カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

ビエラ御影、2022年5月13日開業-阪神御影駅前、長崎屋跡地にJR系商業ビル

兵庫県神戸市東灘区の阪神電車御影駅前に、JR西日本グループの複合商業ビル「ビエラ御影」が2022年5月13日に開業する。

長崎屋跡、ようやく建替えに-多くの店舗再出店

ビエラ御影が開業するのは2009年5月に閉店した「サンバード長崎屋御影店」跡地。
長崎屋跡にはココカラファイングループのドラッグストア「ライフォート」、レンタルCD・リユース店「ゲオ」、コンビニ「ローソン」などが出店したが、再開発のため2021年に解体されていた。

ビエラ御影。

ビエラ御影は3階建て、延床面積は2740㎡。
館内にはドラッグストア「ココカラファイン」、ゲオグループのリユース店「セカンドストリート」、コンビニ「ローソン」がそれぞれ5月13日までに順次再出店。このほか、フィットネス「グランフォットネス24」やクリニックモールなどが設けられる。
JR西日本は今回の出店に際し「皆様の暮らしに寄り添う利便性の高い施設を目指す」「SDGsの17のゴールのうち、特に3番、7番、8番、11番、12番に貢献する」としている。

御影駅NKビル(ビエラ御影)

住所:神戸市東灘区御影本町四丁目10番1号

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マツモトキヨシ、香港に2022年5月9日「開マ」ーコロナの影響による出店延期を乗り越え

マツキヨココカラ&カンパニー」の子会社である「マツモトキヨシ香港」が香港1号店となる店舗「松本清apm店」を2022年5月9日にオープンさせた。

マツモトキヨシ香港がウェブ上で開店を伝える画像。
「開マ」と記載されている。

「美と健康の分野でアジアNo.1」を目指し海外出店

松本清apm店は、再開発が進んでいる香港の九龍島東部、觀塘にあるショッピングモール「apm」に出店するもので、売場面積は約360㎡。調剤薬局を併設し、コロナ前にはインバウンド需要が大きかった日本製医薬品のほか、健康食品や化粧品などを販売する。

松本清apm店。(ニュースリリースより)

2021年10月にマツモトキヨシとココカラファインが統合して誕生した「マツキヨココカラ&カンパニー」は、「美と健康の分野でアジアNo.1」を掲げて、海外出店を進めている。今期の香港進出は、2015年タイ、2018年台湾、2020年ベトナムに続くもので、いずれも「マツモトキヨシ」として出店している。
なお、「ココカラファイン」もかつては中華人民共和国やベトナムなどに出店していたが、マツモトキヨシとの統合直前に海外事業部が廃止されている。

コロナによる延期を繰り返しての出店

マツモトキヨシホールディングスの香港出店が発表されたのはベトナムと同時の2019年7月。当初はベトナムと同じく2020年中の開業を目指していたが、コロナの影響で延期された。その後、2022年1月に出店が発表されたが、オミクロン株の感染拡大により、「顧客と従業員の安全確保のため」延期。当初は2月に出店するとしていたものの、感染爆発が続いてることから開店時期は「5月以降」となっていた。

松本清apm店内。(ニュースリリースより)

松本清apm店では開店セールとして全品10%引きを実施しているほか、5月22日までは毎日限定168個でマイバッグを配布するなどしている。
マツキヨココカラ&カンパニーは、今後海外事業の展開を加速していくとしており、香港の複数の商業施設内に「出店予定」の看板が掲げられているとの情報もあることから、さらなる展開が期待される。

松本清apm店

住所(地址):SHOPUnitUC-17&19,No.418 KwunTongRoad,apm,KwunTong,Kowloon,H.K
香港 九龍 觀塘區 觀塘道418號 apm商城 17・19
営業時間:10:00~22:00(調剤薬局は11:00~20:00)
取扱商品:医薬品、健康食品、化粧品、衛生用品、日用品、食品 

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フードプラザハヤシ、2022年秋までに全店閉店-ハヤシは不動産業に転換、カスミなどが出店へ

千葉県外房地盤の地場大手食品スーパー「ハヤシ」(本社:千葉県茂原市)は、2022年中のスーパーマーケット事業からの撤退を2022年5月10日に発表した。

ハヤシ本店「茂原マーケットプレイス」。(茂原市)
追記:本店は6月7日閉店予定。

同社は食品スーパー「フードプラザハヤシ」全11店舗を2022年秋までに順次閉店し、イオングループ・ユナイテッドスーパーマーケットHD(USMH/U.S.M.Holdings)傘下の「カスミ」(本社:茨城県つくば市)を始めとするイオン系各社が一部店舗にテナントとして入居するとしている。

