2016年3月1日より行われてきたダイエーの「旗艦店級」総合スーパー28店舗のイオンへの経営譲渡とそれに伴う改装が完了し、3月30日までに全ての店舗が「イオン化」されて新たなスタートを切った。
昨年末のイオン譲渡・改装店舗を合わせると、ダイエー110店舗がイオンの店舗へと生まれ変わったことになる。

3月10日に転換したイオン京橋店(大阪市)。
ダイエー、半年間で約4割の店舗をイオンに譲渡
イオンでは、ダイエーの子会社化に伴い、2018年までにダイエー・グルメシティ全店舗をイオン化する方針を発表していた。
それに先駆けて、2015年9月には北海道、中部、九州地方のダイエー全店舗がイオンに経営譲渡され、12月までに改装を終えていた。
今回のイオン転換店と合わせると、約半年間でダイエーからイオンに経営譲渡され、イオンの店舗に転換・改装された店舗は110店舗となり、ダイエー全店の約4割にあたる規模。
これらの店舗ではイオンへの店舗譲渡と共にダイエー時代に行っていたセールやダイエーネットスーパーへの対応など一部のサービスが廃止となっているが、ダイエーのポイントカード「ハートポイントカード」については当面使用可能となっている。

9月に転換したイオン麻生店(札幌市)。

イオンへの改装に合わせてテナント入れ替えも行われた。
旧ダイエー富雄店(奈良市)。
ダイエーは9県のみで展開するローカルスーパーに
かつては47都道府県の全てと中国、ハワイに店舗があったダイエーだが、3月30日以降は9都府県での営業となり、東京都と大阪府の周辺のみで主に中小規模の店舗を運営する“ローカルスーパー”となってしまった。
なお、ダイエー大型店のうち、昨年イオンが「ダイエー」の店舗のまま大規模改装を行なったダイエー赤羽店(東京都北区)、ダイエーいちかわコルトンプラザ(市川市)、ダイエー神戸三宮店(神戸市、事実上のダイエー本店)は、2016年3月現在イオンへの経営譲渡を行っていない。

元プランタン百貨店の甲子園店も3月からイオンに。
生き残り策を模索するダイエー、改装と小型店出店進める
ダイエーは大型店をイオンに経営譲渡する一方で、現在残された中小店舗の改装を進めており、グルメシティ店舗を中心に大規模な改装を実施、ディスカウントスーパー「ビッグエー」や、「ダイエー」への転換を進めている。
ダイエー側は、残された店舗の改装とビッグ・エーの新規出店を進めることで生き残り策を模索、さらにはダイエーやビッグエー業態・屋号の存続も図りたい考えがあるとみられる。

昨年9月に全面改装されたダイエー小石川店。
2016年3月中にイオンに譲渡・改装されたダイエー
- ダイエー仙台店(宮城県仙台市)
 - ダイエー所沢店(埼玉県所沢市)
 - ダイエー南越谷店(埼玉県越谷市)
 - ダイエー東鷲宮店(埼玉県久喜市)
 - ダイエー北本店(埼玉県北本市)
 - ダイエー南行徳店(千葉県市川市)
 - ダイエー新浦安店(千葉県浦安市)
 - ダイエー長浦店(千葉県袖ケ浦市)
 - ダイエー千葉長沼店(千葉県千葉市)
 - ダイエー赤羽北本通り店(東京都北区)
 - ダイエー練馬店(東京都練馬区)
 - ダイエー伊勢原店(神奈川県伊勢原市)
 - ダイエー戸塚店(神奈川県横浜市)
 - ダイエー金沢八景店(神奈川県横浜市)
 - ダイエー東戸塚店(神奈川県横浜市)
 - ダイエー横須賀店(神奈川県横須賀市)
 - ダイエー大月店(山梨県大月市)
 - ダイエー京橋店(大阪府大阪市)
 - ダイエー長吉店(大阪府大阪市)
 - ダイエー金剛店(大阪府大阪狭山市)
 - ダイエー古川橋駅前店(大阪府門真市)
 - ダイエー吹田店(大阪府吹田市)
 - ダイエー西宮店(兵庫県西宮市)
 - ダイエー甲子園店(兵庫県西宮市)
 - ダイエー藤原台店(兵庫県神戸市)
 - ダイエー三田店(兵庫県三田市)
 - ダイエー竜野店(兵庫県たつの市)
 - ダイエー富雄店(奈良県奈良市)
 
