スーパー玉出、全店舗の「1/3」を2024年秋以降追加閉店-大阪・西成周辺に集中、最盛期の「1/3」で復活めざす

関西地場大手食品スーパー「フライフィッシュ(スーパー玉出)」(本社:大阪市西成区)は「西成地域以外で運営しているスーパー玉出の店舗のうち5~8店舗」を2024年秋以降閉店する。

ハナマサとの提携で再起図る大阪の名物スーパー

スーパー玉出は1978年創業。同社は「日本一の安売王」を称し、看板企画である「1円セール」や24時間営業を実施。最盛期には大阪府南部を中心に食品スーパー60店舗弱、不動産業、カラオケ、ボウリング場を幅広く展開するなど全国的な知名度を誇っていた。2013年からは新規出店を凍結し、2018年7月には新会社「フライフィッシュ」に運営を移行した
従来からの激安イメージを踏襲しつつ、スマホ決済導入やインバウンド対応、SNS発信強化、高級食品スーパー「F.Fマルシェ」事業に取組んだが、経営改善の遅れやコロナ禍を背景として、2023年までに店舗数を半減。2024年6月14日の花正(肉のハナマサ)との業務提携時点では26店舗となった
スーパー玉出日本橋店(大阪市中央区)。

玉出は西成周辺に店舗集約、残る店舗はハナマサ転換も

フライフィッシュ(スーパー玉出)は、2024年6月20日に兵庫県から全面撤退、秋以降に「西成地域以外で運営しているスーパー玉出の店舗のうち5~8店舗」の賃貸借権などを花正(肉のハナマサ)に承継するかたちで段階的に閉店する。
スーパー玉出尼崎店(兵庫県尼崎市)。

玉出は旧体制下における店舗網拡大の過程で、レジャービルやパチンコ店跡など特殊な居抜き物件を多数抱えており、譲渡益を「主に西成地区の店舗のリニューアルなど継続店舗拡充に要する費用に充てる」としている。
同社の店舗数は最盛期の60店舗弱から「1/3(17店舗~20店舗)」となる見込みだ。
スーパー玉出天下茶屋店(大阪市西成区)。

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