外房の地場大手スーパーだったハヤシ

ハヤシは1971年4月に精肉販売店「林商店」として千葉県茂原市で創業・設立。1975年4月に食品スーパー運営会社として現法人を設立した。同社は1989年7月のCGC加盟を機に茂原市外への出店を開始、2001年9月には同社初の2,000坪級ショッピングセンター「茂原マーケットプレイス」を開業するなど業態を拡大していた。その一方、近年は2021年8月には本納店(茂原市)、同年9月には白里店(大網白里市)を閉店するなど店舗数は減少傾向にあった。
2022年5月現在は食品スーパー「フードプラザハヤシ」11店舗、商業施設「マーケットプレイス」「セントラルモール」など6施設を展開する。

ハヤシグループ旗艦店「茂原セントラルモール」。(茂原市)
(写真は同社公式より)

一部店舗は「イオン系入居」めざすも詳細は未定

ハヤシのスーパーマーケット事業撤退について同社は「不動産事業に経営資源を集中し事業転換を図るため」、テナントとして入居するカスミは「ハヤシが不動産業へ経営資源を集中することを受け、上記の地域に生活される方々の食のライフラインを守り、従業員の雇用を維持するため」とコメントしている。
ハヤシは同社運営食品スーパーを2022年秋までに順次閉店し、テナントとしてカスミを始めとするイオン系各社を誘致・入居させるとしている。一方、カスミは出店する店舗や時期などについて「協議中」であり、引継ぎ対象となる店舗数や詳細な閉店時期、新体制での営業再開時期についても未定としている。

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北大路ビブレ、2022年6月23日閉店-イオンモール北大路に6月24日転換、リニューアルへ

京都府京都市北区の京都市営地下鉄烏丸線北大路駅・京都市営バス北大路バスターミナルに直結するイオンモール系ショッピングセンター「北大路VIVRE(北大路ビブレ)」が2022年6月23日をもって閉店し、6月24日から「イオンモール北大路」に業態転換する。

北大路ビブレ。

市電車庫跡再開発で開業した北区の拠点施設

北大路ビブレは、同施設は京都市主導の京都市電烏丸車庫跡地再開発プロジェクト「京都市交通局北大路地区有効利用計画」により1995年3月にマイカルグループの複合商業施設「キタオオジタウン」の核店舗として開業した。
建物は地上4階・地下3階建で営業フロアは1~4階、店舗面積は23,123㎡。ビブレとしては河原町、宝ヶ池に次ぎ3施設目であった。

京都市電。

開業当初はマイカル(のちイオンリテールに合併)が運営、同社完全子会社の北大路都市開発が所有を担い、マイカル直営のショップブランド(エルザ・マックロード・スポージアムなど)を核に、約50のDCブランドを導入するなど、ビブレ旗艦店としての位置づけの施設であったが、1998年秋に主要顧客をファミリー層に定めた施設に刷新、開業からわずか3年ほどで生活百貨店業態の「サティ」に近い業態となった。

マイカル末期のキタオオジタウン・北大路ビブレ。

2001年9月のマイカル経営破綻(イオングループ傘下入り)後は、2005年11月と2012年4月に全館リニューアルを実施。
2022年現在は京都最後のビブレであり、食品売場にイオングループの食品スーパー「光洋(KOHYO)」が出店するほか、イオンリテール(旧マイカル)直営のメンズファッション「LUSSO」「MR.MOSTMAV」文具・雑貨店「VIVRE COSE」、ファストファッション「UNIQLO」、靴量販店「ABC-MART」、家具雑貨店「ニトリエクスプレス」、複合書店「大垣書店」、家電量販店「エディオン」、100円ショップ「Can★Do」などが出店している。

「イオンモール北大路」に6月24日転換、リニューアルへ

イオンモール北大路の敷地面積は約17,600㎡、総賃貸面積は約22,900㎡、延床面積は76,200㎡、駐車場台数は約480台。
コンセプトに「~お客さまに笑顔と感動を!~地域の皆さまに愛される「HUBSTATION MALL」へ」を掲げ、日々のライフスタイルを彩る話題の大型専門店や“ブック&カフェ”の導入や1階フードコートの拡大、南テラスの刷新を図るとしている。