閉店セール中の碑文谷店、4月3日で殆どの売場閉鎖
一方で、今年末からイオンのショッピングセンターとして営業を行うために5月で閉店する「ダイエー碑文谷店」は、4月3日までに殆どのフロアでの営業を終了。ドムドムハンバーガーなど多くのテナントも同日までの営業となる。1階、2階は5月5日まで営業を続ける。

ダイエー碑文谷店。
ダイエー碑文谷店跡のビルは、2016年11月からイオンリテールが新たに賃貸契約を結ぶことになっており、内外装を一新した上で、2016年12月ごろから「イオンスタイルストア碑文谷店」(仮称)を核としたイオンのショッピングセンターとして営業を行うとみられている。
詳細はこちら:ダイエー碑文谷店、5月5日閉店-閉店セール始まる
外部リンク:店舗移管のお知らせ(ダイエー)
関連記事:ダイエー「旗艦店級」28店舗、3月1日からイオンに転換
関連記事:ダイエー碑文谷店、2016年5月ごろ閉店へ
関連記事:2016年度に閉店予定の主な商業施設
新潟のマックスバリュ、2016年3月中に総合スーパー「イオン」化-清水フードと共同運営に
新潟県のスーパーマーケット「清水フードセンター」を展開する清水商事と「イオンリテール」は、新潟県のマックスバリュ7店舗を総合スーパーの「イオン」に転換し、共同運営することを発表した。

イオン笹口店(旧マックスバリュ)。
(画像はイオンリテール公式サイトより)
「マックスバリュ」総合スーパー化、清水フードと共同運営に
総合スーパー「イオン」化するイオン系の食品スーパー(主にマックスバリュ)は、笹口店(新潟市中央区)、荒川アコス店(村上市)、藤見町店(新潟市東区)、上木戸店(新潟市東区)、村上肴町店(新潟県村上市)、亀田店(新潟市江南区)、山ニツ店(新潟市中央区)の7店舗。3月15日から3月30日にかけて転換する。
これらの店舗は2013年に経営破綻した地場大手スーパー「パワーズフジミ」の店舗を継承したもので、いずれも売場面積1,000~2,000㎡の店舗。総合スーパー「イオン」としては異例の小ささだ。
清水フードセンターは2015年10月に全株式の95%をイオンリテールが取得(残りは大光銀行が保有)、イオングループ入りしていた。
マックスバリュの中には売場面積2,000㎡を超える店舗も少なくないが、今後は他の地域のマックスバリュも総合スーパー化されるのか注目される。
外部リンク:GMS「イオン」と清水フードセンタのエッセンスを詰め込んだスーパーマーケットのフラッグシップ店舗3月26日(土)「イオン 笹口店」グランドオープン(イオンリテール)
ゆめタウン筑紫野、2016年3月25日・4月28日リニューアル開業-イオン改装に対抗
福岡県筑紫野市のショッピングセンター「ゆめタウン筑紫野」が3月25日に第一期リニューアルオープンし、4月28日にグランドオープンを迎える。

改装中のゆめタウン筑紫野。
ゆめタウン筑紫野、開業20年を機に最大のリニューアル
今回のリニューアルは全体の8割に及ぶ大規模なもので、「食のステージ拡大」「キッズゾーンの充実」「ゆとりの空間づくり」の3点に力を注いだ。

