関電トロリーバス、2019年4月までに廃止-蓄電池式「電気バス」に切り替えで

関西電力は、立山黒部アルペンルートで運行している「関電トンネルトロリーバス」(以下、関電トロリーバス)の鉄道事業を廃止し、2019年4月から電気バス(蓄電池バス)での運行に切り替えることを発表した。

関電トロリーバス(ニュースリリースより)。

「蓄電池化」で54年の歴史に幕-残るトロバスは1社のみ

関電トロリーバスは1964年に運行を開始。
立山黒部アルペンルート上の長野県大町市にある「扇沢駅」と富山県立山町にある「黒部ダム駅」との間を結ぶ6.1kmの路線で、そのうち殆どの区間を関電トンネル (5.4 km) が占める。
トロリーバスは昭和時代に東京、川崎、横浜、京都、大阪など全国各地で都市部の足として親しまれたが、1972年以降は立山黒部アルペンルートのみでの運行となっていた。同ルートは冬季に運休するため、関電トロリーバスの最終運行は2018年秋になるとみられる。
新たに導入される蓄電池バスは、駅においてパンダグラフで充電を行う形式のもので、定員も現在のトロリーバスより多くなる。

2019年より運行開始予定の蓄電池バス(ニュースリリースより)。

関西電力では、2018年の運行開始より「トロバスラストイヤーキャンペーン(仮称)」と題し、各種イベントを実施する予定。
関電トロリーバスの蓄電池化により、日本で残るトロリーバスは同じく立山黒部アルペンルート上にある立山黒部貫行トロリーバス(1996年運行開始)のみとなる。

外部リンク:関電トンネルにおけるトロリーバスの電気バスへの変更について
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