イオンモール北大路・イメージ。

館内ではすでに一部で改装が行われており、リニューアルのため2月より休業している「無印良品」も6月24日より営業再開する予定となっている。

イオンモール北大路

住所:京都府京都市北区小山北上総町49番1
営業時間:午前10時〜午後9時

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メルサGinza-2、2022年8月閉店-名鉄系ファッションビル東京1号店、半世紀の歴史に幕

東京都中央区銀座の東京メトロ銀座一丁目駅前にある名古屋鉄道系のファッションビル「メルサGinza-2(東京メルサ、メルサ銀座二丁目店)」が、2022年8月末に閉店する。

東京のメルサ1号店だった

東京メルサはメルサ2号店(1号店は名鉄バスターミナルビル)として銀座貿易ビルに1967年10月に開業。
メルサは「名鉄エレガンス レディース ショッピング アベニュー」の略で、東京メルサは当初はフランスのギャルリ・ラファイエット百貨店と提携して運営されていた。その後「メルサGinza-2(メルサ銀座二丁目店)」に改名された。

メルサGinza-2。

メルサGinza-2の店舗面積は2,978㎡で、テナントとして大手レディスアパレル「詩仙堂」「オッジ」や100円ショップ「ワッツ」、レストラン街など38店舗が出店。かつてはイズミ系ブランド店「エクセル」も出店していたほか、建物内には詐欺企業「エルアンドジー」の実店舗「円天市場」もあったため、摘発時にはメディアに登場したこともあった。しかし、この円天市場は正確にはメルサ外の区画であった。
閉店についてメルサは「建物オーナーとの賃貸借契約が終了したことに加え、銀座の街における当館の役割が変わってきたことや、コロナによる影響の長期化等」によるものとしている。
メルサでは6月1日より「51年間ありがとう MELSA Ginza-2 ご愛顧感謝セール」をおこなうとしている。

銀座イグジットメルサ、4月に改装オープン

なお、メルサGinza-2から徒歩圏にある系列店「イグジットメルサ」は2022年4月に改装を行い「ワークマン女子」「セリア」「ギンザスイーツマーチ」などが出店したばかり。
こちらは今後もメルサ旗艦店の1つとして営業を続けるとみられる。

イグジットメルサ(改装前)。
ラオックス退店のため改装が行われた。

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横浜赤レンガ倉庫、大規模改修で2022年5月9日から長期閉館-12月ごろまで

神奈川県横浜市中区新港のヨコハマエアキャビン(ロープウェイ)運河パーク駅近く・横浜みなとみらい21地区にある歴史的建造物・観光施設「横浜赤レンガ倉庫」が大規模改修を行うため、2022年5月9日に12月ごろまで長期閉館する。

横浜赤レンガ倉庫1号館。

建造から110年、商業施設化20年目の赤レンガ倉庫

横浜赤レンガ倉庫は1911年に現在の2号館が、1913年に現在の1号館が竣工。国際港であった横浜税関の保税倉庫として使われた。関東大震災により1号館は半壊・縮小したものの、いまも外観デザインは建設当時からほぼ変わっていない。
第二次世界大戦後はGHQによる接収を経験したが、その後は再び税関倉庫として使用。しかし、船舶貨物のコンテナ化により取り扱い高が減少。解体が検討されたが、横浜市の「みなとみらい21」事業に合わせて、歴史と景観を生かしたまちづくりに用いられることになった。
それにより1993年から9年間に及ぶ改修工事を行い、文化・商業施設として2002年に再開館した。

横浜赤レンガ倉庫2号館。

2022年現在、1号館1階と2号館に飲食店や雑貨店などのテナントが約60店舗ほど入居するほか、1号館の2階・3階には展示や公演が可能なホール・スペースを設置。また、2館を挟んだ赤レンガ広場は様々なイベントや音楽ライブなどに活用されている。

商業施設となってから初めての大規模改修

赤レンガ倉庫の休館は建造から約110年経過した施設を維持するため。商業施設となってからの長期閉館は今回が初めてとなる。
すでに赤レンガ倉庫の各所では2021年度から大規模な改修が始まっている。2021年7月から2022年3月までは外装工事により、れんがの貼り替え等が行われた。
そして2022年5月9日から内装の工事に入るため、工事が終了する同年12月ごろまで閉館する。なお、5月末ごろまでは1号館の3階ホール・2階スペースのみ引き続き営業し、6月ごろから休業に入る予定となっている。

