台湾・台北市大安区忠孝東路の台北捷運忠孝復興駅前・遠東そごう台北店復興館の西隣に建設中のタワーマンション「Diamond Towers(ダイヤモンドタワーズ)」下層階に、三越伊勢丹グループの百貨店「新光三越 台北忠孝店(仮称)」が2022年下半期に開業する。
建設中の新光三越台北忠孝店(仮称)/ Diamond Towers.
そごうが隣接する。(2020年撮影)
中文摘要:新光三越百貨進駐忠孝復興站前「Diamond Towers」1到4樓。設在「正義國宅」原址、預計將於111年下半年開幕。
30年を迎える台湾の最大手百貨店「新光三越」
新光三越は三越の子会社として1991年に設立。2021年現在は三越伊勢丹の子会社であり、台北市内には4店舗8館を展開する。
台北市信義区にある新光三越 信義新天地。
右に遠東百貨、左にプリコネの広告も見える。
新光三越は、台湾では2008年にファッションビル「衣蝶」を買収したほか、2017年に郊外型ショッピングセンターを運営する「大魯閣開発」を買収。日本国内では実現できなかった「百貨店・ファッションビル・ショッピングセンター」3業態の運営をおこなっているほか、中国では都市型商業施設「新光天地」を運営する。
三越グループのショッピングセンター(高雄市)。
三越、そごう隣の眷村・公営住宅跡地に出店
三越が出店するのは「Diamond Towers」の1階から4階まで、14,340㎡(4,338坪)。
「Diamond Towers」は三圓建設(本社:台北市中山区)が開発、日本の大林組などが施工するタワーマンションで、5階はマンションエントランス・共用部分、6階から31階はマンションとなる。なお、地元メディアによると三越のほか「遠東そごう」「微風広場」「漢神百貨(阪神百貨店と提携)」も出店を検討していたという。
高雄市の漢神百貨。
戦前、現在の忠孝復興駅附近(台北市大安・十二甲)は「日華紡織」の工場(現在の大安公園あたり、第二次大戦後は「台北紡織」)がある以外ほぼ畑として利用されており都市化していなかったが、戦後に台北紡織の南側が中国国民党軍の「正義眷村(軍人・公務員住宅)」となったのち公営住宅「正義国民住宅」が建てられ、市街化した。さらに、1987年のそごう(太平洋SOGO、現:遠東SOGO)開業、1996年の忠孝復興駅開業を経て商業地域としても急速に発展し、市内を代表する商業地区「東区商圏」(東区は行政区名では無く地域名)と呼ばれるようになった。
1987年に開店した遠東そごう台北店忠孝館。
「新光三越 台北忠孝店(仮称)」は、2006年に開業した遠東そごう台北店復興館に隣接することとなる。
隣接する遠東そごう台北店復興館。
2021年現在、三越とそごうが完全に隣接するのは(全世界を含めても)高雄市の三多商圏のみであるが、今後は台湾の2大都市で「三越 VS そごう」の対決が繰り広げられることになる。
高雄市で並ぶ三越とそごう。
新光三越 台北忠孝店(仮称)
住所(地址):台北市大安区忠孝東路三段
営業時間:未定
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