000㎡。店舗面積は北館約47,000㎡、南館約21,000㎡、合計約68,000㎡。北館は地下1階・地上7階(約260店舗)、南館は地下1階・地上4階(約40店舗)で、ららぽーとのなかでも大型店となる。
なお、南館部分は1月17日に先行開業する。

ららぽーと台中の館内構成。

先行開業の南館、日系大型専門店中心に

1月17日に先行開業する南館は、食品スーパーなどを中心とした日常遣いの大型専門店が中心となる。

ららぽーと台中・南館イメージ。

核店舗は、台湾初出店のスーパーマーケット「食生活♡♡ロピア」。店内には新鮮な肉・食材を使ったイートイン型の飲食業態も充実。新業態「肉処 肉源」「日本橋 魚萬」に加え、完全予約制の肉割烹「黒泉」が登場する。

台湾初出店となるロピア。


ロピア店内の肉源。

このほか輸入食品・日本食品店「カルディコーヒーファーム」、ドラッグストア「マツモトキヨシ」、ファストファッション「ユニクロ」「GU」、雑貨・ファストファッション「無印良品」、雑貨・ファストファッション「noko and…」(台湾最大)、家具「ニトリ」、雑貨店「ハンズ」、靴店「ABC-MART メガステージ」、ベビー用品「アカチャンホンポ」、ゲームセンター「GiGO」、ヘアカット「QBハウス」などが出店する。
また、北館には約260店舗が出店。テナントについては今後発表するとしている。
(画像は写真以外公式サイト・リリースより)

三井ショッピングパーク ららぽーと台中

台中市東区進徳路700

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三井アウトレットパーク マリンピア神戸、2024年度リニューアル開業-現店舗は2023年1月15日閉店

兵庫県神戸市垂水区の垂水駅近くにあるアウトレットモール「三井アウトレットパーク マリンピア神戸」が建替えのために2023年1月15日に一旦閉館し、2024年度にリニューアルオープンする。

マリンピア神戸。(ニュースリリースより)

マリンピア神戸、開業24年で建て替えに

三井アウトレットパークマリンピア神戸は1999年7月に「マリンピア神戸ポルトバザール」として開業、2008年に現在の名前に改称された。エキチカであるとともに、隣接して港とマリーナを擁することを特徴としている。
2006年、2009年に増床しており、現在の店舗面積は22,093㎡。現在の建物での営業は2023年1月15日までとなる。

マリンピア神戸、大きく増床へ

マリンピア神戸の建替え後の延床面積は約74,000㎡と、現在より大幅に広くなる見込み。

マリンピア神戸の建替え後イメージ。

三井不動産は今回の建替えに際して「施設のスケールアップをはかり、国内外のファッションブランドやセレクトショップ、キッズ、スポーツ&アウトドア、生活雑貨など、幅広い店舗・ブランドをより一層充実させる」としている。
(画像は公式サイトとニュースリリースより)

三井アウトレットパーク マリンピア神戸

兵庫県神戸市垂水区海岸通り12-2

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イチセトウチ、2022年9月30日より順次開業-福山そごう→天満屋ロッツ→リム跡、地元企業が「新コンセプト」で1階のみ再生

広島県福山市のJR福山駅西側にある旧福山そごうビルの1階が「イチセトウチ(iti SETOUCHI)」として、2022年秋より区画ごとに順次開業している。

イチセトウチ(iti SETOUCHI)
外観はリムふくやまのまま。

旧福山そごう→天満屋ロッツ→リム、4度目の再挑戦

ここまでの詳しい経緯はこちら。

イチセトウチ、そごうビルの1階のみ活用で順次開業

イチセトウチは、旧福山そごうビルの1階のみを活用したもの。延床面積は約5,500㎡。施設の管理・運営は福山市による公募・選考によって決定した、福山電業株式会社(本社:福山市)が行う。同社は1946年創業の地場老舗企業で、電気設備工事を主業に病院や消防署など官民問わず様々な施設の工事を手がけているほか、近年は福山市中央公園Park-PFI事業などまちづくり事業への参画を積極的に進めている。

イチセトウチのエントランス。
そごうの社旗掲揚柱が再活用されている。

同店は今までのそごう、ロッツ、リムのようなテナントを多く出店させた商業施設とは異なって「小さなまち」をキーワードとし、レンタルスペースとしての性格も兼ね備えていることを特徴としており、2022年9月30日には複数の小規模店舗が出店する食品ゾーン・物販ゾーン「フードビレッジ」「マーケットストリート」(各店舗は順次開業)などが、11月30日にコワーキングスペース「tovio(トビオ)」が開業し、大部分の区画が営業を開始することとなった。