フードコート、銘店コーナーともにリニューアルする(イズミ公式サイトより)。
目玉となるのは400席の大型フードコート。館内で購入した食品を食べるためのイートインコーナーも導入する。
また専門店としては「アカチャンホンポ」、ゲームセンター「ナムコ」、「おもちゃのペリカン」、「Seria」などを新規導入(全テナント一覧は外部リンク参照)。
館内の内装も一新したほか、新たにソファー300席ほど導入し、近隣商圏の家族連れをターゲットに、気軽に訪れてくつろぐことができる店舗へと生まれ変わった。

フードコートイメージ(イズミ公式サイトより)。
競争激化地域-イオン・西鉄ストアとも個性生かした店に
ゆめタウン筑紫野は1996年に開店。約3万㎡の売場面積を持ち、かつてはイズミ全店舗の中で売上が1位だったこともある。
しかし、2008年にゆめタウン筑紫野から800mほどの場所に「イオンモール筑紫野」が開業してからは状況が一変、熾烈な競争が始まることになった。
イオンモール筑紫野は、昨年12月のリニューアルオープンに際して、ゆめタウン筑紫野の人気テナントであった無印良品の引き抜きに成功。
さらに、両店舗の中間の西鉄朝倉街道駅前にある総合スーパー「西鉄ストア朝倉街道店」も開店45周年を機に 両店改装に先駆けて全館リニューアルを行い「西鉄ストアレガネット朝倉街道店」として新装オープン、こだわりの食品を多く取り揃える店舗に生まれ変わったばかりだ。
3店舗がそれぞれの個性を生かした形で競い合うという構図は、今後も変わりそうにない。

イオンモール筑紫野。
外部リンク:オープン20 年の大感謝 8 割の専門店がリニューアル
『ゆめタウン筑紫野』 リニューアルオープンのご案内(イズミ、PDF)
外部リンク:ゆめタウン筑紫野
関連記事:「イオンモール筑紫野、12月8日に大規模増床オープン(1)-個性的なテナントで差別化図る」
関連記事:イオンモール筑紫野、12月8日に大規模増床オープン(2)-激しさ増す競争、ゆめタウンは改装へ
関連記事:ゆめタウン久留米、大規模増床しリニューアルオープン
別府ステーションセンター、2016年3月26日から「えきマチ1丁目・別府」にリニューアル
大分県別府市のJR別府駅にあるショッピングセンター(駅ビル)「別府ステーション・センター」が3月26日から「えきマチ一丁目」に転換された。

「えきマチ一丁目別府・B-Passage」エントランス。
「開業50周年目」の改称
「別府ステーション・センター」は1966年に開業。今年で50周年を迎えた、九州でも歴史のある駅ビル施設。
主にJR別府駅周辺の高架下に展開されており、駅前に南駅ビル、北駅ビル(北駅ビルはJR九州が管理)を備える。
かつては第三セクター企業の「別府ステーション・センター」による経営であったが、2014年よりJR九州ビルマネジメントによる運営となっていた。

「えきマチ一丁目別府・B-Passage」館内。
 
別府駅コンコースより。
完成当時は「日本最長の高架下商店街」であったとされ、現在も全館合わせた売場面積は約13,000㎡、テナント数は約110店舗と、九州有数の規模。駅前にはバスターミナルがあるほか、大型駐車場(一部は購入なしでも20分~1時間無料)も整備されており、バスや車での来客も多い。
館内は「マルミヤストア」、「明林堂書店」、「ミスタードーナツ」などの大手テナントに加え、数多くの土産品店、飲食店などが軒を連ねる。
また、最も南側の街区である「べっぷ駅市場商店街」は県内有数の賑わいの商店街として有名。
べっぷ駅市場商店街。
「B-Passage」「BIS南館」の愛称は今後も使用
「えきマチ一丁目」はJR九州ビルマネジメントが展開する駅ビルブランドで、姪浜駅、香椎駅、熊本駅、宮崎駅などで展開されている。
今回転換されたのは「別府ステーション・センター」のうち「B-Passage」と「BIS南館専門店街」(南駅ビル含む)で、それぞれ「えきマチ一丁目別府・B-Passage」「えきマチ南館別府・BIS南館」に改称された。

