パルコ下通GATEプロジェクトビル、2023年春開業-PARCO熊本再進出、星野リゾートとの複合施設に

熊本県熊本市中央区の下通商店街に、パルコ(PARCO)を核とする複合商業施設「(仮称)下通GATEプロジェクトビル」が2021年7月1日に着工した。新施設は2023年春を目処に開業する。

パルコ(仮称)下通GATEプロジェクトビル。

パルコ、熊本に再進出

下通GATEプロジェクトビルの前身となる「熊本パルコ(熊本PARCO)」は、1971年10月に「新世界会館」として開業。建物は地上9階地下1階建、所有者は地場不動産飲食業の三陽(三笠うどん)。

熊本PARCO。(旧店舗営業最終日)

開業当初は大手総合スーパー「長崎屋熊本店」を核とする商業施設であったが、1984年2月に長崎屋が経営不振のため撤退したため、1986年5月にパルコが新たな核として出店した。
パルコは市中心部を代表するファッションビルとして、店舗前の水圧で開店するオブジェ「グラニッドボール(通称:パル玉)」とともに親しまれたが、施設の老朽化や商環境の変化もあり、2018年度には売上高が約40億円に低迷。2020年2月29日に賃貸借契約満了にあわせ閉店していた。

2021年現在の熊本PARCO(解体中)とパル玉。

熊本県内初となる「星野リゾート」との複合施設に

下通GATEプロジェクトビルの建物は地上11階地下1階建、パルコの営業フロアは地上2階~地下1階、売場面積は3,424.84㎡、延床面積は9,992.42㎡。
パルコと施設所有者は、熊本パルコの閉店及び建替計画の発表当初、低層階を同社の“新業態”商業施設、高層階を分譲マンションとする方針を打ち出していたが、高層階(3階~11階)は県内初となる「星野リゾート」のホテルとする方針に見直すこととなった。同社は都市型ホテルとして「OMO」を展開しており、下通もOMO業態となる可能性が高いであろう。
(注:星野リゾート 界 阿蘇 は大分県に立地)

アーケードに面するパルコの新商業施設。

パルコが運営する低層部の売場面積は旧店舗(9,051㎡)の半分ほどであり、同社の中低層商業施設「ゼロゲート(ZERO GATE)」と同程度の売場面積となるが、2021年7月の定期建物賃貸借予約契約書締結時点においては新施設の名称や出店テナント構成など詳細を未定としている。
パルコは新施設について「新たなコミュニケーションが生まれる拠点として連携を図りながら、既存のアーケード商店街や周辺商業施設との相乗効果をもたらし、熊本地震からの復旧・復興が進む熊本の中心地にふさわしい新たな商業施設を目指してまいります。」とコメントしている。
「パルコ」業態として再出店するかは未定となっている。

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