食品・物販ゾーンには近隣エリアの人気店も

食品ゾーン・物販ゾーン「マーケットストリート」には、核店舗的存在である食品・総菜店「ニード・ザ・プレイス・セトウチ」をはじめ、尾道市の自転車専門店「BETTER BICYCLES」、井原市の生花店「グリーンショップナカノ」などが出店。また「フードビレッジ」には、市内のチーズケーキ店「ヴァッシュ」の支店をはじめ、うどん店やカレー店などが出店した。2023年中も複数の店舗が開店する予定となっている。

NEED THE PLACE SETOUCHI.

多様なコワーキングスペース・オフィスゾーン

コワーキングスペース「トビオ」はレセプション(受付)を含む7つのエリアで区切られており、大型モニター付きの会議室やソファーラウンジ、半個室式のプライベートエリアなど1人から複数人の用途に合わせた使用を可能とした。

コワーキングスペース「tovio(トビオ)」

トビオの内部には、無線Wi-Fiやカラー複合機、ウォーターサーバーなどの現代のビジネス活動に適した設備を設置している。

トビオ内部。

館内にはトビオのほかにもレンタルオフィスイベントスペースDIYスタジオなどを開設。来館者が商品を購入したするのみならず、様々なことを行うことができる「体験型」の施設構成がされている。

オフィスエリア。左がレンタルオフィスのブース。
エスカレータ部分は冬季のみ閉鎖。


Cage(イベントスペース)。

また、建物の商品搬入口部分をそのままDIYスタジオと工作室に活用、コストをできる限り下げる工夫がなされている。

DIYスタジオと工作室。

「開口部」で回遊性の創出めざす

このほか、館内の大きな特徴となるのが建物を東西にくり抜くように通された道路の存在。さらに、建物には施設の東西4ヶ所にも新たに開口部が設けられた。
これらの通路や開口部の新設によって、建物を開放的なものとし、外の歩道エリアと館内の回遊性を向上させるとともに、賑わいの創出につなげることを目標としている。

東西に通された道、両端の壁が切り取られている。

4度目の再挑戦、地元企業の新たな視点で成功なるか?

以前の記事で述べたとおり、旧福山そごうビルは様々な企業が運営に乗り出したものの、駅から歩いて10分弱という距離もあり、全ての企業が10年以内での撤退を余儀なくされている。

天満屋が運営していた福山ロッツの1階。

今回は1階のみではあるが、地元企業の手によって今までとは大きく異なるコンセプトと館内構成での活用計画が始動することとなった。
福山市と福山電業の契約期間は7年の予定。この期間でイチセトウチはどのような運営を行なっていくのか、福山市のまちづくりと併せて今後の行方が注目される。

iti SETOUCHI(イチセトウチ)

広島県福山市西町1−1−1 1F
営業時間:10:00〜21:00

コワーキングエリア「tovio(トビオ)」

営業時間:10:00〜21:00
利用料金(1dayプラン):1,100円
                                                           (23歳以下 550円)

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ララきりしま、2022年12月9日開業-高原町で初の大型複合店、ダイレックスや直売所など出店

宮崎県高原町の宮崎自動車道高原インターチェンジ前に、複合商業施設「ララきりしま(LaLaきりしま)」が2022年12月9日に開業した。

ララきりしま。(公式サイトより)

高原町で初の大型複合商業施設、高原IC前に

ララきりしまが開業したのは「パチンコニューヨーク」の跡地。
運営は宮崎県小林市に本社を置く「エイコー建設」で、建物は平屋建て、敷地面積は約1万4500㎡、店舗面積は1,934㎡。
高原町にはこれまで小型スーパーがあったものの店舗面積1,000㎡以上の大型店が存在しておらず、初めての大型複合商業施設となる。

ダイレックスなど出店、防災拠点としても期待

ララきりしまの中核となるのは農産物直売所「ララきりしまハッピーマルシェ」とディスカウントスーパー・ドラッグストア「ダイレックス」。
このほか霧島市の本店を置くベーカリー「SUMOMOベーカリー」、コンビニエンスストア「セブン-イレブン」が出店する。
また、高原町では、各テナントと災害時の物資提供などの協力を求める連携協定を締結。町内初の大型店は、災害時の防災拠点としての機能も備えることとなった。

LaLaきりしま

宮崎県西諸県郡高原町西麓1366ほか
営業時間:9時~22時(ダイレックス)
直売所は18時半迄、コンビニは24時間営業

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磯崎新氏、2022年12月28日死去-多くの「都市の顔」手掛けたポストモダン建築家、代表作「つくばセンタービル」など