「えきマチ一丁目別府・BIS南館」館内。
長年親しまれてきた「B-Passage」(旧北名店街・2005年改称)、「BIS南館」(旧南名店街・1988年改称)の名称は今後も維持される。
なお「駅市場商店街」と「北高架商店街」、そしてJR九州が直接管理する北駅ビル(ヤマダ電機テックランド別府駅前店)については、今後も改称を行わずに営業を続ける。

BIS南館はエントランスも一新された。
えきマチ転換記念イベントを実施
別府駅構内では頻繁にイベントが実施されており、転換初日となった26日には記念として神楽の公演などのイベントが開催された。
また、えきマチ転換を記念して31日まで記念品プレゼントや特別セール、また「B-Passage」「BIS南館」の2館で、商品券などが当たる福引きを実施している。

31日まで福引きを実施中。
JR新宿ミライナタワー・ニュウマン、2016年3月25日開業-新宿駅新南口、全館オープンは4月15日
新宿駅新南口(渋谷区)に32階建て高層オフィスビル「JR新宿ミライナタワー」が3月25日に開業し、下層階にはルミネの複合商業施設「NEWoMan」(ニュウマン)が開店した。

ミライナタワーとNEWoMan。
「女性のための大人ルミネ」目指す
「ニュウマン」はミライナタワーの7階までと、新宿駅エキナカ、4月4日に開業するバスターミナル「バスタ新宿」1~2階にかけて展開。
このうち、3月25日に開業したのはミライナタワー下層部分など。エキナカなどの部分が開業する4月15日を以て全館のグランドオープンを迎える予定となっている。
ニュウマンのメインターゲットは働く女性で、コンセプトは「女性が輝き続けることができる経験と価値を提供する」こと。
シックにまとめられた館内にはファッション、雑貨など高感度なトレンドアイテムをそろえた約100店舗のほか、認可保育園や帝京大学医学部による婦人科クリニックも入居する。

新設されたミライナタワー改札前にエントランスがある。
テナントは、ユナイテッドアローズの新業態「ASTRAET」、SHIPSの新業態「SHIPS BLUESTORE FAB」、カフェ「ブルーボトルコーヒー」、レストラン「ROSEMARY’S TOKYO」など。全テナントのうち8割が新宿初出店となる。また、従来は百貨店を中心に出店していた「シャネル」もルミネ初出店となった。売場面積は約9,400㎡。

ニュウマンエントランス。
始発まで時間をつぶせる飲食店街
このニュウマンのターゲットは女性だけではない。
ニュウマンは4月4日に開業予定のバスターミナル「バスタ新宿」と直結しているため、弁当店、サンドイッチ店、おにぎり店など、その場で買ってバス車内で食べることができるものを販売する店舗も数多く出店。
飲食店ゾーンには気軽に立ち寄れるカフェ、レストランに加えて居酒屋、バーなどが出店し、営業時間も朝7時から午前4時までの長時間となり、始発電車までの時間潰しも可能になる。 一部店舗には新宿の街並みが一望できるテラス席も設えられており、これから夏にかけて人気を呼びそう。
さらに、夜間診察も行う内科・婦人科クリニック、調剤薬局も入居するため、旅行中の急な病気の際も安心だ。
そのほか、館内にはイベントホール「LUMINE0」(ルミネゼロ、約300席規模)も設置。
JR東日本とルミネは、このニュウマンの年商を約200億円と見込んでいる。

