プレーゴ、2026年3月閉館-金沢片町の欧風モール、賃貸借契約満了で 

石川県金沢市片町のヨーロッパ風商業施設「プレーゴ(PREGO)」が2026年3月をもって閉館する。

プレーゴ。

金沢片町のファッションビル跡地に生まれた欧風商業施設

プレーゴは1998年10月設立の第三セクター「金沢商業活性化センター(金沢TMO)」主体による「旧パルドゥ跡地活用テナントミックス事業」の一環として、2001年3月に開業した施設で、建物は鉄骨造平屋建(一部2階建)で店舗面積は902㎡、延床面積は926㎡。

異国情緒漂うモール。

前身となるファッションビル「パルドゥ(PALDO/ニッセイパル)」をめぐっては1988年の閉館後、トヨタ系総合商社「豊田通商」によるシティホテルを核とする複合商業施設の開発計画が浮上したもの、バブル崩壊で頓挫。片町商店街振興組合による「片町シネマフェスティバル」やイベントスペースとしての無料貸出といった取組みを経て、イタリア・フィレンツェから職人を呼びフィレンツェ産の大理石をあしらったこだわりのヨーロッパ風モール型施設の整備が決まった。

プレーゴの円形広場「パティオ」。
開業以来営業していたカフェ「ぶどうの木」はコロナ禍に閉店。

賃貸借契約満了で25年の歴史に幕

プレーゴは2001年3月の開業当初、豊田通商系(当時)量販店新業態「ウォッチマンモントレーゼ」とレナウン系服飾雑貨「MARC JACOBS」を核とする施設だったが、2011年4月~2012年3月の大規模改修にあわせて専門店9街区の大部分を入替えた。2025年4月現在も純国産眼鏡ブランド「99.9 selected by SOCIE HASHIZUME」やストリートファッションブランド「UNDERCOVER」など、高級衣料や飲食店主体の施設となっており、小規模ながら片町のシンボルとして高い集客力を維持している。
プレーゴの閉館は賃貸借契約満了を理由としたもので、2026年3月以降新事業者による再開発が進められる見込みだ。

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