コープさっぽろ春採店、2023年10月31日閉店-春採湖近くの旧釧路市民生協系スーパー、売上減少で

北海道釧路市の春採湖周辺にあるコープさっぽろの食品スーパー「コープさっぽろ春採店」が2023年10月31日をもって閉店する。

旧釧路市民生協破綻最末期に開店した小型店

コープさっぽろ春採店は1995年に食品スーパー「くしろ市民生協春採店」として開店。
春採店の開店当初の運営主体は、1954年に太平洋炭礦の職域生協として設立された「太平洋炭礦生協」を母体に1971年に地域生協となった「釧路市民生協」であった。
同生協は道内有数の規模を誇る地域生協であったが、大型店との競争激化による経営悪化に加えて粉飾決算を行ったことで、1996年3月に和議申立て(現在の民事再生法申請にあたる)を実施。
2003年9月には再建の過程で「コープさっぽろ」運営店舗となった。

コープさっぽろ春採店。

2020年から2022年にかけて店舗の改装が進められており、店舗ロゴも新しいものへと交換されたばかりだった。

売上減少で

コープさっぽろ春採店の閉店は売上減少を理由としたもの。同店1km圏内にはアークスグループ系食品スーパー「フクハラ春採店」に加え、イオン系食品ディスカウント「ザ・ビッグ春採店」を核とする複合施設など大型店もあるが、春採湖周辺は非常に起伏の激しい土地であり、店舗間の徒歩圏内での買回りは非常に困難となっている。

コープさっぽろ春採店の閉店案内。
8月31日と9月1日には地域住民向け説明会も開催された。

コープさっぽろは、釧路市内及び釧路郡釧路町内に貝塚店(旧ダイエーハイパーマート釧路店)を始め7店舗を展開しているが、旧釧路市民生協の店舗は経営再建の過程で旧桜ヶ丘本店など一部を除き閉鎖しており、市民生協時代の店舗はその多くが姿を消すこととなった。
なお、コープさっぽろは閉店にあわせて、コープさっぽろ中央店を基点とする移動スーパー「コープの移動販売おまかせ便カケルくん」を運行開始するとしている。

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