首都圏を地盤とする中堅コンビニ「スリーエフ」(横浜市中区)は、コンビニ業界2位の「ローソン」とのダブルブランド店舗「ローソン・スリーエフ」の1号店を9月9日に開店させる。
スリーエフの店舗。
首都圏地盤の「スリーエフ」、ホットスナックやスイーツに定評
「スリーエフ」は1979年、横浜市に本社を置くスーパー「富士シティオ」(当時は富士スーパー)のコンビニ事業部として創業。 2016年8月末現在、首都圏の1都3県に約540店舗を展開している。
なお、2015年までは高知県の地場スーパー「サニーマート」と提携し、四国3県にも店舗展開していたが、サニーマートのフランチャイズ離脱に伴い四国から撤退、四国の店舗は殆どがローソンに転換した。
スリーエフは、自社開発商品「F-STYLE」に定評があり、よこすか海軍カレーを再現したチルド弁当など地域色の濃い商品や、もちもち食感が特徴のスイーツ「もちぽにょ」などといった個性的な商品を展開し、根強い支持があった。
両社の強みを活かした「ダブルブランド店舗」
スリーエフとローソンは、2016年4月に資本・業務提携を締結しており、一部店舗がスリーエフからローソンへと転換されていた。
今回開店する「ローソン・スリーエフ」は、ローソンが30%、スリーエフが70%を出資して設立した合弁会社「ローソン・スリーエフ」の運営となる。
ローソン・スリーエフは、通常のローソン店舗の機能に加えて、スリーエフの独自商品(焼鳥、チルド弁当、スイーツなど)の販売も行う新業態。
2016年11月までにスリーエフ全約540店舗のうち、千葉県・埼玉県を中心とした約90店舗がローソン・スリーエフに転換する予定となっている。
ローソン・スリーエフ(スリーエフ公式サイトより)。
ローソンは2015年秋にも、広島に本社を置く「ポプラ」と共同でダブルブランド店舗「ローソン・ポプラ」を出店しており、ポプラの特徴とも言える人気商品「ポプ弁」を導入するなど、両社の強みを活かした店舗開発を行っている。
こうしたダブルブランド店舗は、営業基盤・店舗網の拡大を目的とした経営統合を繰り返す従来のコンビニの手法とは一線を画しており、2つの店舗ブランドの良さを生かすことができる新戦略となるであろう。
9月9日付でローソン・スリーエフに転換される店舗(1号店)
- ローソン・スリーエフ白井冨士店(千葉県白井市)
- ローソン・スリーエフ川口北原台店 (埼玉県川口市)
- ローソン・スリーエフ和光市駅前店(埼玉県和光市)
- ローソン・スリーエフ船橋二和西店(千葉県船橋市)
- ローソン・スリーエフ船橋咲が丘店(千葉県船橋市)
外部リンク:スリーエフとローソンによる新型店舗「ローソン・スリーエフ」 9月9日(金)から順次オープン
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