広島県とJR西日本・広島電鉄などは、土砂災害により通行止めとなっている自動車専用道路「広島呉道路(クレアライン)」のうち、通行止め区間の走行可能な部分をバス専用道として、7月17日より当面のあいだ、JR広島駅-JR呉駅間を結ぶ「災害時BRT(Bus Rapid Transit)」の運行を開始する。
広島-呉を結ぶ急行バス「クレアライン」。
(写真の呉市交通局のバスは現在運行されていません)
広島呉道路、当面「バス専用」に-天応西ICでは転回も
広島呉道路は7月7日から8日にかけての土砂災害により、7月17日現在、広島市寄りの仁保IC-坂北IC間の約3kmを除く約13kmが通行止めとなっている。
広島呉道路の被害状況(国土交通省ウェブサイトより)。
また、並行して走るJR呉線も運休しており、通勤・通学客は不便を強いられている。
JR呉駅。
通常の急行バス「クレアライン」(広島電鉄)は広島市街地から広島高速(都市高速)の一部、広島呉道路の全線を経由して呉市街地に至るが、17日から運行される「災害時BRT」路線は、広島高速(都市高速)の一部から広島呉道路に入り、仁保IC-坂北IC-坂南IC-国道31号-天応西IC-呉IC間を走行するものとみられる。このうち、坂北IC-坂南IC、天応西IC-呉IC間は当面のあいだ「バス専用道」となる。坂南IC-天応西ICは被害が大きいために走行できず、並行する国道31号線を利用する。
呉駅発便は、天応西ICが呉方面に出ることができないハーフインターであるため、本線上で転回することになる。
天応西IC前の国道31号線。
所要時間は約1時間半~2時間半。料金は通常のクレアラインと同額となる。
JR西日本は”宮島汽船”も活用-朝のみ
また、JR西日本と中国JRバスは、この災害時BRTと同経路で呉線の代替輸送を実施。さらに、朝1本のみJR西日本宮島フェリーが運航する宮島連絡航路のフェリーを用いて呉港→広島港(宇品)間での代替輸送もおこなう。
こちらの利用対象者は、呉線三原-海田市間を含む定期券か回数券を7月6日以前に購入した者のみとなる。
広島港(宇品)。
外部リンク:呉~広島間の通勤・通学対策について (PDFファイル)(広島県)
外部リンク:「災害時BRT」の提案と実現(呉工業高等専門学校 神田佑亮研究室)
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