屋外広場などではイベントを継続

赤レンガ倉庫では、館内のほか、隣接する「イベント広場」と「赤レンガパーク」において季節の恒例イベントが行われている。このうち屋外で開催されるイベントについては通常通り開催される。

赤レンガ倉庫に隣接するイベント広場。
休館日前日の5月8日までヨコハマフリューリングフェストが開催されている。

<閉館期間中に開催が発表されているイベント>
  • ヨコハマサイクルスタイル2022(5月14日~15日)
  • GREENROOM FESTIVAL ’22(5月28日~29日)
  • YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL 2022(6月4日~5日)
  • CURRY&MUSIC JAPAN  2022(7月16日~18日)
  • ALOHA YOKOHAMA 2022(6月10日~12日)
  • RED BRICK RESORT(7月下旬~8月下旬)
  • Local Green Festival ’22(9月3日~4日)
  • 横浜オクトーバーフェスト(9月下旬~10月下旬)
  • Christmas Market in 横浜赤レンガ倉庫(11月下旬~12月25日)
  • アートリンク in 横浜赤レンガ倉庫(12月上旬~2023年2月中旬)

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マルサン書店仲見世店、2022年5月31日閉店-十字屋沼津店跡の大型書店、再開発めざす

静岡県沼津市のJR沼津駅前・仲見世商店街にある大型書店「マルサン書店仲見世店」が、2022年5月31日に閉店する。

マルサン書店仲見世店。

沼津仲見世のマルサン書店、十字屋デパートだった

マルサン書店は1902年に沼津で創業した「古沢書店」を起源に持つ。マルサンはこの古沢書店をはじめとした3社の合併後に改名されたもので、マルサン書店仲見世店は同社における本店格の店舗だった。
マルサン書店仲見世店が出店する「有明軒ビル」は1963年に大手百貨店「十字屋沼津店」(1956年開店)の新店舗を核として開店。十字屋はダイエー傘下となったのち1994年に閉店。その後、近隣にあったマルサン書店が1998年に移転入居した。
建物は地上5階・地下1階、書店の売場は3階以下で、店舗面積は1,802㎡。テナントとして「メガネサロン市川」(4月に店舗統合により閉店)が出店していた。

店内のようす。

また、近年は沼津市出身の人気スクールアイドル「Aqours」のメンバー・国木田花丸さん行きつけの書店としても知られ、セガコラボカフェをはじめとしたAqoursとの様々なコラボレーションイベントが開催されるなど、多くのファンが訪れる聖地となっていた。
一方で築50年を超え、建物やエスカレータ・エレベータの老朽化が著しく、ここ数年はエスカレータの停止や売場の縮小が続いていた。

様々なコラボレーションが行われていたマルサン書店仲見世店。
Aqoursメンバーにして大天使・津島善子ヨハネが天使大辞典を購入した場所としても知られる。

再開発計画を発表、具体的な内容は未定

閉店は店頭で発表されたもの。マルサン書店の発表によると、建物の老朽化のため再開発をおこなう計画だという。
再開発の内容や再出店予定などについては5月時点で発表されていないが、沼津駅前の一等地だけに、人々を「未来ずらぁ~!」と唸らせるような内容が期待される。

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キラキラドンキダイバーシティ東京プラザ店、2022年5月3日開店-台場エリア初出店、中韓商品中心で「映え」特化型に

東京都江東区の東京テレポート駅近くにある三井不動産系複合ショッピングセンター「ダイバーシティ東京プラザ」に、パン・パシフィック・インターナショナルHD(PPIH、ドンキ)が運営する新業態ディスカウントストア「キラキラドンキ ダイバーシティ東京プラザ店」が2022年5月3日午前10時に開店する。

ダイバーシティ東京プラザ。

台場初ドンキ、Z世代向け「SNS映え店舗」に

キラキラドンキは10~20代の「Z世代」従業員の意見を取り入れ、SNSで話題のアイテムや最新のトレンドアイテムを取り揃えた新業態。ドンキは台場エリア初出店で、特化型業態店舗は、お菓子、お酒、コスメ、驚辛につづき5種類目としている。(このほかにエキドンキ、ソラドンキなどがある)