イベントホール「LUMINE0」(JR東日本サイトより)。
なお、2階の大部分(主に飲食店、弁当店、惣菜店などがある「エキナカ」「エキソト」「フードホール」)は4月15日の開業を予定している。
屋上広場やトレインビューの公園も
商業施設「ニュウマン」での楽しみ方は買い物や食事のみに留まらない。
ニュウマンの屋上には憩いの場となる屋上菜園「soradofarm」(開園時間8時~18時、冬季は16時まで予定)を開設。この屋上菜園は一般の人への貸し出しも行っており、新宿駅の上に「自分だけのマイ畑」を作ることも夢ではない。貸出料金は年間129,600円(3㎡、税込)から。
 また、新宿で働くビジネスマンにも人気を呼びそうなのが、バスタ新宿の南側、新宿駅の新南改札付近の線路上に設けられた「歩行者広場」。この広場は約2,000㎡の広さがあり、「公園」と言ってもいい規模で、その一番の特徴は、新宿-代々木間の線路を一望できる「絶好のトレインビュー」だ。
歩行者広場は24時間いつでも開放されており、週末などを中心に各種イベントも開催される予定となっている。

歩行者広場とバスタ新宿(完成予想図、JR東日本サイトより)。
「バスタ」は4月4日開業、「ニュウマン」全館オープンは15日
新宿駅では、ニュウマンに隣接して新たな新宿駅バスターミナル「バスタ新宿」が4月4日に開業予定。
また、ニュウマンの全館オープンは4月15日を予定しており、これらの開業によって、20年近い歳月を費やした南口整備事業は全てが完了することになる。

工事の最終段階を迎えたバスタ新宿。左奥はミライタナワー。
外部リンク:NEWoMan
関連記事:新宿南口交通ターミナル、愛称は「バスタ新宿」-日本最大の高速バスターミナルに
関連記事:新宿駅南口に「バスタ新宿」4月4日開業-19のバス停を集約 
ダイシン百貨店、2016年5月上旬閉店-建替えから僅か4年、ドンキが買収で
新しい記事はこちら:MEGAドン・キホーテ大森山王店、6月30日開店-旧ダイシン百貨店
ドンキホーテホールディングスは、東京都大田区大森山王の総合スーパー「ダイシン百貨店」を買収すると発表した。
ダイシン百貨店は5月上旬ごろに閉館する。

ダイシン百貨店(公式サイトより)。
高齢者に優しい「何でも揃う百貨店」として知られた
ダイシン百貨店は1964年に開店。
事実上は総合スーパーだが、家電、家具、DIY用品など「何でも揃う百貨店」として知られており、送迎バスの運行、配達サービス、高齢者のための健康支援なども行っている。
きめ細やかな接客サービスに定評があり、高齢者の顧客が多いことで知られていたが、近年は家族づれで楽しめるイベントや催事の実施にも注力していた。
店舗建替え直後、隣接地にイオン出店-ドンキ傘下に
ダイシン百貨店は2012年に店舗を建替えており、立体駐車場や屋上庭園、足湯、託児所、展望ファミリーレストランなどを併設した店舗へと生まれ変わったが、近年は近隣に競合店が相次いで進出。
特に、2013年に隣接地にイオンの食品スーパー「まいばすけっと」が出店したことは「半径500メートルの住民を100%顧客にする」というスローガンを掲げてきたダイシンにとって大きな痛手だったとみられる。
近年は経営の悪化によりドンキホーテグループの投資ファンドが一部株式を取得。営業時間を延長するなどして、経営再建に当たっていた。
5月に閉店、ドンキホーテに転換へ
ドンキホーテグループの買収に伴い、ダイシン百貨店は2016年5月はじめ頃に閉店する予定。
ドンキホーテではダイシン百貨店を改装し、6月末ごろに「メガドンキホーテ」として開業させると見られている。
ドンキホーテの店舗となった後も、これまでの顧客に親しまれる店舗となれるかが注目される。
追記:5月8日の閉店が発表された。ファミリーレストランなどは閉鎖される。
ドンキホーテ内には「ニトリ大森山王店」も出店予定。
外部リンク:ダイシン百貨店
新しい記事はこちら:MEGAドン・キホーテ大森山王店、6月30日開店-旧ダイシン百貨店
中野サンプラザ、閉館へ-2025年目途に新ホール建設
東京都中野区は、JR中野駅北口の大型ホール「中野サンプラザ」と隣接する中野区役所を数年後に解体し、新たな大型ホールとオフィス、ホテル、マンションなどが入居する複合施設を整備する計画を発表した。
 
