橘百貨店、ドン・キホーテが買収-2020年2月1日から同社の運営に

ドン・キホーテの親会社であるパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)は、宮崎県宮崎市の百貨店「橘百貨店」(ボンベルタ橘)と、併設する「宮崎エアラインホテル」を運営する橘ホールディングスをドン・キホーテが2020年2月1日付で買収し、ドンキ社の運営とすることを2020年2月1日に発表した。

橘百貨店。

地階の大部分が閉鎖状態だった

ボンベルタ橘は、地場百貨店「橘百貨店」として1952年に開業。都城店の失敗に加えて詐欺にあったことを起因とする経営悪化に伴いニチイグループ(現・イオン)と提携、その後、1976年に提携相手をジャスコ(現・イオン)に変更し「橘ジャスコ」となった。
1988年には建て替えを機に現在の屋号に変更。イオンモール宮崎の開店もあり、2008年にイオングループを離脱して地元資本の「橘百貨店」の運営となった。
現在は日本百貨店協会に加盟しておらず、百貨店とファッションビルの中間業態というべき構成となっている。

橘百貨店西館・エアラインホテル。

建物は東館(本館)・西館の2館体制で店舗面積は19,861㎡。立体駐車場とエアラインホテルを併設する。同店の地階の食品売場は、2015年7月より地場スーパー「ハーティながやま」(都城市)の運営となっていたが、2018年2月20日を以て僅か2年半で閉店していた。現在は、一部の和洋銘店などを除いて閉鎖状態となっており、集客の要を欠いたことにより苦しい運営となっていたと思われる。
そのほか、現在はテナントとして大塚家具マリークヮントハニーズスーツセレクト宮崎交通などが出店する。

ドンキ、他の地方百貨店買収も…?

宮崎市では、2020年秋にアミュプラザ宮崎が開業を控えており、ファッションビルに近い業態の橘百貨店の今後が不安視されていた。
今後、同店はドンキのノウハウを導入した店舗になると考えられ、同社による百貨店・ファッションビル運営がどういったものになるのか、また他の「一等地にありながら経営不振となっている地方百貨店」を買収することがあるのかも注目される。

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