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新・渋谷駅ビル、名称は「渋谷スクランブルスクエア」に-2019年度Ⅰ期完成予定

東京急行電鉄、東日本旅客鉄道、東京地下鉄の3社は、8月1日に渋谷駅に建設中の超高層ビル「渋谷駅街区開発計画Ⅰ期東棟(仮)」(渋谷駅ビル東棟)の施設名称を「渋谷スクランブルスクエア(SHIBUYA SCRAMBLE SQUARE)」に決定し、オフィスおよび商業施設のリーシングを開始したことを発表した。

建設中の渋谷スクランブルスクエア。

新ランドマーク「渋谷スクランブルスクエア」-新ロゴも発表

渋谷駅ビル東棟はヒカリエから明治通りを挟んだ向かい側に建設中の地上47階・地下7階建て・高さ230mの超高層ビルで、東京急行電鉄株式会社、東日本旅客鉄道株式会社、東京地下鉄株式会社の3社が共同出資する「渋谷スクランブルスクエア株式会社」が運営。2019年度中の完成を目指して工事が進められている。
今回発表された「渋谷スクランブルスクエア」の名称には、多様な人々を渋谷の街に惹きつけ、混じり合うことにより、渋谷の中心からムーブメントを発信し、新たな文化を生み出すステージにしたいという想いが込められているというが、もちろんビル近くにある「スクランブル交差点」から着想を得たものであろう。
また、合わせて「」をモチーフにしたロゴマークも発表された。

ロゴマーク。

商業施設・オフィス、全館完成時には各7万㎡もの規模

渋谷スクランブルスクエアの館内は、下層階は商業施設、中層部は産業交流施設、高層部はオフィス、最上階は屋上庭園となる。
そのうち、商業施設は地下2階~地上14階。第Ⅰ期(東棟)部分の売場面積は約30,000㎡で、2027年度予定の第Ⅱ期(中央棟・西棟)完成時には合計で約70,000㎡もの規模となる。

商業施設の館内イメージ。

商業施設のコンセプトは「ASOVIVA」で、憧れやワクワク感を求めてさまざまな人々が集まり、「情報鮮度」「本物・本質」「共感・つながり」を具現化する、日本一楽しくて、ハレな「遊び場」を作るとしている。なお、下層階の一部には駅機能も設けられる。
また、オフィスは、総賃貸面積約73,000㎡で、基準階(最大約870坪)は渋谷最大級の広さを誇る。

全館完成時の構成(ニュースリリースより)。

最上階は高さ230メートルの「屋上庭園」

目玉施設であるビル最上階(48階)に設けられる予定の展望台は高さ230m、面積約3,000㎡。
渋谷スクランブル交差点やハチ公前広場を見下せるほか、晴れた日には富士山まで見渡すことができ、「渋谷の新名所」となりそうだ。
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スクランブルスクエア屋上展望台イメージ。

外部リンク:渋谷駅街区開発計画の施設名称が「渋谷スクランブルスクエア」に決定 オフィス・商業施設のリーシングを開始
関連記事:新・渋谷駅ビル東棟に屋上展望台-2019年完成予定
関連記事:MEGAドン・キホーテ渋谷本店、5月12日開店-現・渋谷店は5月7日閉店
関連記事:「東急プラザ渋谷」跡、再開発起工-2019年度完成予定

星野リゾート、日本政策投資銀と新たな宿泊業支援ファンド設立-141億円規模、耐震課題の施設など支援

温泉リゾートホテル・旅館大手の「星野リゾート」(長野県軽井沢町)は、日本政策投資銀行と共同で宿泊業支援のための新たなファンドを7月31日に設立した。

星野リゾート・星のや東京(千代田区)。

「星野リゾート」主導、全国の宿泊施設を支援

今回立ち上げたファンドは総額141億円もの規模で、ファンドの運用期間は10年間。大手都市銀行なども出資する。
星野リゾートと日本政策投資銀行は2015年にも同様のファンドを立ち上げていたが、総額20億円規模であり、資金が足りないために新たなファンドの立ち上げに至ったという。

