マミーズ柳川店、2024年11月30日閉店-旧オレンジチェーン本部旗艦店、大黒天物産標準店舗化の波に乗れず

福岡県柳川市の福岡県道18号大牟田川副線沿いにある大黒天物産系総合スーパー「マミーズ柳川店」が2024年11月30日をもって閉店する。

オレンジチェーン本部の旗艦店として開店

マミーズ柳川店は、1999年3月に福岡県筑後地場大手系総合スーパー「オレンジ柳川店」として開店。建物は平屋建で店舗面積は8,161㎡。
オレンジ柳川店は開店当初、オレンジチェーン本部の旗艦店として、西鉄柳川駅前の総合スーパー「柳川寿屋百貨店」を上回る規模を誇ったが、2002年12月に当時の運営会社が民事再生法を申請したため、2003年8月に福岡県魚市場グループの受け皿会社「マミーズ」運営に移行した。

マミーズ柳川店とガーデンパーク、専門店街。

柳川No.2の大型店、大黒天のノウハウ活かすも閉店

マミーズ柳川店はオレンジチェーン本部からの分離独立後も旗艦店として積極的なリニューアルを実施。グループ最大規模となる直営食品フロアを核に、直営衣料「M Collection」や直営ホームセンター「マミーズガーデンパーク」、100円ショップ「ダイソー」、中華料理店「大連飯店」といった専門店を展開した。
一方、2006年11月に県道18号線沿いに地場同業総合スーパー「アスタラビスタ大川店」が開店、2014年7月にはイズミ系近隣商圏型ショッピングセンター「ゆめモール柳川」が柳川市内随一の大型店として開業するなど競争が激化。空きフロアが目立つようになっていた。
その後、2018年12月にマミーズ柳川店の運営会社が大黒天物産出資の同名新会社に移行。大黒天物産の主力業態「ラ・ムー」のノウハウを活かしたディスカウント方式の売場に刷新したが、2024年11月10日に「2024年11月30日(土)をもちまして閉店すること」となった。

大黒天物産傘下入り後も総合スーパーとしての売場を維持した。

大黒天の地域子会社として“標準化”急ぐ

マミーズは2018年11月の旗艦店級店舗(久留米インター店・太宰府店・諸富店など)閉店後、2021年10月に大型食品ディスカウント「ラ・ムー羽山台店」(大牟田市/旧マミーズ羽山台店)を新装開店、2022年4月に小商圏型ディスカウント「ザ・大黒天舞鶴店」(福岡市中央区/旧マミーズ舞鶴店)を新装開店するなど、大黒天物産の九州地域子会社として、既存店の業態転換を進めている。
これらの店舗はマミーズの基盤システム(電子決済/マミーズカードなど)や売場構成を引継ぐ特殊な店舗であったが、2024年7月には大黒天物産直営店舗に近い「ラ・ムー西牟田店」(筑後市/旧マミーズ西牟田店)を建替えにより新装開店するなど、標準化に向けた動きが顕著となっている。
マミーズ柳川店の閉店により、同社マミーズ業態の店舗は「マミーズ唐人店」(1964年4月開店/1,964㎡)が最大となる。

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