広島県広島市安佐南区のJR可部線下祇園駅近くにあるイズミのショッピングセンター「ゆめタウン祇園」が、店舗の建替えにともない、2021年1月31日をもって閉店する。
食料品・薬売場などは仮店舗に移り、2022年以降に新たな建物で新業態として営業再開をめざす。
ゆめタウン祇園。
広島市初の郊外型ショッピングセンターだった
ゆめタウン祇園は、1973年3月に同社初の郊外型ショッピングセンター「いづみ祇園ショッピングセンター」として開業。1980年6月には社名表記変更により「イズミ祇園ショッピングセンター」に、さらに2001年3月に「ゆめタウン祇園」に改称した。
ゆめタウン祇園への転換当初は「ファミリー館(旧・ファミリーランド)」「リビング館(生活館/旧・リビングランド)」の2館体制で、廣文館やダイソーなど専門店が40店舗ほど入居していたが、近年はイオンモール広島祇園(2009年4月開業)など競合店が増加。店舗の老朽化もあり2011年に店舗をファミリー館に集約し、地域密着型の店舗となった。
ゆめタウン祇園リビング館。
(2011年閉館/現・三菱地所ザ・パークハウス祇園)
建替え後は新業態-食品は仮店舗で営業
ゆめタウン祇園の建物は地上4階建、店舗面積は約8,900㎡。
イズミ直営の総合スーパーを核に専門店17店舗が入居しているが、衣料品・住まい暮らしの品売場(3~4階)は2021年1月31日をもって営業終了、食料品・薬売場(1~2階)は2月1日以降も現店舗で営業を続け、近く仮設店舗に移転する。
イズミは祇園店の閉店にあたって「仮設店舗での営業を経て、今までにない新業態の店舗に生まれ変わる予定」「新しいライフスタイルの中で、幅広い世代のお客さまのご要望にお応えできる全く新しい店舗として、2022 年以降の開業を目指してまいります」としている。
そのため、建て替え後は「ゆめタウン」ではない新業態となり、他社との差別化をめざす可能性が高い。
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バンコク東急百貨店MBKセンター店、2021年1月31日閉店-東急百貨店最後の海外店舗、35年の歴史に幕
タイ王国バンコクのBTSサナームキラーヘンチャート駅近くにある日系デパート「バンコク東急百貨店MBKセンター店」が2021年1月31日をもって閉店する。
同店の閉店により、東急百貨店はタイを含む海外から全面撤退することとなった。
アジア最大規模のショッピングセンター「MBK」
MBKセンター(マーブンクロンセンター)は、1985年にアジア最大規模のショッピングセンターとして開業。建物は地上8階建で売場面積は約89,000㎡。
2021年現在はバンコク東急百貨店を核に、タイ最大手スーパー「Tops market」やアジア最大手ドラッグストア「Watsons」、ファストファッション「GIORDANO」、ジーンズ「Levi’s」、靴「new balance」「CONVERSE」「SKECHERS」、アニメ・コミック専門店「アニメイトバンコク」(アニメイトカフェ併設)といった物販店舗、「McDonald」「BURGER KING」「DUNKIN」「STARBUCKS(館内3店舗)」「KFC(ケンタッキーフライドチキン)」「8番らーめん(館内3店舗)」「The Coffee Bean &Tea Leaf」「MKレストラン」「やよい軒」「かつや」といった国内外の有名飲食テナントが出店。

そのほか、タイ有数の携帯・スマホ市場「MOBILE MANIA 」やAKB48グループの生放送スタジオ「BNK48 Digital Live Studio」、デュシットホテルズ&リゾーツの「Pathumwan Princess Bangkok(バトムワンプリンセス・バンコク)」を併設するなど、専門店2,000店舗超が軒を連ねている。
なお、専門店街については営業を継続する。
競争激化やバーツ高に加え“入国制限”が追い打ちに
バンコク東急百貨店MBKセンター店は、1985年6月にMBKセンターの核店舗として開業。営業フロアは1~4階。日系デパートとしては1964年のタイ大丸(1999年閉店)、1984年のアマリンそごう(現・アマリンプラザ)に次ぐタイ進出であった。
2021年1月現在は、1階では化粧品・下着・靴・時計やタイの有名バッグ・アクセサリーブランド「ナラヤ」、2階ではレディス・キッズファッション、3階ではメンズファッション・スポーツ用品・旅行用品・文具、4階ではスーパーや生活用品・家電・フードコートを展開。近隣の三越伊勢丹系百貨店「バンコク伊勢丹」(2020年8月閉店)とあわせて、日本ブランドを好む地元住民や日本人駐在員、観光客を中心に親しまれていた。