キラキラドンキ ダイバーシティ東京プラザ店。

店内では、韓国・中国系の商品を中心に、アジアンコスメやSNS映えする食品を販売。また、SNS映えするワッフルや韓国酢・美酢を使ったオリジナルドリンクなどといった色彩豊かなモバイルフーズの展開もおこなうとしている。

SNS映えするカラフルな食品を展開。


韓国酢・美酢を使ったカラフルなドリンク。

キラキラドンキ ダイバーシティ東京 プラザ店

住所:東京都江東区青海1-1-10
営業時間:午前10時~午後9時
5月9日から6月30日までの平日は午前11時~午後8時に時短予定

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ユーユー梅屋本館、2022年9月閉店-相鉄ローゼンなど出店する元百貨店、平塚駅前館は営業継続

神奈川県平塚市のJR平塚駅前・紅谷パールロード商店街にある元百貨店のショッピングセンター「ユーユー梅屋本館」が2022年9月下旬に閉店する。

ユーユー梅屋本館。

平塚最後の百貨店→駅前ショッピングセンターだった

梅屋は1907年に創業、戦後に百貨店化した。現在の本館は1963年10月に開業。その後、専門店街のユーユー館を増築したため、百貨店の本館(中沢ビル)、専門店街のユーユー館、事務棟の別館の3館で構成されていたが、競合店増加などの影響もあったと思われ2011年8月31日に本館の梅屋百貨店直営床を閉店。本館は「ユーユー梅屋本館」、ユーユー館は「ユーユー梅屋駅前館」と改称した。

手前は営業を継続する駅前館、広告塔屋があるのが本館。

梅屋によると、ユーユー梅屋本館の閉館は老朽化により安全で快適な環境を保つことが難しくなったため。

閉館する本館には相鉄ローゼンパシオスハニーズなどが出店している。それらの店舗の移転先などは5月時点では発表されていない。

梅屋駅前館は営業継続

梅屋は、ダイソーなどが出店する駅前館については今後も営業を続けるとしている。駅前館は2013年までユニクロが出店していた4階が催事スペースとなっているなど複数の空き床があるため、駅前館に移転する店舗もあろう。

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TERRASTA(テラスタ)、2022年4月29日開業-都城大丸跡の再開発完成、小田急系シティホテルやスーパーなど出店

宮崎県都城市の西都城駅近くにある都城大丸本館跡地・都城郵便局旧本館などの跡地に、センター・シティ(本社:都城市)による複合商業施設「TERRASTA(テラスタ)」が2022年4月29日に開業した。都城大丸跡の再開発はこれで全て完成することになった。

テラスタ。


再開発前。

地場老舗百貨店跡で進められた再開発プロジェクト

TERRASTA(テラスタ)の場所にあった百貨店「都城大丸」は1929年5月に「大浦呉服店」として創業、1948年10月に法人化、1956年10月の百貨店化を機に屋号を「大丸」に変更した。
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営業当時の都城大丸本館。大手百貨店の大丸とは無関係だった。

都城大丸は近接する都城寿屋百貨店(現:都城IT産業ビル)やナカムラデパート(現:メインホテルナカムラ)とともに南九州有数の繁華街における中核店舗として大隅半島までに亘る高い集客力を誇ったが、商店街では1995年のナカムラデパート業態転換(宿泊施設化)と2002年の寿屋小売業廃業、郊外では2003年にイオン都城ショッピングセンター(都城市早鈴町)が開業したことにより業績が低迷した。
P1160465-1新館・センターモール。

都城大丸は2004年3月に増床、本館隣接地に「都城大丸新館センターモール」を開業させるなどテコ入れを図ったが、2010年9月には業績不振で売場を本館に集約。新館の売却を目指したものの実現せず、わずか3ヶ月後となる2011年1月の初売り中に民事再生法適用申請を行い廃業した。その後も床が傾くなど極めて老朽化した本館に難色を示すなどして支援企業は現れず、2012年2月に破産手続開始となった。
大丸の閉店後、周辺商店街の店舗は多くが閉店。都城中央通りはシャッター通りと化した。

大丸向かいの寿屋跡。周囲はほぼ空き店舗となった。

都城大丸跡地では2013年3月に都城商工会議所支援による受け皿会社「ハートシティ都城」が土地建物を取得、2015年3月に都城市が土地建物を取得するかたちで「中心市街地中核施設」の整備が決定。2018年4月には大丸センターモール跡に事業共同体「MALコンソーシアム」(マナビノタネ・コクヨマーケティング・ヴィアックス)による「都城市立図書館」(新館を居抜き)が、大丸本館跡の一部に複合施設「Mallmall」(新築)が先行開業していた。