星野リゾートが買収した花菱ホテル(別府市)。
ホテルの売却理由は「耐震化資金の確保」であった。

耐震化すすめる宿泊施設、次々と「大手傘下」に

東日本大震災を受けて2013年に施行された「改正耐震改修促進法」では、建物の早期耐震化を促すため、自治体が1981年以前の旧耐震基準で建てられた大規模建築物の耐震診断結果と耐震化計画をまとめて公表することが義務付けられており、2016年からは各自治体で結果の公表がおこなわれている。
そのため全国の宿泊施設では耐震補強の動きが活発化しているが、こうした宿泊施設の耐震化においては、できるだけ客室窓からの展望を損なわずに耐震補強をおこなう必要があり、公共施設などで良く見られるような「窓を小さくする」「窓に筋交いを入れる」といった標準的な耐震化工事よりも費用が高額になってしまうことが多い。ましてや、全館を休業しての耐震補強ともなると、休館中は収入がゼロになることは避けられず、体力的に厳しいと感じる企業が多くあった。
近年、星野リゾートでは、そうした全国各地の老朽化した観光宿泊施設をグループに取り込み、耐震改修とともに施設の全面刷新をおこない、全体の魅力を高めた上で営業再開させることにより営業規模の拡大を図っている。
大江戸温泉物語(江東区)なども同様に老朽化した観光宿泊施設を買収する動きを見せており、こうした大手ホテルチェーンや投資ファンドによる中小資本のホテルの買収・グループ化や経営支援の動きは今後も続くものと思われる。

外部リンク:星野リゾートと㈱日本政策投資銀行による 共同運営ファンド組成について -支援対象・規模を拡充、2号ファンドの組成で合意-(ニュースリリース)
関連記事:インターコンチネンタルホテル、別府に進出へ-2019年目途に

グループ統合決めた「マルショク・サンリブグループ」-その将来像は

9月1日での経営統合を発表した九州流通の雄「マルショク・サンリブグループ」の中核企業「サンリブ」と「マルショク」。
サンリブ社への取材により、統合の背景と、マルショク・サンリブグループの将来像が明らかになってきた。
追記:閉店店舗などを一部追加更新しました。

サンリブの本店である「サンリブシティ小倉」(北九州市)。

九州流通の雄「マルショク・サンリブグループ」

 「マルショク」は1947年に別府市で創業。1950年に別府市と下関市でスーパーマーケットの展開を開始し、各地に「広島丸食」「宮崎丸食」などのグループ会社を設けるかたちで営業エリアを拡大した。「株式会社サンリブ」は、1955年に設立された「北九州丸食」、1951年に設立された「下関丸食」などを起源とする。
その後、各社は経営統合をすすめ、1998年に「サンリブ」と「マルショク」に集約された。現在、グループ店舗数は九州各地から広島県まで約160店、年商は2,081億3,500万円(2017年2月期)。2017年には創業70周年を迎えた。 

かつて本店であったマルショク流川通り店(別府市)。
総合スーパーであったが2016年に建替えられた。

合併は単独で生き抜くための「経営基盤の強化」

今回マルショク・サンリブグループがグループ再編に至った一番の理由は、流通企業同士のM&Aが進むなかで「地場スーパーマーケットとして競争に勝ち抜いていくためには両社の財務・人材等の経営資源を一本化し、経営基盤の強化を図ることが何より重要であると考えたため」だとしている。
とくに、マルショク社では熊本地震で熊本市のショッピングセンター・総合スーパー3店舗が倒壊したほか、熊本県内や別府市内の多くの店舗が被災。熊本地区では売り上げを大きく減らしていたと考えられ、経営への影響が心配されていた。

熊本地震で倒壊したマルショクサンリブ健軍(熊本市)。
大幅に規模を縮小、8月3日に「マルショク健軍店」として営業再開した。

M&Aなどおこなわず-あくまでも「単独で生き残る」

グループの経営統合を図る一方で、サンリブ社は都商研の取材に対して「(九州他社ではM&Aによる経営規模の拡大を図る動きがあるが)そのような他者を合併することによる経営規模の拡大は考えていない」と答えている。マルショク・サンリブグループはあくまでも「単独で戦う」としており、近いうちに経営規模や営業エリアなどが大きく変わることはないと思われる。 