 中野サンプラザと隣接する中野区役所。
工事は中野体育館解体から、サンプラザはオリンピック後
計画によれば、中野区役所は現区役所のそばにあり老朽化している中野体育館を解体してその跡地に新区役所を建設。中野体育館は、沼袋駅そばの平和の森公園内に移転させる。
 そして、体育館の移転と平和の森公園の再整備を2019年までに終え、その後は現体育館の解体とともに新たな区役所庁舎を建設。
 新区役所庁舎の完成後、中野サンプラザは現区役所とともに2022年ごろに閉館。現区役所とともに再開発のため解体される。
全国的に有名なコンサートホール
中野サンプラザは1973年開館。かつては全国勤労青少年会館であったが、民営化にともない現在は中野区などが出資する第三セクター「株式会社中野サンプラザ」が運営している。
 コンサートホール、結婚式場、ホテルなどを備え、特に最大収容客数2,222人のコンサートホールは音響設備に定評があり、多くの人気アーティストがその成長の過程で「東京での大型ホール公演の登竜門」としてコンサートを開催。また、「アイドルコンサートの聖地」としても親しまれてきた。
 
 JR中野駅前に立地する。
新ホールは1万人収容規模のアリーナ施設
中野サンプラザと現区役所の跡地には、新たな大型集客施設とオフィス、ホテル、マンションなどが入居する複合施設が整備される。
 新たな集客施設は現在の規模の約5倍、約1万人が収容できるアリーナタイプとなる予定。
 アリーナではコンサートのほかに大規模なスポーツ大会や、展示会での使用も想定しており、現在の中野サンプラザのホールとは大きく異なった雰囲気になりそうだ。
 中野区では、2025年度までの全事業完了を目指している。
外部リンク:中野サンプラザ
 外部リンク:2016年3月22日 区長定例記者会見を行いました(区役所・サンプラザ地区再整備実施方針(案)について) (中野区役所)
イオンモール堺鉄砲町、2016年3月19日開業-旧ダイセル工場も一部活用
大阪府堺市の七道駅前に「イオンモール堺鉄砲町」が2016年3月19日にグランドオープンした。

七道駅前に立地するイオンモール堺鉄砲町。
南海本線から直結
イオンモール堺鉄砲町は旧ダイセル堺工場跡地に出店。
南海本線七道駅からはペデストリアンデッキを通じて直結しており、南海高野線堺東駅、地下鉄住之江公園駅からもバスが1時間2~3本ほど運行されている。
イオンモールとしては大阪府内11店舗目。
近畿初、イオン初出店も多数

イオンスタイルも堺市初出店
イオンモール堺鉄砲町の総賃貸面積は約56,000㎡。
コンセプトは「にぎわいカジュアルモール」で、テナント全160店舗のうち14店舗が近畿初出店、9店舗が大阪初出店。
古本・古書の販売を得意とする地場有力書店「天牛堺書店」、新潟に本部を置くアークランドサカモトの大型画材専門店「アークオアシス」はイオン初出店。

天牛堺書店は大阪南部で根強い支持がある
飲食テナントとしては、焼肉食べ放題で有名なワンカルビの新業態「ステーキ・ハンバーグと国産野菜サラダ・ワンカルGRILL」や、本場仙台の味を提供する京都治元運営の「仙台牛たん 森商店」、全国ご当地ちゃんぽん連絡協議会公認の「ご当地ちゃんぽん研究所」、「カプリチョーザ ピッツァ&ビュッフェ」が大阪府内初出店となっている。

