サンリブ日田、2017年8月閉店-JR日田駅前の顔、54年の歴史に幕

JR日田駅前の大型総合スーパー「マルショク・サンリブ日田」が、2017年8月で閉店する。
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 サンリブ日田。

開店から54年、日田駅前の顔だった

サンリブ日田は1963年5月に丸食日田店として開店。国鉄日田駅の対面に立地し、長年に亘って「日田市の顔」となっていた。
その後、建替え・増床を行い総合スーパー化。1978年に高層化し、1989年の増床でシースルーエレベータを設置した。1970年代の増床の際には、周辺への影響が大きすぎるとして、日田市内の他のマルショクを閉店させる措置が取られたこともある。現在の建物は4階建で、売場面積は4,900㎡。建物はマルショク(中津丸食→マルショク大分本社)が、土地の大部分は日田木材協同組合が所有している。
一方で、近年は建物の老朽化がきわめて著しく、館内外に破損個所が多数みられるうえに、テナントも多くが撤退した状態となっていた。
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フロアガイド。館内は老朽化が著しかった。

9月14日時点ではマルショク社は閉店を正式発表していないが、都商研の取材によると、9月上旬までに関係者に対して1年後に閉店する方針であることが伝えられたという。跡地の活用方法などは決まっていないが、建物が老朽化しており、建物は解体する方針だという。
 マルショクは近年、近隣の玖珠町、吉井町などからも撤退しており、今回の閉店によって日田・玖珠・筑後川流域からは完全撤退となる(久留米市の「サンリブ久留米」などはサンリブ北九州本社の運営)。
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エントランスのようす。

ショッピングセンターが存在しない日田、今後どうなる

日田市は人口7万1千人を抱える大分県西部の中心都市でありながら、近隣に大型のショッピングセンターが全く存在していない。その一方で、日田市は福岡市のベッドタウンとしての側面を持ち合わせているため(多くは高速バス通勤)、日田駅周辺にはマンションの建設が相次いでいる。
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日田市中心部。正面奥が日田駅・サンリブ日田方面。

サンリブ日田の閉店後は、同じく日田駅前にあり同市唯一となる総合スーパー「イオン日田店」(旧ユニードダイエー日田店、1978年開店、売場面積4,991㎡)への依存がますます高まるものと予想されるが、イオン日田店も築40年が近く、サンリブの跡地利用に加えて、イオンの今後の動向が注目される。
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イオン日田店。1976年開店。

外部リンク:サンリブ日田
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