コノミヤ、トーホーストアを2023年3月までに買収ートーホーの株式譲渡で、バローとトーホーの資本提携も解消

食品卸大手の「トーホー」(神戸市東灘区)は2022年10月31日、子会社の食品スーパー「トーホーストア」(神戸市東灘区)の全株式を「コノミヤ」(大阪市鶴見区)に譲渡すると発表した。
譲渡時期は2023年2月から2023年3月末までを予定しており、トーホーストアはコノミヤの運営となる。

トーホーストア大久保駅前店。(兵庫県明石市)

関西の老舗スーパー、近年はバローと提携していた

トーホーは1947年、佐賀市で設立した「藤町商店」が前身。1953年神戸市に「東蜂産業」を設立、1960年にトーホーストア1号店の水前寺店、1963年には神戸市1号店のトーホーストア垂水店を出店した。
1980年代後半の最盛期には兵庫県南部や福岡県に69店舗を展開していたが、面積が小さい店舗が多かったことなどから近年は売り上げが低迷。2010年11月には福岡県の5店舗を「マミーズ」(福岡県柳川市)に売却し、兵庫地区の店舗に経営資源を集中した。
2016年6月には同業の「バロー」(岐阜県)がトーホーストアの株式20%を取得、持ち分法適用会社化し資本・業務提携を締結。バローのプライベートブランド「Vセレクト」60品目をトーホーストアに導入し収益改善に努めていた。

バローの店舗。

トーホーストアの2022年10月時点の店舗数は34店舗と最盛期の半数程度。最盛期には食品スーパー事業がトーホーグループの売上高の約4割を占めていたが現在は1割以下と厳しい経営環境が続いていた。

コノミヤ、スーパーおくやまに続く規模拡大

譲渡先のコノミヤは1957年創業。2005年に「トリオト商事」(大阪府堺市)の営業権を譲受、2011年に「ハローフーヅ」(愛知県)を吸収合併、2015年には「トミダヤ」(岐阜県)をグループ化、2020年に「スーパーおくやま」(奈良県)を子会社化するなど同業のM&Aに積極的な会社として知られる。

コノミヤ鴫野店。(同社1号店、1972年10月開店)

親会社のトーホーが所有するトーホーストアの株式92.8%に加え、バローが所有する残りの株式7.2%についてもトーホーが買い取り、合わせてコノミヤに譲渡する予定という。譲渡日は2023年2月末以降、2023年3月末までの間を予定している。

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