九州ではスーパー同士の大型経営統合の動きが進む。
マルキョウ・マルミヤ・丸久・新鮮市場・中央フードなどは、丸久・マルミヤが取材する「リテールパートナーズ」傘下に経営統合されている。
(マルキョウの本店である雑餉隈店、福岡市)

閉鎖は10店前後か―閉鎖店舗の主な要因は「老朽化」

今後、サンリブエリアではマルショク天籟寺店(北九州市戸畑区、GMS、建替え方針)、サンリブ瀬高(みやま市、GMS)、マルショク焼山店(呉市)など5店舗、マルショクエリアではサンリブ日田(日田市、GMS)、サンリブ四日市(宇佐市、GMS)、マルショク西大分店(大分市、SM)マルショク羽田店(大分市、SM)など数店舗の閉店をおこなう予定だ。一方で、 これらの閉店は合併に伴う店舗整理ではないという。
このうち、サンリブ日田などはかねてより耐震性の不足が指摘されており、今回閉店が判明している店舗の多くが昭和時代に建築された老朽店舗であることから、各店舗が閉店に至った主たる理由は「老朽化、もしくはそれに伴う耐震性不足」であると考えられる。

8月末に閉店するマルショクサンリブ日田。老朽化が著しかった。
JR日田駅前に立地し、跡地に出店を検討する大型店もあるという

全面改装は最低18店舗―マルショクエリアの旗艦店中心 

今回の合併にともない、店舗の改装も進められる。
売場の全面改装はマルショクエリアの旗艦店・総合スーパーを中心に、マルショク東中津店(中津市・旧スーパーなかの→アパンダ、SM、7月末改装済み)、マルショク関の江店(別府市、GMS、9月改装)、マルショク餅ヶ浜店(別府市・旧寿屋、GMS、8月末改装)、マルショク判田店(大分市、GMS、9月改装)、マルショク加納店(宮崎市清武町、SM・NSC、6~7月改装済み)など、少なくとも18店舗以上で実施されるという。とくにマルショク社の店舗は老朽化が進行しているものが多く、消費者にとっては嬉しい知らせである。
このうち、加納店は7月に改装が終わっており、売場を全面刷新するとともに100円ショップなどを新たに導入。また、8月改装予定の餅ヶ浜店では新たに別棟が建設され、ジョイフル系列の和食店「喜楽や」が出店する。

隣接して別棟の建設が進む餅ヶ浜店。8月中旬から店舗も改装される。
近隣にマックスバリュが出店、劣勢となっていたが巻き返しを図る。

マルショクエリアでは大型の空き床がある店舗が多く、サンリブ中津、マルショク亀川店などワンフロア全てが空き床という店舗もあるが、こうした場所への新規テナント導入も期待される。
また、サンリブでは2015年より大手ファーストフード店「ファーストキッチン」のFC展開をおこなっているが、同店のマルショクエリア(現在は未出店地域)への新規出店もあるであろう。
サンリブエリアにおいても、サンリブ府中(府中町)、サンリブ木屋瀬(北九州市八幡西区)、サンリブ古賀(古賀市)などで売場の全面改装をおこなう予定だ。

マルショク餅ヶ浜店(改装後)。

 今後の新規出店は「NSC中心」-店舗の建て替えも

また、サンリブでは今後、老朽店舗の建て替えとともに新規出店も進めるという。
今後の新規出店については、サンリブエリアを中心に最低3店舗以上を計画しているといい、今後の新店はNSC(近隣型の中規模ショッピングセンター)が中心になるという。近年、サンリブでは5,000㎡前後の中規模ショッピングセンターの出店を進めており、今後の同社の新店舗もそうしたものになると考えられる。
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NSC業態での出店が続くサンリブ。
2016年4月に開店したサンリブきふね(北九州市)にはTSUTAYA、マツキヨなども出店する。

