大阪ミナミと堺を結ぶ路面電車「阪堺電車」(阪堺電気軌道、本社:大阪府大阪市住吉区)は、1月30日の運行を以て上町線住吉電停-住吉公園電停間200mを廃止した。
路面電車の廃線は名鉄岐阜市内線以来11年ぶりとなった。
車内に掲示された廃線告知。
平面クロス、古い駅舎、防火用水、金魚-全てが過去帳に
廃線区間は1913年に開業。盲腸線であり、住吉公園電停から僅か100m離れた場所には阪堺線の住吉鳥居前電停があるため、2014年からは朝7~8時台しか電車が発着しない「日本一最終電車が早い」停留所となっていた。
住吉大社と住吉鳥居前電停。奥に住吉公園前電停があった。
住吉公園電停は古い駅舎が有名であり、また、近くでは路面電車同士が平面交差する光景が見られることでも有名であったが、これも見納めとなった。
住吉公園前電停入口。
最終運行日となった30日は、始発から多くの人が詰めかけ、別れを惜しんだ。
朝8時32分の最終電車には、1928年に製造されたモ161号が登場し、 お別れセレモニーに花を添えた。
最終電車となったモ161号(撮影:ともさーん)。
なお、住吉公園電停の防火用水で飼われていた金魚は鶴見区の中学校に引き取られたという。