熊本ホテルキャッスル、Plan・Do・Seeと2024年6月24日資本業務提携-債務超過続く熊本老舗皇室御用達、経営再建めざす

グランビスタホテル&リゾート系熊本地場老舗ホテル「熊本ホテルキャッスル」(本社:熊本市中央区)は、ホテル・レストラン・バンケット大手「Plan・Do・See」(PDSグループ/本社:東京都港区)と2024年6月24日付で資本業務提携を締結した。

熊本ホテルキャッスル。

熊本を代表する皇族・国賓級御用達シティホテル

熊本ホテルキャッスルは1960年4月に「熊本振興」として設立、同年10月に「熊本ホテルキャッスル」として開業した。
開業当初の建物は地上4階地下1階建であったが、1972年8月の宿泊大手「三井観光開発(三井アーバンホテル/現グランビスタホテル&リゾート)」との資本業務提携(後に完全子会社化)を機に、1975年8月に現施設(地上11階地下1階建)を開業するなど業容を拡大。1984年6月に現社名に変更した。

熊本ホテルキャッスル。

1999年6月には三井アーバンホテル銀座(現ホテルコムズ銀座)に陳建民の弟子である斉藤隆士シェフによる「銀座桃花源」を開店するなど、百貨店内惣菜店(鶴屋百貨店・岩田屋伊勢丹)やグループ内宿泊施設/公共施設内飲食店といった館外店舗の拡充を図ったが、2009年10月には親会社の経営悪化を背景に再び地場資本となった。(グランビスタとは資本業務提携継続)

熊本ホテルキャッスル九曜杏。

熊本ホテルキャッスルは開業以来、今上天皇陛下(当時徳仁皇太子)を始めとする皇族・国賓級御用達ホテルであったが、2016年4月の熊本地震で被災、2020年12月からは新型コロナ感染症拡大を背景に館外飲食店2店舗(熊本夢あかり・東京銀座桃花源)を閉店するなど経営状況が悪化。
2021年9月には銀座博品館に銀座桃花源を再開店したもの、2022年3月に資本金を減資(9億6000万円→1億円)、2024年時点においても債務超過状態が続いていた。

Plan・Do・Seeのノウハウ活かし再建めざす

両社の資本業務提携にともない、Plan・Do・See出身の奥地大祐氏が熊本ホテルキャッスル代表取締役社長に就任。ブランドを活用した「ブライダル事業の拡大」「老朽化した設備の改装」「料理部門のリブランディング」「宴会事業の業容拡大」を図るとしている。

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