一方、マルショク社では、現在熊本地震で倒壊した3店舗の再建が行われている。この再建は「熊本県中小企業等グループ施設等復旧整備補助事業」に基づく「グループ補助金」を活用して行われているもので、すでにマルショク子飼店(旧サンリブ子飼)が5月に営業を再開済み。
8月3日にはマルショク健軍店(旧サンリブ健軍)が、9月~10月ごろにはサンリブしみず(旧サンリブ清水)が開店する予定だ。
これらはいずれも以前の店舗より大きく規模を縮小しており、特に大型ショッピングセンターであったサンリブ清水の平屋化を残念に思う住民は多いという。こうした店舗規模の大幅な縮小は、今後のマルショクの方向性を示すかたちとなった。

旧サンリブ清水。平屋化され、2017年秋に営業再開予定だ。

食品部門、子会社運営に―「地域の品揃え」を維持

このほか、今回の合併を前にマルショク子会社であった「大分総菜」を「サークルフーズ」と改称し、マルショクエリアの生鮮品・惣菜を中心とした食品売場の大部分の運営を移管することを発表している。

「サークルフーズ」への移管告知。

マルショクエリアでは、直営の生鮮品(とくに鮮魚)の質の良さには定評があった。生鮮を引き続き現地子会社の運営とすることは、地元商品の品揃えの確保・品質の維持を図りつつ店舗全体や総合スーパー部分のリニューアルを効率的に進めることに寄与すると考えられ、マルショクエリアの生鮮売場の利用客にとってみても喜ばしいことであろう。

鮮度に定評があるマルショク直営の鮮魚売場。

また、サンリブでも今後生鮮食品売場の子会社移管を計画しているといい、各店舗は「建物管理をおこない、衣料品などを販売するサンリブ」+「食品を販売する地域子会社」により運営されることになると考えられる。
さらに、サンリブ社の多くの店舗やマルショク社の一部店舗で好評となっている「成城石井」PBなどこだわりの商品の導入もさらに進むものと思われる。

長年に亘って九州地場最大級の流通グループとして君臨し続けてきたマルショク・サンリブグループ。
創業70周年を迎え、小売店間の競争が激化するなか、すでに改装により集客力を高めた店舗も出て来ており、グループ再編によって経営基盤の強化を図る同社の今後に期待が高まる。

追記:マルショクエリア、多くの店舗で営業時間変更

マルショクエリア(大分、熊本、宮崎など)の多くの店舗では、10月より営業時間が変更されている。
とくに、24時まで営業であった店舗は殆どが営業時間の短縮をおこなっているため、店舗に行く際には注意が必要だ。

マルショクエリアでは多くの店舗で営業時間が変更された。

サンリブ・マルショクの閉鎖店(統合以降)
サンリブ
  • サンリブシーモール
  • マルショク焼山
  • サンリブ瀬高
  • マルショク白銀
  • マルショク金田
マルショク
  • マルショク寒田
  • マルショク羽田
  • マルショク春木
  • マルショク亀川
  • マルショク鶴見
  • マルショク戸次
  • マルショク高田
  • マルショク西大分
  • マルショク春日
  • マルショク羽屋
  • サンリブ日田
  • サンリブ四日市
  • マルショク横手

関連記事:サンリブ、マルショクを9月に合併-グループ経営統合へ
関連記事:
マルショク・サンリブ四日市、2017年10月31日閉店-宇佐四日市商店街の核店舗(マルショク社の店舗)
関連記事:マルショク流川通り店、9月7日開店-マルショク”本店”3年ぶり復活(マルショク社の店舗)
関連記事:サンリブ日田、2017年8月閉店-JR日田駅前の顔、54年の歴史に幕(マルショク社の店舗)
関連記事:【熊本地震】マルショク、熊本地震でサンリブ3店舗を解体-再開は未定(マルショク社の店舗)
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関連記事:サンリブ折尾、4月27日開店-旧店建替え、全面リニューアル(サンリブ社の店舗)
関連記事:サンリブきふね、4月21日開業-旧・小倉記念病院跡(サンリブ社の店舗)

