ポケモンストア、関空など5店舗を2021年8月31日までに閉店-今年度閉店の7店、全て「空港/駅チカ・マチナカ」

ポケモン(東京都港区)は、同社子会社が運営するオフィシャルショップ「ポケモンストア」のうち「西日本地域の一部店舗」(関西2店舗・岡山1店舗・九州2店舗)を2021年8月31日までに閉店する方針を6月11日に発表した。

創業24年、拡大を続けて来たが…。

ポケモンは、1998年4月に任天堂・クリーチャーズ・ゲームフリークが出資する「ポケモンセンター」として設立。設立当初は「ポケモンセンタートウキョー」(同社1号店)を始めとする直営店運営に特化した会社であったが、2000年10月の現社名への変更に合わせてブランドのライセンス管理などに事業領域を拡大した。その後、2011年8月に同社子会社として現在の「ポケモンセンター」を設立、直営店の運営管理を子会社が担うこととなった。
ポケモンセンター。(東京都中央区日本橋)

ポケモンストアは、2013年12月にポケモンの直営店新業態として東京駅一番街(東京キャラクターストリート)に1号店を開店。品揃えを再編集した小型店舗としてコンセプトに「ポケモンカジュアル​ショップ」を掲げ、大都市圏の駅構内や空港ターミナルビルに加え、既存業態(ポケモンセンター)が未進出の地域にある駅ビルやショッピングモールなどに多店舗展開していた。
ポケモンストア関西空港店。(大阪府)

ポケモンストアは既存業態に比べ店舗規模が小さい店舗が多いため、商品数やイベントスペースの確保に制約があったが、立地を活かした限定商品の取扱いや既存業態に準じた各種キャンペーン(限定グッズやポケモンの配布・PokemonGOジムの設置)の実施もあり、賑わいをみせていた。

2020年から“完全閉店”増加

ポケモンストアは2013年12月の1号店開店以来、店舗の閉店は近隣店舗との統合(イオンモール常滑店→中部国際空港店)や地域内移転(沖縄国際通り店→デパートリウボウ店/アウトレット小矢部店(20年3月閉店)→ポケモンセンターカナザワ(同年11月開店))をともなうもので、店舗網は拡大し続けてきた。しかし、新型コロナウイルス感染症感染拡大後は2021年5月に中部国際空港店(2016年8月開店)とデパートリウボウ店を閉店させており、店舗の統合先・移転先をもたない地域からの完全撤退がみられるようになった。
イオンモール岡山内のポケモンストアも完全閉店する

今回閉店が決まった「西日本地域の一部店舗」は、関西空港店(2014年6月開店)、2015年4月にはアミュプラザおおいた店(2015年4月開店)、アミュプラザ鹿児島店(2015年8月開店)、イオンモール岡山店(2016年12月開店)、伊丹空港店(2018年4月開店)。
今年閉店することとなった6店はすべてがコロナ禍以前まで訪日外国人観光客や都市間移動客で賑わっていた「駅チカ」「空港ターミナルビル内」であり、いずれの店舗も新型コロナ感染拡大による各種休業・時短営業措置の影響を受けていた。
今回閉店対象とならなかった東日本地域の店舗に関しても、観光客による需要減少の影響が大きい空港ターミナルビル内店舗などを中心に完全閉店に踏み切る可能性もあるとみられる。

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