Mallmall。

Mallmall建設とセンターモール跡再整備に合わせて、大丸本館跡にはホテルと狭小生鮮店(ミニスーパー)を建設する計画がすすめられた。
しかし、ホテルについては近隣にある地場ホテルが建設を反対したほか、生鮮品店は面積を拡大しないと採算が取れない可能性があることを大阪に本部を置く民間のまちづくりニュースサイトが指摘。さらに計画見直し後、出店検討・出店打診していた地場ホテルM社や地場スーパーH社が相次いで出店を取りやめるなど、計画が二転三転したため、着工が何度も延期されていた。

食品スーパーとシティホテル核とする複合施設に

テラスタは都城大丸本館北側と隣接する都城郵便局旧本館、個人商店などの跡地に建設されたもので、建物は地上7階建、敷地面積は3,012㎡、建築面積は約2,134㎡、延床面積は約8,539㎡。同施設は地元企業出資の「センター・シティ」が事業主体として所有、小田急グループのUDSが企画・設計デザイン監修など行う。
施設名は「Terrace(テラス)」と「Stage(ステージ)」を掛け合わせた造語によるもの。コンセプトに「地域循環型のまちづくり複合施設」を掲げ、テナントとして1~2階には食品スーパー「TERRASTA MARKET(テラスタマーケット)」や堀口製茶和香園の「大隅茶全」、喫茶店「aitena」といった物販店や飲食店が順次開店するほか、「都城商工会議所」が市役所(都城市姫城町)そばから移転。3階~7階にはシティホテル「HOTEL TERRASTA(ホテルテラスタ)」が入居する。

テラスタ館内・フロアガイド。

3階~7階のホテルテラスタの客室は10タイプ93室で、UDSが受託するかたちで運営する。ホテルテラスタは「都城の魅力を発信していくホテル」として、ウエディング対応テラス付ダイニング「TERRASTA DINING」と鉄板焼レストラン「都雅」を備える。

ホテルテラスタ内・スイートルーム。

1階のテラスタマーケットの売場面積は約700㎡。フードウェイHD(福岡市早良区)の精肉子会社「エムツー」(都城市宮丸町)支援のもと、センター・シティが直営方式で運営する。
エムツーは市内の本社隣接地で生鮮食品スーパー「産直びっくり市場」を2022年2月まで営業しており、市中心部への事実上の移転となった。同店では青果部門に「スマイル青果」、鮮魚部門に「宮崎南イワキ」、精肉・惣菜部門にエムツー運営の「にくほんぽ」を導入。グロサリー部門では支援企業のフードウェイHD同様に成城石井PB商品など“こだわりの逸品”を取扱い、小規模な店舗ながらデイリーユースからワンランク上まで幅広い需要に対応する。また、同店独自の会員サービスとして「TERRASTAポイントカード」を提供する。

開業当日には入場制限も

テラスタ開業当日の4月29日午前9時30分からは「まちなか広場」でオープニングセレモニーが開催された。
セレモニーのなかで、センター・シティ社長兼都城商工会議所会頭の安田耕一は「お待たせしたが、すばらしいものができた」、都城市の池田宜永市長は「まるまるとテラスタの相乗効果で、中心市街地が活性化すると確信している」と述べた。

県知事、市長らも参加した開業記念式典。奥はMallmall。

商議所会頭・市長のほか、宮崎県知事、市議会議長らも参加してテープカットが執り行われると、多くの客が館内へと入店した。生憎の雨模様となったものの開業直後は多くの人が押し寄せ、入館整理券を求める行列ができた。

入館待ちの行列。右側がテラスタ。

テラスタの開業を記念して5月中旬まで市中心部の各施設では体験イベントや展示イベントが開催されており、都城市中心部は賑わいのなかで新たな幕開けを迎えることとなった。

様々な施設が一か所に集まることとなった。

(一部の写真・取材:全国スーパーめぐりさん地理人研究所さん/ホテル内写真はニュースリリースより)

TERRASTA(テラスタ)

住所:宮崎県都城市中町17街区2号
営業時間:午前9時~午後9時(TERRASTA MARKET)

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