大洗リゾートアウトレット、2017年7月にまいわい市場・ガルパンギャラリー運営企業が買収

経営不振の「大洗リゾートアウトレット」(茨城県大洗町)を取得した「不動研」(千代田区)が、大洗まいわい市場などを運営する「Oaraiクリエイティブマネジメント」に同アウトレットを売却したことが分かった。

大洗リゾートアウトレット。
(GoogleMapより)

「まいわい市場」運営に-「ガルパン裁判」も取り下げ

「Oaraiクリエイティブマネジメント」は、産直・土産品、水戸ホーリーホックグッズなどを販売する「大洗まいわい市場」(2009年開店)を運営するほか、当地が舞台の1つとなった人気アニメ「ガールズアンドパンツァー」(ガルパン)のグッズを販売する「ガルパンギャラリー」も運営している。
かつては同アウトレットに出店していたものの、前の運営企業である「八ヶ岳モールマネージメント」とのトラブルにより係争中であった。
なお、東京新聞によると、Oaraiクリエイティブマネジメントがアウトレットを買収したことにより、まいわい市場は訴訟を取り下げる方針だという。

「ガルパン裁判」などの経緯、アウトレットの概要はこちら:「大洗リゾートアウトレット、リニューアル目指し売却へ-まいわい市場との「ガルパン裁判」も発覚」

「シーサイドステーション」-市場、ガルパンギャラリー再移転

Oaraiクリエイティブマネジメントの買収にともない、施設は「大洗シーサイドステーション」に改名され、今後は「不動研」、「Oaraiクリエイティブマネジメント」とクラウドファンディング会社「Cash Flow Finance」の3社の共同運営となる。現在出店しているテナント(約20店)の営業を継続させつつ、新たなテナントを誘致し、2018年春ごろの全面リニューアルオープンを目指すという。
まいわい市場、ガルパンギャラリーは7月30日を以て仮店舗での営業を休止し、休業を経て8月5日にアウトレット内に再移転する予定となっている。

かつての大洗まいわい市場。8月5日より当地に戻ってくる。
(GoogleMapより)

外部リンク:大洗リゾートアウトレット
外部リンク:大洗まいわい市場
関連記事:大洗リゾートアウトレット、リニューアル目指し売却へ-まいわい市場との「ガルパン裁判」も発覚
関連記事:水戸オーパ、3月18日開業-JR水戸駅前、ガルパンショップも出店

「SWIMMER」「chocoholic」、2018年1月までに全店閉店・ブランド終了-30年の歴史に幕

株式会社白鳳(渋谷区)が展開する人気雑貨ブランド「SWIMMERスイマー)」 「chocoholicチョコホリック)」が2018年1月末までに終了し、全店舗閉店することが分かった。

SWIMMERの店舗。

「青文字系」「ゆめかわいい」雑貨の代表格、歴史に幕

「SWIMMER」は1987年に目黒区代官山で誕生。シンボルは「りんご王子」で、コンセプトは「ノスタルジックキューティ」。企画・デザイン・生産のすべてを自社で行っていたという。 きゃりーぱみゅぱみゅさんなども愛用していたことで知られ、手頃な価格帯ということもあり「ゆめかわいい」系雑貨店の代表格として人気を集めていた。2014年には代官山の本店を閉店させた一方、近年は各地のファッションビルに加えてショッピングセンターなどにも出店範囲を広げていた。
また、「chocoholic」は、SWIMMERの「お姉さんブランド」として1999年に誕生。SWIMMERと同じく、レトロな「アメリカノスタルジック」をテーマにした生活雑貨を販売していた。

公式ブログによると、ブランド終了の一番の原因は「仕入れ単価の高騰により、思うようなモノづくりや価格帯の維持が難しくなったこと」。
今後、各店舗は8月より順次閉店していく予定で、オンラインショップは2017年12月に終了する予定だという。

