中三青森サテライト店、2024年4月21日閉店-旧本店跡再開発ビル「THREE」に移転、贈答品・学生服中心の品揃えに

青森県青森市の百貨店「中三青森サテライト店(青森中三サテライトショップ)」が2024年4月21日をもって閉店した。

青森中三、2019年5月からの仮設営業体制に幕

中三青森サテライト店の前身となる「青森中三」は1974年5月に開業。
青森中三は開業当初、1896年6月に現在の五所川原市で創業した「中三中村呉服店」を前身とする百貨店の支店扱いの店舗であったが、1981年11月の当地への本社移転を機に「中三青森本店」として新装開業した。新装開業後は北東北全域(青森・秋田・岩手)に店舗展開する地場大手の旗艦店としての役割を担ったが、2011年3月の運営会社民事再生法申請や施設老朽化にともなう再開発プロジェクト「新町一丁目地区優良建築物等整備事業」の発足もあり、2019年4月30日をもって一時閉店していた。
p1040665中三青森本店。

その後、2019年5月24日に中三青森本店建替期間中の仮設店舗としてJTB東北青森支店跡に小型店「中三青森サテライト店」を開業。中三青森サテライト店では化粧品「資生堂」「クリニーク」「エスティローダー」や婦人服「イビザ」「ハナエモリ」、婦人肌着「ワコール」などを展開。催事スペースでは中元・歳暮といった贈答品や学生服の取扱いに加え、高級食品スーパー「紀ノ国屋」商品を常設展開するなど、狭小な売場ではあるもの、地域に親しまれた老舗百貨店のブランドを活かした店舗づくりを行った。

青森中三、THREEへの移転を一時断念していた

中三青森サテライト店は開業以来、同社の親会社「MiK」が参画する旧中三青森本店跡地再開発ビル「THREE」への移転を前提とした営業を行っていたが、2023年4月のTHREE開業時点での移転は叶わず、弘前店のサテライト店としての営業を余儀なくされていた。

中三青森サテライト店(青森中三サテライトショップ)。

THREE、青森中三の後継施設として完成形に

THREEでは2023年4月の開業以来、オンワードのOMO型業態「ONWARD CLOSSET SELECT」やファイブフォックス(コムサ)の上級業態「COMME CA PLATINUM」、阪急阪神系化粧品セレクトショップ「Fruit GATHERING」に加えて、THREE自主編集によるいわゆる百貨店アパレルを中心とした売場を展開するなど、中三青森本店跡という立地特性を意識した施設づくりを打ち出してきたが、中三の贈答品・学生服部門が移転することで、名実ともに中三の後継施設として完成を果たすこととなった。

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