本場仙台の味を提供する牛たん専門店
そのほかにもファストファッションブランド「H&M」、「OLD NAVY」、「ユニクロ」、アミューズメント施設「ソユーゲームフィールド」などのテナントが出店する。

本場仙台の味を提供する牛たん専門店
イオングループからは、雑貨専門店「R.O.U」や大型スポーツ用品店「スポーツオーソリティ」、旧マイカル系の並行輸入ブランドショップ「ニミウス」が出店する。
歴史的建造物の赤レンガ建築はイタリアンレストランに
イオンモール堺鉄砲町は建物コンセプトを「『SHIFT!』~『流れ』を変換する場所へ~」。
敷地内の歴史的建造物「旧ダイセル堺工場・赤レンガ建築(設計:茂庄五郎)」を活かした空間づくりを目指している。

赤レンガ広場
これまでも三重県四日市市の旧東洋紡績富田工場原綿倉庫(国登録有形文化財)がイオンモール四日市北のモール施設に転用された事例があり、旧ダイセル堺工場の赤レンガ建築も一部が改修、カプリチョーザが入居する「赤レンガ館」として保存されることとなった。
本館と赤レンガ館を挟む通路は「赤レンガ広場」として整備され、イベントなどが開催される。
開業当日は記念式典にゆるキャラが登場

オープニングセレモニー。
グランドオープンを迎えた3月19日は、百舌鳥・古市古墳群世界文化遺産登録PRキャラクター「ハニワ課長&ハニワちゃん」、「ザビエコちゃん」や「堺すずめ踊り連盟」によるパフォーマンスが行われる記念式典が開催された。
3月末まで「よしもとお笑いステージ」、「ポケモンパーティー」などのイベントも予定している。
外部リンク:イオンモール堺鉄砲町公式ホームページ
オーケー新鮮市場、マルミヤストアが2016年3月に買収-事実上の救済合併
流通グループ「リテールパートナーズ」傘下で、九州でスーパーマーケットを展開する中堅スーパー「マルミヤストア」(佐伯市)は、大分市の地場中堅スーパー「オーケー新鮮市場」(以下、新鮮市場)を買収すると発表した。

オーケー新鮮市場の本店である新鮮市場EX高崎店。
またも経営破綻寸前だった新鮮市場、マルミヤが救済
オーケーは1978年に大分市で食品スーパーとして創業。
かつては「マイフレンドショップ・ラッキー」の愛称で知られていたが、競争激化により経営が悪化。経営再建のたびに「オーケーマート」、「新鮮市場」と屋号を変えて営業していた。
2000年代に入ってからは小型店の閉鎖と積極的な新規出店を実施、岐阜県のスーパー「バロー」のプライベートブランドを導入するなど店舗改革を行ってきたが、近年はドラッグストアなどとの競争により赤字が続いており、マルミヤによる事実上の救済合併とみられる。買収額は20億円。
2015年2月期時点の新鮮市場の営業店舗は24店舗、年商130億5500万円、純利益マイナス2億3000万円。
西日本有数のチェーンに成長する「リテールパートナーズ」
マルミヤストアは1972年に佐伯市で創業。
創業地がすぐ近くの「寿屋」「ジョイフル」に触発される形で1980年代から大規模なチェーン展開を開始、2016年3月現在で九州全土に「マルミヤストア」41店舗、子会社のディスカウントストア「アタックス」22店舗などを展開している。
2015年には山口県の総合スーパー「丸久」(防府市)と共同持株会社「リテールパートナーズ」を設立、その傘下となっていた。
今回の買収に伴い、リテールパートナーズ傘下のスーパーマーケットは約1割増えて172店舗、年商は約1,300億円規模となる見込みで、リテールパートナーズは西日本有数のスーパーマーケットグループへと成長する。

