Sガスト、2020年7月5日までに全店閉店-都心の「小型ガスト」、約20年で消滅

大手外食グループ「すかいらーくHD」(東京都武蔵野市)が運営する定食・カレー・丼専門の小型ガスト「Sガスト」が、2020年7月5日のSガスト日吉店(横浜市港北区)閉店をもって全店舗が閉店した。

首都圏駅前の「低価格小型ガスト」20年ほどで消滅

Sガストは、2001年1月に「クイックレストラン・Sガスト」として東京都赤坂に1号店を出店。Sガストの“S”は「セレクト・スモール・スピード・スマイル」などの意味を込めたもので、すかいらーく傘下の業態としては最安値水準の低価格メニュー(200円台後半~700円台後半)、同社傘下の業態唯一となる各種カード決済の非対応と食券券売機の導入、牛丼・ハンバーガーチェーンと同等な小規模・回転率重視の店舗運営を特徴としていた。

Sガスト武蔵小山店。(東京都品川区)

また、近年は一部店の看板を「定食・カレー・丼」を全面に押し出したものへと変え、さらに看板商品であった「ハンバーグ定食」を始めとする「低価格・高ボリューム商品」を強化するなど、カフェレストランを謳うガスト標準店舗との差別化を鮮明にしていた。

デミグラハンバーグ定食(380円)。

大半の店舗は「とんから亭」「から好し」に転換

Sガストの店舗数は当初、同年6月に店舗展開を開始した「Sバーミヤン」(2007年消滅)とともに「FCR(ファストカジュアルレストラン)戦略」の中核を担う業態として、2004年のすかいらーくグループ中期5ヵ年計画で掲げられたFCR強化の一環として、年間10店舗ほどの増加が続いていた。しかし、同社の経営不振に伴う営業方針の見直しなどもあり、2006年8月をもって事実上出店を凍結。首都圏・青森に44店(出店凍結時点)あった店舗網は、東京・神奈川・埼玉の27店舗(2014年8月時点)までに減少した。
2014年9月には約8年ぶりとなる新店舗「Sガスト神田駅東口店」を出店、12月には業態発足以来初となるテーブル・コーヒーマシンを導入した新コンセプト店舗「Sガスト門前仲町店」を出店し、店舗数を一時30店舗まで回復したが、2015年からは新業態「とんから亭」「から揚げ専門 から好し」など別業態への転換を進めており、再び減少傾向となった。
そして、2020年7月5日の日吉店閉店をもって全店舗が消滅することとなった。
から好し門前仲町店。(東京都江東区)
門前仲町店は当初Sガスト新コンセプト店舗として開店した。

すかいらーくHDは新型コロナウイルスの感染拡大により深夜営業の全廃など経営規模の縮小を打ち出している。
こうしたなか「3密」になりやすい小型店であるSガストについても、より効率的であると思われる(持ち帰りも多いと思われる)同社別業態への転換・もしくは店舗整理により姿を消すこととなった。

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