公式ブログより。

SWIMMERでは、ブランド誕生30周年を記念して特製ポシェットが付録となった「SWIMMER 30TH ANNIVERSARY BOOK」(宝島社)が発売されたばかり。今回のブランドの終了を受け、雑誌「spoon.2017年8月号」(プレビジョン)でもSWIMMER特集が組まれるなど、各方面から30年に亘って親しまれたブランドを惜しむ声があがっている。

外部リンク:SWIMMER、chocoholic 終了のお知らせ
外部リンク:SWIMMER ONLINE SHOP
外部リンク:SWIMMER、chocoholic 終了のお知らせ
外部リンク:閉店予定の店舗と最終営業日に関するお知らせ
関連記事:ファッション誌「KERA!」紙媒体、6月号で休刊-原宿系ファッション誌の代表格、デジタル版に移行

イオンスタイル新浦安MONA、7月28日開業-「イートイン重視」の新業態

JR新浦安駅前のショッピングセンター「MONA新浦安」1階に、イオンリテールの食品スーパー「イオンスタイル新浦安MONA」が7月28日に開業した。イオンスタイル新浦安MONA。

ピーコック跡、新浦安の「イオンスタイル」2店体制に

イオンスタイル新浦安MONA(以下、MONA店)は2017年2月までMONA1階で営業していた「ピーコックストア新浦安店」跡地に出店。MONA店の売場面積は約845㎡。
イオンリテールはMONAに隣接する大型商業施設「イオン新浦安店」(旧ダイエーショッパーズプラザ新浦安)1階に食品スーパー「イオンスタイル新浦安」(以下、新浦安店)を構えており、新浦安地区のイオンスタイルは2店体制となった。
なお、5月に改装開店した新浦安店では、惣菜売場面積の拡大や酒類専門店「イオンリカー」の設置などが行われた。
隣接するイオン新浦安店に出店しているイオンスタイル新浦安。

直営惣菜3店出店の「イートイン重視型」スーパーに

MONA店は「イートインとマルシェが融合する『食』がテーマのマルシェダイニング」をコンセプトに、直営の食品売場と惣菜専門店3店、84席のイートインスペースを設けた新業態店。
隣接する新浦安店でも惣菜売場に近接して150席のイートインスペースが設けられているが、MONA店は売場面積に対するイートインスペースの占める割合から「イートイン重視型」の店舗と位置付けられる。84席のイートインスペースが設けられた店内。

イートインでの食事を彩るのは、イオン直営の惣菜専門店3店。
生パスタの店 ペルグラーノ」は、こだわりの生パスタを注文を受けてから調理するパスタ専門店で、合計10種類のパスタを提供。
手づくりサンドイッチの店」はイオン初のサンドイッチ専門店で、野菜を豊富に使ったおかず系サンドイッチから、いちごやバナナなどを用いたスイーツ系サンドイッチまで30種類のサンドイッチを取り揃える。生パスタの店 ペルグラーノ(左)と手づくりサンドイッチの店(右)。

リワードキッチンプラス」はこれまでイオン店内で展開してきた惣菜専門店「リワードキッチン」の新業態店で、“美と健康”を意識した野菜中心のデリをラインナップ。
トッピングとドレッシングを選んだ「カスタムサラダ」に2〜3品のデリをトッピングすることで、オリジナルの一皿を作れる。
また、カレーライスコーナーでは「ビーフカレー」など4種類のカレーを、指定容器の蓋がしまるまで自分の手でよそうことができる。
(イートイン内での食事なら蓋がしまらなくてもOK)リワードキッチンプラスでは野菜中心のデリとカレーを提供。

旧ダイエー、旧大丸ピーコックとイオン同士が近接する新浦安。差別化のために生まれたイートインを軸とした「新業態」は、都市部を中心に他の駅ビルなどにも出店する可能性があり、注目される。

イオンスタイル新浦安MONA

住所:千葉県浦安市入船1-5-1
営業時間:9:00-22:00

外部リンク:イオンスタイル新浦安MONA
関連記事:ピーコックストア新浦安店、2月19日閉店ーモナ新浦安の核店舗、「グループ内競合」に敗北
関連記事:イトーヨーカドー新浦安店、食品館として営業継続へ-6月28日から一定期間