バンコク東急百貨店。(提供:東急百貨店)
東急百貨店は2000年代初頭までに香港東急百貨、台湾永琦東急百貨、シンガポール東急百貨店、ハワイ白木屋(東急系を離れて営業継続)といった海外店舗の運営から順次撤退する方針を打ち出していたが、東急グループ各社ともに縁が深いタイ王国内の店舗は従来通り営業を継続。2015年6月には“東急百貨店20年ぶりの海外出店”として、MBKとの合弁で新店舗「バンコク東急百貨店パラダイスパーク店」(2019年1月閉店)を開店するなど、積極投資を続けていた。
しかし、バンコク東急百貨店MBKセンター店は「近隣商業施設の増加や、バーツ高によるインバウンド消費の低迷により主力の外国人観光客の来店・消費が漸減していたことに加え、このたびのコロナ禍によるタイ入国制限によりインバウンド需要が激減した影響が非常に大きく、今後の商環境の改善も見通せない」ことを理由に閉店に至ったとしている。MBKセンター店の閉店により、東急百貨店はタイを含む海外から全面撤退することとなった。
タイの日系百貨店、残るは高島屋1店舗のみに
タイでは最盛期、東急百貨店を含む数多くの日系百貨店が進出していたが、バブル崩壊やタイを発端としたアジア通貨危機、欧米・東南アジア資本の百貨店やモールとの競合により、いずれも撤退していた。
東急百貨店の撤退により、タイ王国内の日系百貨店は2018年11月に開業した「サイアム高島屋」のみとなる。
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アミュプラザくまもと、2021年4月23日開業-JRくまもとシティの商業核、東急ハンズ・ビックカメラ・映画館など約250店舗出店
熊本県熊本市西区のJR熊本駅とその周辺一帯に、JR九州グループの複合商業施設「アミュプラザくまもと」が2021年4月23日に開業する。ビックカメラは先行して3月5日に開業する。

アミュプラザくまもと。
JR熊本駅一帯に「JRくまもとシティ」誕生
アミュプラザくまもとは、JR熊本駅一帯で進行中の鉄道高架化に合わせた複合再開発プロジェクト「JRくまもとシティ」の商業核としての役割を担う施設。
アミュプラザの建物は5館(先行開業館含む)、敷地面積は約43,210㎡、店舗面積は約49,000㎡、延床面積は約139,200㎡。駐車可能台数は2,157台。専門店数は約250店舗(開業済みの「肥後よかモン市場」などで営業中の店舗を含む)。

肥後よかモン市場。
JR九州駅ビルHD(本社:福岡市博多区)完全子会社のJR熊本シティ(本社:熊本市/2020年2月設立)が管理・運営を担う。
新ビルには九州初・熊本初を含む200近い専門店が出店
アミュプラザくまもとは、コンセプトに「みんなの好きがあつまる いろんな好きがみつかる」を掲げる。

JR熊本駅ビル。
施設の大部分を占める「JR熊本駅ビル」(地上12階地下1階建、敷地面積19,950㎡、延床面積110,050㎡)には186店舗(2020年12月22日時点)が出店する。

アミュプラザくまもとフロアガイド。
JR熊本駅ビルの1階には、九州初となるアーバンリサーチの旗艦業態「URBAN RESEARCH Store」をはじめ、「BEAMS」「BEAUTY&YOUTH UNITED ARROWS」「ADAM ET ROPÉ」といったセレクトショップ、H2Oリテイリング・阪急阪神百貨店系のコスメ専門店「FruitGATHERING」、JR九州系のコスメ専門店「U/TAU cosme(仮称)」、ワールドのメンズウェアブランド「TAKEO KIKUCHI」など31店舗が出店。
そのうち、食品ゾーン「ひごマルシェ」には、アミューズメントフードホールを標榜する福岡の食品スーパー「ハローデイ」を核に、高級食品グロサリー「KITANO ACE(北野エース)」や台湾茶・タピオカ店「Gong cha(貢茶/ゴンチャ)」、スイスの高級チョコレートブランド「Lindt(リンツショコラブティック)」といった熊本初の専門店、「おべんとうのヒライ」「岡田珈琲」「アントルメ菓樹(えき菓樹くま本)」といった地元有名店の新業態など20店舗が出店する。

アミュプラザくまもと1階「ひごマルシェ」。
2階にはインテリア雑貨店「Francfranc」やコスメ・輸入雑貨店「PLAZA」に加え、熊本初となるJR九州運営のカフェ複合店舗「CINNABON・SEATTLE’S BEST COFFEE」「THE ORIGINAL PANCAKE HOUSE」、アダストリアの「HARE」「BAYFLOW」やファーストリテイリングの「PLST」、4℃のカジュアルジュエリー「Canal4℃」、生活和雑貨店「中川政七商店」、シモカワ薬局のコスメ新業態「Beauty Place」など40店舗が出店する。
3階には東急ハンズのライフスタイル雑貨店「hands be(ハンズビー)」(JR九州グループFC)やアダストリアのカフェ併設ファッションストア「niko and…/niko and… COFFEE」といった熊本初の店舗に加え、コナカ(フタタ)のツープライス紳士服店「SUIT SELECT」など27店舗が出店する。