マルミヤストア別府駅店。
新鮮市場は6店舗閉鎖、当面は屋号維持
今後、新鮮市場は6店舗を閉鎖した上で、マルミヤストアが設立するマルミヤ100%出資の子会社「新鮮マーケット」が2016年6月24日より18店舗の経営を継承する。
屋号は当面「新鮮市場」のままとなる予定だが、大分合同新聞の報道によると、18店舗のうち3店舗はマルミヤストアグループのディスカウントストア「アタックス」に転換する可能性が高いとみられる。
追記:閉鎖予定店舗は以下の通り
閉鎖されるのは、高崎店、森店、西大在店、敷戸店(大分市)、中津北店、蠣瀬店(中津市)。
高崎店は本店。中津北店はショッピングセンターの核店舗。
このほか、鶴崎店(大分市)、日出店(日出町)、安岐店(国東市)、花月店(日田市)はマルミヤ系ディスカウントストア「アタックス」の運営に転換するという。
外部リンク:マルミヤストア
外部リンク:新鮮市場
関連記事:マルショク流川通り店、今秋開店-旧本店、ようやく復活
イオンタウン姶良・西街区、2016年3月10日開業-旧サティ、全館開業は2017年春
鹿児島県姶良市の大型ショッピングセンター「イオンタウン姶良」の第1期(西街区)が3月10日にグランドオープンした。
イオンタウン姶良・西街区。
九州初、鹿児島初のテナント多数出店
イオンタウン姶良のコンセプトは「~三世代の生活を彩る街~ くらし・まいにち、あいらしく」
 テナント全112店舗のうち27店舗が鹿児島県内初出店で、リトルマーメイドのデニッシュ専門店「デニッシュバー」、世界のドーナツを売りにする「ジャックインザドーナツ」が九州初出店。世界第2位のハンバーガーチェーン「バーガーキング」、ベーカリーレストラン「モビーディック」、高品質食料品店「久世福商店」などが県内初出店となっている。また、地域密着型の店舗として複合施設初となる宮崎県都城市の「高千穂牧場」など、地域ならではの店舗も導入する。
館内・フードコート。
そのほかには「GU」、「タカキュー」、「ハッシュアッシュ」、「未来屋書店」、複合アミューズメント施設「アミューズメントカフェ プレビ」などが出店。九州地区初となるイオン直営の高級紳士服飾雑貨売場「マルシェ ブラン」や、専用タブレット端末「タッチゲット」を設置するといった新たな試みを実施する。
食品売場は地元産品強化、ダイエー「さつま姫牛」も販売
イオン九州直営の食品フロアではJAあいらの有機野菜、JAあおぞら甚兵衛倶楽部の産直野菜、対面販売の鮮魚コーナーを設置するほか、イオン九州の新設店舗としては初の取扱いとなるダイエー鹿児島サンライズファームの「さつま姫牛」を取り扱う。
2017年春に全面開業、シネコンなども併設予定
イオンタウン姶良・西街区は、2012年に姶良市土地開発公社から賃借した土地を活用して開発が進められていた。
 この土地は元々、地場流通大手の「ラララグループ」(寿屋、熊本市)が出店表明していた土地であったが、同社の経営悪化に伴い計画が白紙化。30年近く更地となっていた。
 隣接地にて営業していたイオン姶良店の旧店舗(旧・マイカル姶良サティ、2月14日閉鎖)も現在解体工事を進めており、2017年春を目処に4Dシアターを備えたシネマコンプレックスも併設される「イオンタウン姶良東街区」が開業することで、全館グランドオープンを迎える予定となっている。
 
 現在解体工事中のイオン姶良ショッピングセンター

 マイカル南九州・姶良サティ時代。
 「イオンタウン姶良」は、全館開業時には旧店舗の約3倍の、売場面積約45,000㎡となり、鹿児島県内でも有数の規模のショッピングセンターとなる。
 イオンタウン姶良・全館開業時のイメージ。
外部リンク:イオン姶良店
 外部リンク:イオンタウン姶良
 関連記事:イオン姶良店、2月14日閉店-イオンタウンに3月移転