セイコーマート、電子マネー「WAON」に加盟-7月25日から取扱開始

北海道最大手のコンビニエンスストア「セイコーマート」を運営する「セコマ」(札幌市中央区)は、イオングループの電子マネー「WAON」の取り扱いを7月25日から開始した。secoma01
セイコーマートの店舗(札幌市北区)。(撮影:せぶん)

7月25日より全店で利用開始、キャンペーンも実施

7月25日より開始したWAONの店頭決済と現金チャージサービスは、セイコーマート全1,182店舗(2017年6月現在、北海道1,082店舗、茨城県86店舗、埼玉県13店舗)で実施。セイコーマートで使用できる電子マネーは交通系電子マネー、クイックペイ、iD、Edy、WAON、SAPICA(サピカは札幌市のみ)となる。
セイコーマートでは今回のWAON導入を記念し、7月25日から8月20日まで「電子マネーWAONを使って当てようキャンペーン」を開催している。セイコマートでWAONを使って支払いしたレシートを集めて応募すると、抽選でSecoma北海道産牛乳使用アイス詰め合わせ、フランス産シャンパン、炊飯器などの景品が当たる。
(詳しくは下記の外部リンクを参照)

外部リンク:セイコーマートで電子マネー「WAON」決済サービス開始 7月25日(火)より全国のセイコーマート1,181店舗にて
外部リンク:電子マネーWAONを使って当てようキャンペーン実施中!
関連記事:SAPPORO雪ミクWAON、2月13日発売-WAON×初音ミク、初コラボ
関連記事:セイコーマート、社名を「セコマ」に改称

JR九州トランドール、商業施設シフト進む-2017年夏にも戸畑、赤間などから撤退

JR九州グループのベーカリーチェーン「トランドール」は、7月から8月にかけて赤間駅、海老津駅、戸畑駅から相次ぎ撤退することを決めた。

閉店するトランドール赤間駅店。

「駅構内」半減-今後は商業施設内店舗へシフトか

トランドールはJR九州とタカキベーカリーの合弁企業として1992年4月に創業。7月25日現在、駅構内向け業態「トランドール」、商業施設向け業態「グレンドール」、「ランジュドール」、デニッシュ専門店「デニッシュバー」などを九州・山口に37店舗展開(8月末には36店舗予定)している。
近年は鹿児島本線の黒崎駅、福工大前(筑前新宮)駅、二日市駅、久留米駅、大牟田駅などから相次ぎ撤退するとともに、イオン、イズミ(ゆめタウン)などに「グレンドール」業態の新規出店を進めていた。

ランジュドール。

トランドールは赤間駅からは7月12日に、海老津駅からは8月7日に、戸畑駅からは8月9日に撤退。福岡県内の鹿児島本線において営業を継続するのは、西小倉、八幡、千早、吉塚、博多、南福岡の各駅のみとなる。
トランドールでは7月27日にはイオン乙金ショッピングセンター(福岡県大野城市)にグレンドールを出店しており、今後もショッピングセンターへのシフトが進むであろう。

表:トランドール店舗数の推移(2007年、2017年8月末)
   2007年(最盛期)  2017年8月末
 駅構内・駅ビル店舗  33店舗  18店舗
 駅以外の店舗  18店舗  18店舗

外部リンク:トランドール|トップページ
外部リンク:閉店のお知らせ | トランドール公式ブログ
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ダイエー塚口店3番館、2017年秋閉店-塚口さんさんタウンの核店舗、ダイエーは1番館に集約

