新会社のもとで改装中だった青森県八戸市の百貨店「三春屋」が、2022年4月10日に閉店する。

三春屋百貨店。
三春屋、2019年より新会社が改装を進めていたが…
三春屋は1953年3月に開業。1985年にダイエーの傘下となった。現在の売場面積は15,584㎡。徒歩圏にあるさくら野百貨店八戸店とともに、永年に亘って八戸市の中心商業地の核となってきた。

八戸市中心部に立地。
2019年11月からは運営していたダイエーの子会社「中合(中合は2020年8月閉店)」の撤退により、不動産会社・商業コンサルタント「やまき」(東京都港区)によって設立された「やまき三春屋」の運営となった。
やまきは(運営撤退も含めて)「ミナーラ」(旧・奈良そごう)、「アルピコプラザ」(旧・イトーヨーカドーアリオ松本店)、「いせはらcoma」(旧・東急ストア伊勢原店)、「ラクーン沼津」(旧・沼津西武)、「エキータ」(旧・イトーヨーカドー前橋店)、下館スピカビル(旧・下館サティ)、「スパークルシティ木更津」(旧・木更津そごう)などといった多くの商業施設の再生・再活用を手がけているが、百貨店自体を運営するのは初だった。
「やまき三春屋」は2019年にコト消費をテーマとした大型コミュニティサロンやバーチャルショップを導入する計画を発表しており、改装を進めていた。

館内のようす。
しかし、新型コロナ禍により「三密が避けられない」「客の接触が起きてしまう」として、当該フロアの改装を一時中止していた。同社ウェブサイト等によると、その影響もあって合わせて行う計画であった他フロアの改装についても予定通り進めることができない状況となっていたという。
徒歩圏「チーノ八戸」も閉館か
閉店は複数の地元メディアが報じたもので3月4日中にも正式発表するという。
八戸市中心部では、徒歩圏(向かい)にある大型ショッピングビル「チーノ八戸(旧イトーヨーカドー)」も近く閉館・再開発する方針を示しており、八戸市の商業空間は大きく変わることとなる。
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ドン・キホーテ唐津店、2022年3月18日開店-西日本エリア初の「肉」特化型店舗
佐賀県唐津市の県道202号線近くに、パン・パシフィック・インターナショナル・ホールディングスHD(PPIH、ドンキ)のディスカウントストア「ドン・キホーテ唐津店」が2022年3月18日午前9時にオープンする。

ドン・キホーテ唐津店。
閉店したパチンコ店の駐車場敷地内に出店
ドンキが出店する敷地にはパチンコ店のP-ZONE唐津店の駐車場があった。P−ZONEは佐世保に本社を置くパラダイスによって運営されており、長崎県、福岡県、佐賀県などで14店舗が営業していたが、2017年10月31日に全店が一斉休業、その後13店舗はパラダイスを買収した東北・関東地方でパチンコ店D`STATIONを展開するNEXUSに引き継がれたが、唐津店はそのまま閉店、解体されていた。
西日本エリアでは初となる「肉」に特化した生鮮コーナー
ドンキ唐津店は地上1階建、売場面積は2283.1㎡。90台の平面駐車場を設置する。
同店は肉の専門店をテーマに、精肉・肉総菜に特化した独自ブランドの「久善」を西日本エリアでは初めて導入する。精肉は肉に精通した従業員が高品質かつ新鮮な素材のみを仕入れるとしている。また「地産地消」をコンセプトに、佐賀県産の「佐賀牛」をはじめ、九州産の素材を取り扱う。肉総菜では店内で挽いた挽き肉で作られたメンチカツやボリューム満点のチャーシュー丼など、肉の旨味を最大限に引き出す店内調理によって、家庭の食卓を彩る肉料理のラインアップを提供するとしている。

店内装飾の一例。
また、同店が出店する唐津市で有名な祭りである唐津くんちの山車の「曳山(やま)」をイメージにした店内装飾を設置、まるで祭りに来たかのような「高揚感」と共に約6万点の商品に囲まれながら、ワクワク・ドキドキを体験できる空間を演出する。また、メイン通路の幅を2m確保し、回遊しやすい売場構成にするともしている。
半径600m以内にイオンとAコープ、競争激化に
店舗の半径600mにはイオンの大型商業施設であるイオン唐津店の他、スーパーのAコープ虹の松原店が出店しているほか、唐津市内には地場スーパーのまいづる百貨店が本社を置き市内に11店舗を展開している。また、市内にはディスカウントストアとしてイオン系列のザ・ビッグやディスカウントストアのトライアルなど競合が多くある。
個性的な店舗と価格破壊で知られるドンキが進出することで、さらなる競争の激化が予想される。
ドン・キホーテ唐津店
住所:佐賀県唐津市鏡4727-1
営業時間:午前9時〜翌午前1時