アミュプラザくまもと「ライフスタイル雑貨&コスメフロア」。
4階にはファストファッション「ユニクロ」をはじめ、熊本初となるセブン&アイHD系のコスメセレクトショップ・ドラッグストア「アインズ&トルペ」、アダストリアの「LOWRYS FARM」「JEANASIS」「PAGEBOY」「Heather」、ストライプの「earth music&ecology」、大阪・アメリカ村で古着屋として創業したストリートファッションストア「WEGO」、京都で古着屋として創業したストリートファッションストア「SPINNS」など25店舗が出店する。
アミュプラザくまもと「ファッションフロア」。
5階にはファストファッション「GU」をはじめ、青山商事(洋服の青山)のツープライス紳士服店「THE SUIT COMPANY」、ABCマートの靴量販店旗艦業態「ABC-MART GRAND STAGE/Charlotte」、眼鏡店「メガネのヨネザワ」「OWNDAYS」、「KIDDY LAND mini(仮称)」など26店舗が出店する。
6階には長崎に本社を構える大型複合書店「メトロ書店」の熊本本店やアミューズメント施設「SEGA」といった大型テナントに加え、キデイランドのキャラクターグッズ店「KIDDY LAND」「SNOOPY TOWN Shop」など19店舗が出店。
そのうち、レストランゾーン「ひのくにダイニング」には、味千拉麺の新業態「マー系ラーメンと小籠包の店 味千 火の国厨房」やフタバフルーツのクレープ専門店「フタバフルーツパーラー」といった飲食店が出店する。

アミュプラザくまもと6階「うまかもんテラス」。
7階には16店舗が出店。
レストランゾーン「ひのくにダイニング」には、熊本初のしゃぶしゃぶ・すき焼きビュッフェ「美山」など15店舗が出店。そのほか、松竹マルチプレックスシアターズ(SMT)の映画館(シネマコンプレックス)「熊本ピカデリー」が出店する。
SMT運営のシネコンは九州初であり、施設名には同社が全国展開するシネコンブランド「MOVIX」ではなく、東京都内(丸の内・新宿)で展開する都市型シネコンブランド「ピカデリー」を冠する。劇場規模は10スクリーン1400席程度となる予定。

アミュプラザくまもと6階7階「ひのくにダイニング」。
高層階にはJR九州のフラッグシップホテルや結婚式場
アミュプラザくまもと8階・9階は、九州地場大手冠婚葬祭「メモリード」「セルモ」2社合弁による駅直結結婚式場「THE FORREST TERRACE KUMAMOTO(ザ・フォレストテラス熊本)」として、チャペルやバンケットルームを開設。合弁会社直営の創作料理レストラン「九州創作 千山万水」も出店する。
9~12階にはJR九州ホテルズの「THE BLOSSOM KUMAMOTO(ザ・ブラッサム熊本)」が出店。同社の宿泊主体型ホテル最上位ブランド3施設目、JR九州ホテル熊本(2019年2月閉館)の後継施設として、大浴場やフィットネスルーム、同社初となる離れ(スイートルーム/126㎡)が設けられる。
シンボルゾーンの「巨大吹き抜け」「屋上遊園地」も
アミュプラザくまもと(JR熊本駅ビル棟)では、熊本の副都心にふさわしい施設とすべく、シンボルゾーンが設置される。
1階から7階を貫く「水と緑の立体庭園・ぼうけんの杜(ADVENTURE GARDEN)」は、白川水源の湧水や鍋ケ滝、草千里といった熊本の雄大な自然の景色を意識した吹き抜け空間として、幅10m×高さ10mの滝を設ける
アミュプラザくまもと「水と緑の立体庭園」。
また、3階の屋上庭園「おおやねテラス(BIG ROOF TERRACE)」には、ミニトレインや三輪車広場、ブランコ、滑り台といったアトラクションに加え、テーブルセットベンチも設ける。また、加藤清正公(セイショコさん)を祀る「加藤神社」(熊本市中央区本丸)の分祀が鎮座される。
アミュプラザくまもと「おおやねテラス」。
ビックカメラは2021年3月5日開業
また、JRくまもとシティの一部として、駅ロータリー北側のアミュプラザ対面には都市型家電量販店「ビックカメラ熊本店(仮称)」を核とする「JR熊本白川ビル」が2021年3月5日に先行開業する。
ビックカメラの賃借面積は3,550㎡で、店舗は1階から3階。高層階はオフィスとなる。

ビックカメラ熊本店(JR熊本白川ビル)。
このほか、JR九州グループはそれぞれ10近い専門店が出店する「JR春日南ビル」「JR熊本駅高架下北」、グループの分譲マンション「MJR熊本ザ・タワー」と高級賃貸マンション「RJRプレシア熊本駅前」の建設など、熊本駅周辺各地で大型開発を進めている。
JR九州は、熊本駅周辺の開発を「熊本の副都心として地域に貢献する」ものであるとしている。
熊本駅は明治時代の「鉄道忌避」によって郊外に設置されたとの説もあり、長らく「街はずれ」のイメージが強かったが、これらの完成後には、熊本駅前は大きく生まれ変わることとなる。

解体された旧・熊本駅ビル。
アミュプラザくまもと
住所:熊本市西区春日3-15-26(JR熊本駅ビル)
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