古町ルフル、2020年4月から順次開業-新潟大和跡に複合再開発ビル、三越から一部ブランドが移転

新潟県新潟市中央区の大和新潟店跡に、複合商業施設「古町ルフル(古町REFuRu)」が2020年4月から順次開業する。

古町ルフル。

古町を代表する老舗百貨店「大和」だった

古町ルフルの前身となる百貨店「大和新潟店(新潟大和)」は1937年9月に開業。建物は地上8階地下1階建、売場面積は20,696㎡だった。

大和新潟店。

大和新潟店は、近接する百貨店「新潟三越(旧・小林百貨店)」や総合スーパー「イトーヨーカドー丸大新潟店(旧・新潟丸大)」とともに、開業当初より古町・本町エリアを代表する百貨店だったが、経営環境の悪化や香林坊本店への経営資源の集中を名目に2010年6月25日をもって閉店していた。
大和の建物は、同年8月4日より新潟市が1階フロアを借り受け、新潟商工会議所が運営する多目的スペース「ふれ愛古町」として営業開始したが、わずか半年後となる2011年3月に撤退。同年9月23日には古町で創業した新潟地盤の家具・インテリア専門店「山下家具店」が1~3階フロアを借り受け「ヤマシタ新潟古町店」を開店したが、山下の新店舗(現・THE SHOPPING.)開店と「古町通7番町地区第一種市街地再開発事業」の本格化に伴い2016年12月25日に閉店、2017年2月から解体工事と新たな建物の建設が始まっていた。

市役所や専門職大学、三越から移転するブランドも

古町ルフルの建物は地上12階建、敷地面積は約5,221㎡、建築面積は3,528㎡、延床面積は33,275㎡。
低層階(1~2階)の商業フロアには、2020年4月1日以降、神戸に本店を構える老舗ベーカリー「ドンク」の三越向け姉妹ブランド「ジョアン(古町ジョアン店)」やドラッグストア「ココカラファイン」、コンビニ「ローソン」、「ジュンコシマダ」など飲食・物販店舗が順次開店。3~7階には5月7日に「新潟市役所ふるまち庁舎」が開設。10~11階には、2021年に新潟総合学院(NSG)グループの「開志専門職大学」が開学する予定。
なお、古町ジョアン店は新潟三越1階からの移転となるもので、地方都市初となる路面店となる。同社は新潟伊勢丹にも4月25日に店舗を新設する予定であり、新潟県内2店舗体制となる。

古町・本町エリアの新たな核として期待

古町・本町では、2010年6月に百貨店「大和新潟店」が閉店して以降、同年9月に「新潟WITH」(旧・新潟イチムラ)、2016年1月にファッションビル「ラフォーレ原宿・新潟」(NEXT21・現新潟市中央区役所)、2020年3月には地場・小林百貨店を前身に持つ「新潟三越」が閉店するなど、大型開発プロジェクトや既存施設のリニューアルが相次ぐ駅前・万代地区とは対称的に集客力が低下していた。

新潟三越。

2019年7月には地域唯一の大型総合スーパー「イトーヨーカドー丸大新潟店」が全面リニューアルを実施、2020年3月20日には賑わい創出拠点「新潟古町まちみなと情報館」が開設、三越内に入居していた「詩仙堂 BY HITOSHI」「伊太利屋」が古町に新店舗を開設するといった動きもあるが、三越跡については、再開発が検討されているものの具体的な計画は決まっていない。
古町ルフルには、古町地域への来街者を繋ぎ止める新たな核としての役割が期待される。

古町ルフル

住所:新潟市中央区古町通7番町

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