JR東日本千葉支社は、同社初の本格的なサイクルトレイン「B.B.BASE」(ビービーベース)の運行を2018年1月から房総エリアで開始する。
B.B.BASEのイメージ。
地方私鉄ではお馴染みの「サイクルトレイン」
サイクルトレインは自転車を鉄道車両に解体せず直接持ち込めるサービスで、うまく活用すれば鉄道移動と自転車移動を組み合わせた効率的な移動が可能となる。
日本では群馬県の上毛電鉄上毛線(中央前橋〜西桐生)や島根県の一畑電車北松江線(電鉄出雲市〜松江しんじ湖温泉)、大社線(川跡〜出雲大社前)、熊本電鉄上熊本線・菊池線(上熊本・藤崎宮前~御代志)など地方中小私鉄を中心に実施されており、利用日時が限られているタイプや持ち込み料がかかるタイプなどが存在する。
サイクルトレインを実施する上毛電鉄(中央前橋駅)。
209系改造の“房総バイシクルベース”-2018年1月から
今回、JR東日本千葉支社が導入する「B.B.BASE」は列車愛称である「房総バイシクルベース」の略称で、その名の通り房総エリアを運行対象とするサイクルトレイン。
車両は209系6両編成を改造し、1-3号車と5-6号車には座席(全99席)と自転車を置く「サイクルテック」を設置し、4号車にはフリースペースを設ける。
B.B.BASEの車内イメージ。
運行開始予定月は2018年1月で、旅行商品での発売を予定している。
なお、今回の発表にともないB.B.BASEの専用ホームページが開設されている。
サイクルトレインの臨時運行続けてきた千葉支社
今回B.B.BASEを導入するJR東日本千葉支社では、房総エリアにおける地域活性化のための「コトづくり」を推進しており、九十九里や木更津、館山といった地区で実施されるトライアスロン大会に積極的に参画。大会開催時には通常の209系を活用したサイクルトレインを臨時運行しており、ここでの運行ノウハウの蓄積や温暖な気候で風光明媚な房総エリアにおけるツーリング需要の高さが、今回のB.B.BASE導入を後押したものと考えられる。
千葉支社はこれまでも通常の209系を利用したサイクルトレインを臨時運行してきた。
※B.B.BASEのイメージ画像はニュースリリースより
外部リンク:「B.B.BASE」専用ホームページ
ニュースリリース:房総でのサイクリングをより気軽にお楽しみいただける 新しい列車の概要について(JR東日本千葉支社公式サイト)
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