加古川産業会館JAビル、2020年6月解体開始-旧ジャスコ・加古川そごう別館、跡地は未定

兵庫県加古川市のJR加古川駅前・寺家町商店街にある複合商業施設「加古川産業会館ビル(JAビル)」が2019年12月をもって閉館した。建物は2020年6月1日から解体工事が行われている。

加古川産業会館ビル(JAビル)。

加古川そごうやジャスコも出店した「産業会館」

加古川産業会館ビルは、1972年9月に総合スーパー「ジャスコ加古川店」(近隣から移転)を核に、加古川商工会議所や加古川農協(現・JA兵庫南)本店が入居する複合商業施設として開業。建物は地上8階地下1階建、商業フロアは6階~地下1階、JAグループの同名会社(加古川産業会館)が所有する。

館内の様子。

開業当初の核店舗であったジャスコの撤退後、1991年には「加古川そごう別館」がジャスコ跡に出店。市内最大級となる大型書店「紀伊國屋書店」を核に、生鮮食品売場や銘店街、ベーカリー、呉服・宝飾品・時計売場を中心とした施設として生まれ変わったが、そごう本館との店舗統廃合により1999年をもって商業フロアの大半が閉鎖することとなった。

そごう撤退後は公共施設中心のビルに転換していた

建物を所有する加古川産業会館は2000年代初頭、商業フロアを2階~地下1階に集約し、100円ショップ「ダイソー」と総合衣料品店「オンセンド」を新たな商業核として導入。合わせて、3階に「加古川市男女共同参画センター」、4階に「加古川駅南まちづくりセンター」、5階に「加古川駅南子育てプラザ」、6階に創造学園の大学受験予備校「創学ゼミナール」を誘致するなど、公共施設・オフィス主体の施設として大規模リニューアルを実施した。

改装後も豪華なエスカレーターやシャンデリア跡が残っていた。

しかし、2010年代に入り、建物の老朽化や耐震性不足が課題となったため、産業会館としての機能を近隣に移転する方針を決定。公共施設は近隣のカピル21(加古川ヤマトヤシキ/旧・加古川そごう本館)やサンライズ加古川など第3セクター運営施設に移転、産業会館やJA兵庫南本店は新・加古川産業会館ビルに移転することとなった。

加古川ヤマトヤシキ。

各種テナントの移転後も、ダイソーなど一部店舗が営業を続けていたが、2019年12月31日をもって全館閉館することとなった。

本館跡地の活用方法は未定

近隣の加古川産業会館ビル駐車場跡地では、近鉄不動産の新築分譲マンション(地上14階建)が建設中であるが、加古川産業会館ビル本館の跡地活用についての詳細は、2020年6月の解体工事開始時点では決まっていない。
加古川駅周辺では、2016年に寺家町周辺地区防災街区整備事業の一環として整備された住宅機能主体の複合施設「リトハ加古川」が開業。2020年度には加古川市が市所有資産の拡充や地権者保有床の散逸防止を目的としたカピル21の地権者フロア購入予算を編成するなど、駅周辺活性化に向けた動きがみられるようになった。

リトハ加古川(写真右)。

加古川産業会館ビルも駅徒歩圏内の好立地にあるため、地域の賑わい創出に結び付くような跡地の活用が期待される。

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ドン・キホーテ、ライラック(驚安堂)吸収合併を2020年5月発表-ディスカウント食品スーパーのテコ入れ図る

大手流通グループ「パン・パシフィック・インターナショナルHD(PPIH)」傘下のディスカウントストア「ドン・キホーテ」は、同じくPPIH傘下の食品スーパー運営「ライラック」を吸収合併する方針を2020年5月26日に発表した。

小型実験店「驚安堂」運営会社として誕生したライラック

驚安堂は当初、2013年6月にドンキ直営の小規模型業態実験店(ビッグコンビニ)として東京都杉並区の桜上水に1号店「驚安堂桜上水店」を出店。既存のドンキ小型店を業態転換する形で店舗網を拡大したが、2015年までに大半の店舗をピカソに再転換したため、全店舗が閉店していた。
その後、ドン・キホーテHD(現・PPIH)は、2015年7月に地域密着型ローコスト生鮮食品ディスカウント業態運営会社として新たにライラックを設立し、同年9月に新生・驚安堂1号店「驚安堂福生店」を出店。新生・驚安堂は、同業他社撤退店舗跡への居抜き出店やグループ共通電子マネー「majica(マジカ)」非取扱い、店内装飾の不採用など、徹底したローコスト経営で店舗数の増加を続けたが、2019年3月に東松山六軒町店を閉店したため、再び店舗数が減少に転じた。

