大阪三菱ビル、2024年春に建替え開業-高層階はカンデオホテルズ、船着き場や展望テラスも

大阪府大阪市北区の大阪メトロ御堂筋線淀屋橋駅・京阪中之島線大江橋駅近くにある大型オフィスビル「大阪三菱ビル」が、カンデオホテルズのフラッグシップホテル(旗艦店)を核とする大型複合施設として、2024年4月に建替えリニューアル開業する。
(仮称)大阪三菱ビル。

関西有数の金融街・堂島に立つ三菱の重要拠点だった

大阪三菱ビルは1969年8月竣工。建物は地上15階地下4階建。
ビル開業以来長らく、三菱グループの関西における重要拠点のひとつとして、三菱東京UFJ銀行大阪営業部・大阪中央支店や三菱商事関西支社、千歳興産大阪支社といった三菱系企業が入居していたが、建替構想や支店統廃合を背景として各社ともに移転、空きビルとなった。
旧・大阪三菱ビルと向かいの日本銀行。

その後、大阪三菱ビルは2020年2月15日に解体工事が着工、ビル区画一帯(堂島浜一丁目地区・0.5ha)は同年4月に都市再生特別地区追加を受けている。

大規模オフィスやカンデオホテルズのフラッグシップ進出

新施設は2021年10月着工、2024年4月竣工予定。建物は地上32階地下2階塔屋1階建で、商業フロアは1・2階、オフィスフロアは3~15階、ホテルフロアは17~31階、敷地面積は約3,571㎡、延床面積は約66,000㎡。開発主体は三菱地所・三菱商事都市開発・積水ハウス・MULリアルティインベストメント(三菱UFJリース系)の4社が出資する特定目的会社(オーエム4)。
(仮称)大阪三菱ビル。

テーマに「大阪市内を南北に貫く大動脈である御堂筋と堂島川が交差する視認性に優れたこの地に、水都のにぎわいを「むすぶ」」を掲げ、外装デザインにはガラスファザードによる軽やかなデザインを採用。
1~15階(低層部)のうち、1~2階は商業フロアとして、店舗に加えて保育施設や健康増進施設、運動支援施設、オフィスロビーを整備。3~15階は「新しい働き方を提案する高規格オフィス」として、基準階面積約1,760㎡、総貸室面積約22,700㎡の高規格オフィスを整備する。

1階オフィスロビー。


3~15階オフィスフロア。

16階(中間階)は「(仮称)御堂筋プレゼンテーションギャラリー」として、御堂筋の街並みが一望できる展望テラスを設置。
17~31階(高層部)は、大手ホテルチェーン「カンデオホテルズ」のフラッグシップホテル「カンデオホテルズ大阪堂島浜(仮称)」として、客室548室やレストラン・バー、フィットネス、スカイラウンジを整備する。
17階「(仮称)カンデオホテル大阪堂島浜」ホテルロビー。

高さ約135メートルとなる最上階には展望露天風呂「天空のスカイスパ」を設けるなど、国際級ホテルとしての水準を満たすホテルをめざすとしている。

17階「(仮称)カンデオホテル大阪堂島浜」客室。

隣接する堂島公園では船着き場整備、一大観光拠点に

大阪三菱ビルは今回の建替えを機に、従来のオフィス機能に加えて商業や観光機能を併せ持った大型複合施設として生まれ変わることとなった。
隣接する堂島公園では、観光船着き場の整備を目玉とする再整備プロジェクトが行われる予定となっており、関西有数の金融街である堂島のさらなる拠点性向上が期待される。

(仮称)大阪三菱ビル建替え計画

住所:大阪府大阪市北区堂島浜一丁目1-5

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