クロサキメイト専門店街、2020年1月24日破産申請-4月30日閉店

福岡県北九州市八幡西区のJR黒崎駅に直結する商業施設「クロサキメイト」を運営する第3セクター企業「メイト黒崎」(北九州市は約0.4パーセント出資)が2020年1月24日に東京地裁に破産を申し立て、財産の保全管理命令を受けたこと、それに伴い、専門店街を4月30日に閉鎖することを発表した。
追記:新型コロナウイルスの影響で4月8日に閉館したとみられる。井筒屋は8月17日に閉館する。

黒崎井筒屋・クロサキメイト。

かつては黒崎そごうとジャスコだった

クロサキメイトは1979年10月に、百貨店「黒崎そごう」と総合スーパー「ジャスコ黒崎店」を核に開業。建物は地上7階建、店舗面積は39,100㎡。
北九州の副都心・黒崎のファッションを牽引する大型商業施設であったが、1990年9月にジャスコから業態転換したイオングループのファッションビル「黒崎フォーラス」が1999年2月に撤退、黒崎そごうも経営破綻により2000年12月をもって廃業。その後、北九州財界の支援を受け、2001年10月に井筒屋(近隣から移転)とメイト専門店街(旧・メイトエンポリアム)を核とする商業施設へのリニューアルを実施した。

クロサキメイトの食品売場はイオン系のレッドキャベツ。

2009年10月には高層階にコールセンター「富士通コミュニケーションズ北九州黒崎サポートセンター」を誘致、並行して井筒屋の賃料引き下げを実施するなど、商業施設としての維持、活性化に向けた取組みを進めていた。

井筒屋縮小に加えて多額の耐震化費用も一因か

クロサキメイトの核店舗である井筒屋は2016年に、子供服・玩具売場を中心に売場を刷新、大型雑貨店「無印良品」と靴量販店「ABC-MART」、積文館書店の複合書店「ブックセンタークエスト」を導入するリニューアルを実施したが、経営悪化により2018年7月に黒崎店の閉鎖を発表
その後一転、同年12月に売場を低層階(1~3階)に集約し営業継続、高層階(4~7階)を丸紅リアルエステートマネジメントにより専門店街として再生する方針に転換した。
しかし、井筒屋が2019年8月1日に縮小営業を開始した一方、メイト黒崎が井筒屋から運営移管した4階の一部と7階飲食店街を除き、2020年1月現在も閉鎖フロアへの新規テナントの入居見込みが立たない状況が続いていた。

テナントの撤退も続く。

また、同館は1979年に竣工したため耐震化工事が必要な状態であり、2020年中に工事がおこなわれる予定であったが、屋上広告塔屋の撤去など以外の工事は行われていないようであった。
耐震化とそれに伴う改装には10億円を超える費用がかかるとみられ、資金調達の目処が立たない状況であったと思われる。

井筒屋跡。

クロサキメイトは4月30日閉館-井筒屋は未定

クロサキメイトの運営会社であるメイト黒崎は、4月末での専門店街閉鎖を発表するとともに「クロサキメイト閉館後の施設解体再開発、このクロサキメイトの地が、黒崎地域の経済活性化に再び貢献できるよう、保全管理人の下で地域自治体を含む関係者と協議の上、同ビルの売却・再開発を含むあらゆる方策を検討して参る予定」としている。入居する黒崎井筒屋については、1月24日時点で今後の処遇は発表されていない。

関連記事:黒崎井筒屋、営業継続へ-閉店から一転、売場縮小で
関連記事:フォレオひびきの、2019年9月27日全面開業-完成から1年半、「グッデイ」「万惣アルゾ」を核にようやく開業
外部リンク:クロサキメイト閉店及び破産手続開始申立てのお知らせ

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フジ、ニチエーを2020年3月2日に完全子会社化-福山地盤のスーパー、フジ傘下に

四国地方地場流通大手「フジ」(愛媛県松山市)は、広島県備後地方地盤の中堅食品スーパー「ニチエー」(広島県福山市)を会社分割により、2020年3月2日をもって完全子会社化する。

ニチエーの店舗(松永店)。

ニチエー、2017年には広島市内進出を果たしていた

ニチエーは1959年3月に広島県福山市今津町で「松永主婦の店」として創業。1962年5月に現法人を設立、1970年2月に現在の社名に改称した。2020年1月現在は「ニチエー」「フードガーデンニチエー」「フードグランニチエー」の屋号で11店舗を展開。直近事業年度の売上高は90億1900万円。
同社は2002年以降、既存店の新ブランド(フードガーデン)化を開始。2016年3月には高級路線の新業態1号店「フードグランニチエー三成店」を出店、2017年4月には広島駅南口の「広島エディオン蔦屋書店」に広島市内初となる「フードグランニチエーEKICITY広島店」を出店するなど、店舗の近代化を推し進めていた。

フードグランの店舗(エキシティ広島店)。

フジ傘下入り後も屋号・店名は変わらず

フジは従来、広島地盤の地場食品スーパー「ピュアークック」を引き継ぐ形で2012年11月に設立した「フジマート」(フジ100%出資)を通して、2019年3月に廃業した三和ストアーの一部店舗を取得、フジ運営の小型店舗(フジ洋光台店、ZY東雲店)を運営移管し、小商圏対応地域密着型スーパー13店舗を展開していた。
しかし、今回フジはニチエーと同名の新会社(フジ100%出資)を設立し、ニチエー全11店舗及び関連施設に関わる資産・負債と各種契約及び従業員を承継するスキームで事業一式を取得、ニチエーの社名及び屋号を存続させることを発表した。

ニチエーの社是。

フジは「今後も、地域に根差した営業活動を通じ、お客さまの支持を得られるよう努めてまいります。」とコメントしており、今後も当面、従来と同様の屋号、店舗形態が維持されるものとみられる。
(撮影:だいにちさん廣丸さん

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