世界的建築家で、様々な文化施設や複合商業施設などを設計したことで知られる磯崎新氏が2022年12月28日に亡くなった。

ポストモダン界の巨匠・磯崎新

磯崎新氏は1931年大分市生まれ、東京大学大学院卒。ポストモダン建築家の代表として知られる。2019年には「建築界のノーベル賞」と称される「プリツカー賞」を受賞していた。
多くの「都市の顔」的存在の建物を手掛けており、コンベンション施設・文化施設を多く手掛けたことで知られる。複合商業施設としては「つくばセンタービル」等の設計をおこなっている。

主な作品-多くの都市の「代表的建築」手掛ける


西日本シティ銀行本店(旧・福岡相互銀行、1972年)


西日本シティ銀行佐賀支店(旧・福岡相互銀行、1973年)
同行の多くの店舗を設計したが、合併で殆どが解体された。


西日本総合展示場(1977年)


つくばセンタービル。「TC」を図案化。(1983年)


お茶の水スクエアA(1987年)


水戸芸術館・水戸芸術館タワー(1990年)


北九州国際会議場(1990年)


別府ビーコンプラザ(1995年)


山口情報芸術センター(2003年)

このほか、代表作としては旧福岡相互銀行(福岡シティ銀行)の多くの支店、JR由布院駅、大分県立図書館、ロサンゼルス現在美術館、深圳文化センターなどがある。

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さとちょうヒロロ店、2023年1月15日閉店-ヒロロはリニューアルへ

青森県弘前市のJR弘前駅近くにあるショッピングセンター「ヒロロ」の核店舗「さとちょうヒロロ店」が、2023年1月15日に閉店する。

ヒロロ。

ジョッパル→ヒロロの食品核、3度目の閉店

ヒロロは2013年7月に開業。建物は地下1階、地上7階建てで、売場面積は13,691㎡。運営会社は地元民間業者らが出資するマイタウンひろさき。
当初は総合スーパー「ダイエー弘前店」を核とする再開発ビル「ジョッパル」として1994年3月に開業したが、ダイエー本体の経営不振のために2005年10月に閉店。ダイエー撤退後は核店舗がない状態で営業を続けたが、運営会社の破綻により2009年10月に閉鎖れて、約4年近い空白期間を経て、2013年7月に「ヒロロ」として再出発を果たした。
ヒロロ開業時の食品核店舗は青森地場の食品スーパー「ルミエール」だったが、家賃滞納と給料未払いによって2018年7月29日をもって閉店。同年8月7日からは同じく地場スーパーの「さとちょう」が核店舗となっていた。

2階の核店舗はTSUTAYA BOOKSTORE HIRORO.(公式サイトより)

さとちょうは弘前市内では知名度が高く、一定の集客力があったと思われるものの、徒歩圏に複数の既存店があることから商圏の重複があると思われた。

ヒロロ、リニューアルで新店舗を誘致へ

地元メディアによると。ヒロロは他の一部フロアも含めるかたちでリニューアルを行うとしている。
そのため、2023年中には新たなスーパーマーケットが出店し、それに合わせて1階には複数の空き店舗も解消するものと思われる。

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八幡浜銀座商店街、2023年中にアーケード撤去完了

愛媛県八幡浜市中心部の八幡浜銀座商店街で、2022年夏からアーケードの撤去作業が進められている。

八幡浜銀座商店街。

八幡浜銀座、2021年に高島屋が閉店していた

八幡浜銀座商店街のアーケードは、八幡浜市中心部を東西に走る全長約200メートルのもの。アーケードは1963年に設置されたもので、その後1978年には道路のカラータイル舗装化などのリニューアルが実施された。

2021年まで伊予鉄高島屋が出店していた八幡浜銀座。

当時の商店街には、核店舗として2階建ての百貨店「いよてつそごう八幡浜店」(伊予鉄高島屋が引き継ぎ減築して営業を続けたが、2021年1月閉店)が出店するなど、賑わいを見せた。

八幡浜新町はアーケード存続

アーケード撤去は老朽化によるもの。2022年夏より工事が進められており、すでに一部ではアーケードが撤去されている。工事は2023年中に完了する予定となっている。
なお、南北にのびるアーケードで「黒い商店街」として売り出し中の八幡浜新町商店街のアーケード(1964年設置、約500メートル)については撤去されないものと思われる。

八幡浜新町商店街。こちらのアーケードは存続するとみられる。

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