イオン京橋店、再開発で再出店めざす-2019年9月30日閉店、賑わう「ダイエー旗艦店」最終日

大阪府大阪市都島区のJR京橋駅に直結する大型総合スーパー「イオン京橋店」(旧・ダイエー京橋店)が、2019年9月30日20時20分をもって47年の歴史に幕をおろした。
今後建物は解体され、再開発がおこなわれる。

閉店当日のイオン京橋店。

ダイエー時代に売上西日本一を記録したイオン

イオン京橋店は1971年11月に「ダイエー京橋店」(京橋ショッパーズプラザ京橋)として開業。長らく関西におけるダイエーグループの旗艦店として営業しており、最盛期には同社店舗のなかで西日本一の売上を記録した時期もあった。その後、ダイエーの総合スーパー事業縮小に伴い2016年3月をもってイオンリテールに運営移管、現在の店舗名に改称したが、再開発のため2019年7月に一時閉店が発表されていた。
建物は地上5階建で売場面積は22,769㎡、建物はイオンリテールが所有する。
ダイエー京橋店。

イオン京橋店はダイエーからの転換当初、テナントとして80近い専門店が営業を行っていたが、イオンの閉店に先駆けて大型ゲームセンター「パロ」「モーリーファンタジー」が9月16日23時をもって閉店、老舗中華料理店「中国料理 大北京」や「スターバックスコーヒー」が9月29日をもって閉店しており、閉店当日まで営業を継続していたテナントは「ユニクロ」「ドムドムハンバーガー」「ミスタードーナツ」など一部となっていた。

和やかな閉店当日、地元有名歌手らによる閉店式典開催

イオン京橋店では閉店当日となる9月30日19時から閉店セレモニーを開始。19時から大阪市都島区のゴスペルサークル「cucumber choir@human note」による歌の披露、19時20分から日本テレビ系音楽オーディション番組「歌スタ!!」でメジャーデビューを果たし一世を風靡した地元・京橋出身の歌手「木山裕策氏」がヒット曲「home」を始めとする3曲(home三部作)を立て続けに披露した。

「home」を歌う木山裕策氏。

19時50分からはイオン京橋店長崎正司店長や都島区商店会連盟会長、イオン京橋店専門店会会長ら関係者による挨拶が行われ、従業員による花道で買物客のお見送りが行われた。
当初の閉店予定時刻から遅れること20分、多くの人が見守るなか、20時20分にシャッターが下ろされ、イオン京橋店は約半世紀の歴史に幕を下ろした。

イオン京橋店関係者による閉店の挨拶。

再開発のため一時閉店-再出店の「詳細は未定」

都商研の取材に対し、イオンリテール広報担当者は「都市再生緊急整備地域指定を受けていること」を一時閉店の理由として挙げており、店頭にも「一時閉店」の文字が掲げられている。
しかし、新施設の詳細は決まっておらず、9月時点では発表されていない。
今後は建物を解体し、数年をかけて再開発を実施。完成後の「再出店」をめざすという。
京橋は大阪市東部の一大ターミナルでありながら、大型再開発プロジェクトが相次ぐ梅田、難波、心斎橋と比較すると古い街並みが多く残り、開発が進んでいなかった。京橋の新たなランドマークとなる施設の誕生が期待される。

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