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ABCマート、オッシュマンズを2022年3月1日買収-セブン&アイHD傘下の米国発祥スポーツ用品店、ABC傘下で拡大めざす
大手靴量販店「ABCマート」(東京都渋谷区)は、セブン&アイHD傘下のスポーツ用品店「オッシュマンズ・ジャパン」を2022年3月1日付で買収した。
オッシュマンズ吉祥寺店。
ヨーカドーとの提携で日本進出した米スポーツ用品店
オッシュマンズ・ジャパンは、大手総合スーパー「イトーヨーカ堂」と米国大手スポーツ用品店「OSHMAN’S」(米国内店舗は2000年代に廃業)の業務提携により1984年12月に設立。1985年7月に日本1号店を原宿駅前の原宿第1マンションズ(現ウィズ原宿)に出店した。
西武池袋本店内に入居するオッシュマンズ池袋店。
設立の経緯もあり、2000年代初頭までヨーカドー系百貨店「ロビンソン百貨店」(宇都宮・春日部)など首都圏近郊に限った店舗展開を行っていたが、2015年10月に関西1号店をルクア大阪に出店、2017年4月に名古屋1号店をJR名古屋高島屋(タカシマヤゲートタワーモール)に出店するなど、店舗網の拡大を試みていた。2022年2月時点での店舗数は国内9店舗、うち2店舗はセブン&アイHD系の商業施設(西武池袋本店・グランツリー武蔵小杉)となっている。
ABCマート、スポーツ分野全般に事業領域拡大へ
ABCマートは以前からコロナ禍による生活様式の変化を背景にアウトドア分野やパーソナルスポーツ分野(ウェア・グッズなど)への参入を検討、セブン&アイHDは2021年7月の中期経営計画においてオッシュマンズの他社との提携を含めた検討を重ねていたという。

OSHMAN’S関西1号店のルクア大阪店。
ABCマートは2010年8月のセレクトショップ「UNITED ARROWS」売却後も、スポーツ・カジュアルウェアを取扱う新業態「ABC-MART SPORTS」やスポーツパフォーマンスに特化した新業態「ABC-MART ATHLETE」を開発するなど靴一本からの脱却を模索しており、オッシュマンズの買収でスポーツ分野全般に事業領域を拡大することとなた。今後は自社の出店関連データや店舗運営システムの活用により、オッシュマンズのブランド価値や世界観を変えることなく、発展拡大と運営効率化を図るとしている。
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DCMグループ、2022年3月から順次「DCM」に店名統一へ-「ホーマック」「カーマ」「ダイキ」「サンワ」「くろがねや」屋号消滅
ホームセンター大手の「DCM」(東京都品川区)は2022年3月1日、運営するホームセンターの店名を「DCM」に統一し、ロゴマークも「DCM」に変更すると発表した。
これにより、DCMが現在展開するホームセンター「ホーマック」「カーマ」「ダイキ」「サンワ」「くろがねや」の店名は消滅することになる。
追記:屋号の完全統一は2022年9月1日。
「DCM」へ店名統一後の店舗外観。
「ホーマック」「カーマ」「ダイキ」が源流のDCM
DCMは「ホーマック」(北海道札幌市)、「カーマ」(愛知県刈谷市)、「ダイキ」(愛媛県松山市)の3社を源流としている。
ホーマックは1951年、北海道釧路市で「石黒商店」として創業。1976年にホームセンター1号店「石黒ホーマ」を釧路市に出店した。1995年に「ホーマック」へと社名を変更。以来北海道を中心に店舗を展開している。
DCMホーマック名寄店(北海道名寄市)。
カーマは1970年「大高商事」として設立、1971年に「カーマ」へと社名を変更した。当初はドラッグストアのチェーン展開を目指していたが1973年にホームセンター事業へ進出。以来東海地方を中心に店舗を展開してきた。
DCMカーマ高岡駅南店(富山県高岡市)。
ダイキの前身は1958年に創業したタイル・衛生陶器専門店の「大亀商事」。1978年にホームセンター事業を営む「ディック」を設立し、「ディック」の名称で中四国地方を中心にホームセンターを展開した。2003年から「ダイキ」のブランドでホームセンターを展開、「ディック」も順次「ダイキ」へと改称された。
DCMダイキなんば店(大阪市浪速区)。
2003年にカーマ、ダイキ、ホーマックと三井物産が共同物流会社として「DCM Japan」を設立。2006年にはカーマ、ダイキ、ホーマックの3社が経営統合し「DCM Japanホールディングス」(現・DCMホールディングス)を設立、3社はDCM JapanHDの傘下となった。2015年には青森県を地盤とする同業の「サンワドー」(現・DCMサンワ)を完全子会社化。2016年12月には山梨県地盤の「くろがねや」(現・DCMくろがねや)を完全子会社化した。
また2017年には首都圏地盤で「ケーヨーデイツー」を展開する「ケーヨー」の株式19%を取得し、資本業務提携を結んでいる。
ケーヨーデイツー三田店(東京都港区)。
DCMホーマック、DCMカーマ、DCMダイキ、DCMサンワ、DCMくろがねやの各社はDCMHD傘下となった以後も各々ホームセンターを運営していたが、2021年3月に会社を統合、ホームセンター事業会社の「DCM」となった。2021年の事業会社の統合以後もホームセンターの店舗名として名前は残っていたが、今回の店名統一で「ホーマック」「カーマ」「ダイキ」「サンワ」「くろがねや」の名前は消えることとなる。
2年間で約510店の店名を統一
DCMは全国の約510店舗の店名や看板・サインなどを2022年3月から約2年間かけて「DCM」に統一する。
追記:屋号の完全統一は2022年9月1日。一部店舗は看板の塗り替え等を継続中。
また、2022年3月17日開店予定の「DCM大垣鶴見店」(岐阜県大垣市)から新たな「DCM」ロゴを使用するという。なお、工具・作業用品専門店の「ホダカ」と北海道や東北・茨城県の人口が少ない地域を中心に展開する小型ホームセンター「ホーマックニコット」は店名を変更しない。
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