コンビニ大手のローソンは、同社初の銀行「ローソン銀行」事業を2018年秋ごろから開始する見通しとなった。
ローソンの店舗。
準備会社設立から2年、いよいよ銀行参入へ
ローソンは2016年11月に「ローソンバンク設立準備会社」をローソン95%、三菱東京UFJ銀行(三菱UFJ銀行)5%の出資比率で設立し、金融業への参入を画策していた。「ローソンバンク設立準備会社」は今後「ローソン銀行」に社名変更される。なお、現在ローソンは三菱商事の子会社となっており、三菱グループに属する。
ローソンは2018年度中の「ローソン銀行」開業を目指し、近く金融庁に対し免許取得に向けた予備審査を申請。資金調達のためのシンジケートローン契約を締結するなど開業準備に入る。
新たに展開されるローソン銀行は、現在ローソンの子会社が保有しているコンビニATM事業を引き継ぎ、新規事業へと移行する見通しだ。
先行参入の大手2社、銀行は今や「看板業」に
大手小売チェーンが銀行業に新規参入するのは、2001年のセブンイレブン(現:セブン&アイHD)による「アイワイバンク銀行」(現:セブン銀行)、2007年のイオンによる「イオン銀行」に次ぐ3例目。
先行2社の現状を見ると、セブン&アイの最新の18年2月期第3四半期決算では、セグメント別で「金融関連事業」がトップのコンビニ(国内外含む)事業に次ぐ営業利益を記録。同様にイオンも、18年2月期第3四半期決算では「総合金融業」が全セグメントの中で最も高い営業利益を記録するなど、大手2社にとって銀行サービスは収益の要である「看板業」になりつつある。
外部リンク:ローソンバンク設立準備株式会社における銀行業免許の予備審査申請、及びシンジケートローン契約締結について
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