ボンベルタ橘、2020年11月中旬リニューアル開業-24時間営業のドンキ進出か?

大手流通グループ「パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)」傘下のディスカウントストア「ドン・キホーテ」と「橘百貨店」は、宮崎県宮崎市の百貨店「ボンベルタ橘」を2020年4月中旬以降改修工事し、11月中旬を目処にグランドオープンすること発表した。
橘百貨店。

ドンキ傘下となった宮崎橘通の百貨店「ボンベルタ橘」

ボンベルタ橘は1952年に地場百貨店「橘百貨店」として創業。
橘百貨店は創業当初、「橘グループ」の中核企業としてスーパーや宿泊業に参入するなど多角化戦略を推進していた。しかし、1973年11月に開業したばかりの都城店を僅か1年後の1975年に閉鎖、直後に詐欺被害を受けたこともあり、流通大手のニチイ(現・イオン)傘下のもと経営再建を打ち出したが、同年中に会社更生法を申請、経営破綻していた。
その後、1976年に流通大手のジャスコ(現・イオン)傘下となり新会社を設立。1977年の総合スーパー「橘ジャスコ」への業態転換を経て、1988年の建替えを機に百貨店「ボンベルタ橘」に再転換、2007年11月のイオングループ脱退まで百貨店業態として営業していた。

橘百貨店西館・エアラインホテル。

イオングループ脱退後の2008年7月には、地元企業が出資する「橘ホールディングス」傘下に経営母体を移行し、低層階に百貨店フロアを集約、高層階を中心に大分県別府市に本社を置く「明林堂書店」や100円ショップ「ダイソー」の大型店、フタタのスーツ専門店「SUIT SELECT」、高級家具インテリア店「大塚家具」を相次ぎ導入する業態改革を行い、売場の再活性化を目指した。
合わせて2013年2月には、西館高層階に入居する「宮崎エアラインホテル」を取得、橘百貨店との一体経営を推進していたが、2020年2月1日に百貨店・ホテルともに「ドン・キホーテ」傘下となった。
なお、ドン・キホーテ傘下入り後も、現金ポイントカード「ボンベルタプレミアムカード」、橘友の会お買い物券、ボンベルタ橘商品券は継続して利用可能となっている。

24時間営業のMEGAドンキ進出か?

ボンベルタ橘を運営する橘百貨店は、2019年5月に大規模小売店舗立地法における営業時間を「午前9時~午後11時」から「24時間」に変更する届出を行っており、2020年1月14日から24時間営業の実施が可能となっている。
ボンベルタ橘は、2015年7月に開店した地階の地場食品スーパー「ハーティながやま」が2018年2月に撤退して以来、地下食品売場の大半が閉鎖状態にあるため、2020年4月中旬から11月中旬まで実施する改修工事により、生鮮食品の取扱いがある大型総合ディスカウントストア「MEGAドン・キホーテ」が出店するものとみられる。

HEARTYながやまボンベルタ橘店(2018年2月閉店)。

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