北海道帯広市の百貨店「藤丸(藤丸百貨店)」が、2023年1月に閉店する。複数の道内メディアが報じた。
藤丸百貨店。
藤丸、120年以上の歴史に幕へ
藤丸百貨店は明治時代に富山県の商人が呉服店として創業。
現在の建物は1982年3月に新築移転したもので、建物は地上9階・地下3階(地下2階~地下3階は駐車場)、店舗面積は19,852㎡。地権者の組合「ふじまるビル」が所有する。
テナントとして「くまざわ書店」「ミニプラ」「COACH」「帯広市市民活動交流センター」「勝毎サロン」(十勝毎日新聞社の文化サロン)などが出店する。8階の帯広市市民活動交流センター。
2005年に丸井今井釧路店が閉店した後は根釧地域へも販路の拡大を図ったほか、買い物難民の支援事業などにも取り組んでいる一方で、2010年代に入ると赤字決算となる年が増えていたほか、新型コロナウイルスの感染拡大後は全国の地方百貨店と同様に大手アパレルテナントを中心にテナントの撤退が相次いでいた。
閉店を報じた複数の道内メディアによると、新型コロナウイルスの感染拡大も打撃となったという。
地元企業が支援を検討
7月6日時点で藤丸側からの正式発表などはないものの、地元紙・十勝毎日新聞によると、市内で起業支援や経営支援などをおこなっているベンチャー企業「そら」(帯広市)が何らかのかたちで経営を引き継ぐことを検討しているという。
藤丸の閉店により、道東エリアの百貨店業態大型店は北見市の「パラボ」(旧屋号:北見東急百貨店)のみ、札幌市以外の日本百貨店協会加盟店は丸井今井函館店のみとなる。
丸井今井函館店。
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