ライラック運営の驚安堂。(東京都あきる野市)

ライラックはその後、2019年5月に女性特化型という驚安堂新業態1号店「驚安堂幸手店」を出店。日用品特化型の既存店と異なり、ドンキが強みとするトレンド性の高い商品や各種カード決済の導入など、ドンキ標準店舗に近い売場モデルを採用するなど、驚安堂業態の方向性が曖昧なものとなっていた。

吸収合併の詳細は不明、経営効率の強化が狙いか?

ドン・キホーテは、ライラックの吸収合併について詳細の一切を明らかにしていないが、ドンキとの差別化が困難となった驚安堂の経営効率強化やテコ入れを図る狙いがあるとみられる。
2020年6月時点でライラックが東京都・埼玉県内で運営する驚安堂4店舗は、今回の運営会社再編によりドン・キホーテ直営店となる見込み。

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旧・大和長岡店(NaDeC BASE)、2020年夏から解体開始-跡地に「米百俵プレイス」2025年度完成

新潟県長岡市大手通の元百貨店「旧・大和長岡店ビル」の内装除却工事が2020年1月に開始、建物の本格的な解体工事が2020年夏から始まる。

旧・大和長岡店。

市内最後の百貨店だった長岡大和

大和長岡店(長岡大和)は1958年10月に開業。建物は地上8階地下1階建、売場面積は4,640㎡、延床面積は7,944㎡。
大和は長岡市中心市街地に立地する大型店の先駆け的存在として、地元百貨店を前身に持つ「丸大(後のイトーヨーカドー丸大→ザ・プライス丸大)」「ダックシティイチムラ」や大手総合スーパー「ダイエー」「長崎屋」、協同組合主導の専門店ビル「丸専デパート」とともに県内有数の商業集積を形成するきっかけとなった。
その一方、1980年代後半よりジャスコ(現・イオン)を始めとする郊外型商業施設が相次ぎ進出し競争激化したため、1995年に長崎屋が撤退、1997年にイチムラがビブレへの業態転換を断念し廃業、2005年にダイエーが撤退することとなった。
大和長岡店も、運営会社や百貨店業界を取り巻く経営環境の悪化や香林坊本店への経営資源の集中を目的に2010年4月25日をもって閉店していた。
大和は2010年6月の新潟店閉店により県内から全面撤退した。

産学連携拠点として今年3月まで暫定利用されていた

大和長岡店跡は、2010年8月に長岡市が1階フロアを借り受け、大手通商店街振興組合による物販・休憩・イベントスペース「カーネーションプラザ」(売場面積800㎡)として開業。ザ・プライス丸大跡の「ながおか市民センター」や丸専跡地の複合施設「フェニックス大手」とともに公共性の強い施設となった。
カーネーションプラザは、2014年7月に大和が長岡市に建物を譲渡、都市再生機構(UR都市機構)に土地を売却するなど、再開発プロジェクトが本格化したため、2018年3月をもって営業終了。
同年6月には、地元大学・高専や商工会議所による暫定的な産学連携拠点「NaDeC BASE」としてリニューアルしたが、除却工事の本格化に伴い、2020年3月15日をもって閉館した。
NaDeCBASE。

建物は2020年に入って「長岡じゆうちょう計画Vol.1」 「ながおかで一番大きな自由帳」と題し、クリエイターユニット401らによってカラフルに彩られていた。

跡地は複合施設「米百俵プレイス」に-2025年度完成

大和長岡店跡地は、長岡市と都市再生機構(UR都市機構)が主導する「長岡市大手通坂之上町地区第一種市街地再開発」の一環として、隣接する長岡商工会議所や北越銀行本店とともに、大規模複合施設「米百俵プレイス(仮称)」として2021年度に一部先行開業、2025年度を目処に全面開業する予定となっている。

米百俵プレイス(長岡市)。

米百俵プレイスには、地権者を中心とする商業フロアや北越銀行新本店、商工会議所、長岡産業ビジネス交流館(現・NaDecBASE)、まちなか図書館(新・互尊文庫) 、集合住宅、駐車場などを整備することで中心市街地のにぎわい創出や産業振興拠点を目指すとしている。

米百俵プレイスのフロア構想。

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