ダイソー広島三越店、2025年10月31日開店-大創産業お膝元の百貨店ワンフロアに

広島県広島市の三越伊勢丹HD系百貨店「広島三越」7階に、大創産業の100円ショップ「ダイソー広島三越店」が2025年10月31日に開店する。

百貨店激戦区、食とファッションで差別化図る広島三越

広島三越は1973年4月に中国新聞旧本社跡地に三越直営店「三越広島支店(広島八丁堀三越)」として開店。建物は地上8階地下1階建で店舗面積は14,979㎡。中国新聞文化事業社が所有する。
三越は開店当初、広島県内初となる大手百貨店として高い集客力を誇り数度にわたる増床を実施したが、1974年10月のそごう進出や地場同業2社(福屋・天満屋)との競争激化を背景に後塵を拝していた。
同社は業績不振続く広島三越の業態転換検討に加え、1982年3月に広島駅南口Aブロック第一種市街地再開発事業(現エールエールA館)への進出表明、1990年3月にはJR西日本と広島駅南口再開発(現minamoa)への進出に向けた基本合意を締結するなど増床困難な現店舗からの移転を試みたが、いずれもバブル崩壊後の景気低迷や自治体との出店事業者調整により失敗に終わり、老舗の暖簾を活かした百貨店支店として存続を図ることとなった。
その後、2010年4月には地域子会社運営に移行、2016年11月の三越伊勢丹HD中間決算記者会見で同店を含む地方4店舗(松戸・府中・広島・松山)の業態転換が再び検討にあがったが、2021年5月のJR東日本系高級食品スーパー「KINOKUNIYA entrée(紀ノ国屋アントレ)」導入など、同年秋に全館新装開業を果たした松山三越とともに段階的な全館リニューアルを終えている。

大創産業お膝元の百貨店に主力業態「ダイソー」展開

ダイソー広島三越店は、2025年春までレディスファッション「St.VERMEER(サン・フェルメール)」「HAVE A NICE TRIP(ハヴァナイストリップ)」や手芸用品店「ステラの仕立屋さん」、ジャパンオプティカルの眼鏡店「広島三越メガネサロン」といったブランド、大規模催事場(催物会場+特設会場+イベントスペース)など営業していたが7階ワンフロアに開店するもの。
三越伊勢丹HDは、2023年4月に福岡三越に大創産業九州旗艦店となる3ブランド複合店「DAISO/StandardProducts/THREEPPYラシック福岡天神店」を導入、2024年10月には松山三越に大創産業のダイソー標準店「ダイソー松山三越店」を導入するなど、地方店舗の客層拡大に向けた施策を打ち出している。
大創産業にとっても広島は創業以来の本拠地であり、今後の百貨店での店舗展開に向けた試金石としての役割を担うとみられる。

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