尼崎市の阪急塚口駅前の再開発ビル「塚口さんさんタウン3番館」と、さんさんタウンに出店する総合スーパー「ダイエー塚口店3番館」が2017年秋に閉店する。

塚口さんさんタウン3番館(ダイエー塚口店3番館)。

塚口さんさんタウンの核店舗として出店したダイエー

ダイエー塚口店は尼崎都市開発により管理・運営される3館体制の再開発ビル「塚口さんさんタウン」の核店舗として1978年7月に開業。塚口さんさんタウン全体の売場面積は32,514㎡。
1番館にはダイエーの衣料品売場、家電量販店「マツヤデンキ」、「未来屋書店」、行政窓口「尼崎市阪急塚口サービスセンター」、映画館「塚口サンサン劇場」などが出店。2番館にはCD・DVDレンタル専門店「TSUTAYA」や飲食店が出店、公共施設やオフィス、住宅も整備されている。3番館にはダイエーの暮らしと食料品売場(地下1階~5階)、リサイクル店「ブックオフ」、100円ショップ「キャンドゥ」、「Honeys」、「ドムドム」、公共施設などが出店している。

3番館は建て替えのため閉館-跡地は複合マンションに

塚口さんさんタウン3番館は老朽化のため2017年度中にも解体予定で、それに伴い同館のダイエー直営売場も2017年秋を目処に閉店することとなった。

入居テナントの多くが再開発に伴い撤退を進めている。

解体後、跡地には野村不動産が手がける地上16階建ての複合マンション「プラウドシティ阪急塚口(仮称)」が建設予定となっており、地下1階〜地上2階は商業施設になる予定だ。
マンションはさんさんタウン3番街解体後の2019年に着工し、2022年の完成を目指す。

売場は1番館に集約-「フードスタイル」で再出発へ

3番館の閉店後、ダイエーは現在衣料品売場となっている1番館の2階と3階を食料品と日用消耗品を取扱う「イオンフードスタイルストアby daiei」に改装する。

ダイエー塚口店売場集約リニューアルの告知。

これにより、1番館と3番館で最盛期には合計10フロアほどあったダイエー直営売場はフードスタイル(2~3階)の2フロアに集約される形となる。また、5階・6階は工事が行われており、フードスタイル改装時に新たな専門店の導入が予想される。
なお、ダイエー塚口店では1番館衣料品売場の営業終了セール(8月31日まで)、3番館3〜5階の生活用品売場の売りつくしセール(追記:10月30日まで)を開催している。
 1番館の映画館「塚口サンサン劇場」は営業継続する。

追記:3番街ダイエーは10月30日、テナントは11月15日閉店

追記:3番街のダイエー直営売場は10月30日に、テナントは9月から11月15日にかけて順次閉店する。
1番街のダイエーは11月3日にリニューアルオープンとなる。

外部リンク:ダイエー塚口店
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イオン乙金ショッピングセンター、7月29日開店

福岡県大野城市に「イオン乙金(おとがな)ショッピングセンター」が7月29日にグランドオープンする。

イオン乙金ショッピングセンター。

鉄骨平屋+公園+コンテナモール併設の新業態

イオン乙金ショッピングセンターは、福岡県大野城市が進める福岡都市計画事業乙金第二土地区画整理事業内に出店。コンセプトは「地域の皆さまがまるで『我が家』に集い楽しむ空間」。
クルマ10分圏を商圏とし、食や公園など「暮らしを楽しむ」ことをテーマにした「南街区」、ホットヨガ教室やペットショップなど「時間を楽しむ」ことをテーマにした「北街区」の2街区で構成される。
鉄骨平屋建てで、イオン九州の直営面積は2,590㎡、専門店の面積は南街区2,445㎡ 、北街区5,093㎡。
南街区にはイオン九州のほか、「グリーンパークストピック」、「グレンドール」、「未来屋書店」とフードコートなどが出店。イオン九州の売場は殆どが食品売場となる。
北街区には「スポーツオーソリティ」、「ダイソー」、「メガネのヨネザワ」「ABC-MART」などが出店する。

フードコート。

また、南街区には公園を、北街区には小規模店が出店する「コンテナモール」を設けるなど、新たな試みも実施される。

イオン乙金ショッピングセンター

住所:福岡県大野城市乙金三丁目
営業時間:10:00~21:00、イオン九州は9:00~22:00

(画像はプレスリリースより)
外部リンク:イオン乙金ショッピングセンター
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