セブン-イレブン、関西でのSポイント取り扱いを2022年6月30日終了-セブン&アイとH2Oの提携解消へ

コンビニエンスストア大手の「セブン-イレブン・ジャパン」(東京都千代田区)は2022年6月30日、関西の店舗で実施していた阪急阪神グループの共通ポイント「Sポイント」のサービスを終了する。また、流通大手「セブン&アイ・ホールディングス」(東京都千代田区)と「阪急阪神百貨店」「イズミヤ」などを傘下に持つ「エイチ・ツー・オーリテイリング」(H2O、大阪府大阪市北区)は両社の業務提携関係を解消する。

セブンイレブンの店舗。(東大阪市)

7&i、H2Oと提携するも関係深まらず

流通大手「セブン&アイ・ホールディングス」はコンビニ最大手「セブン-イレブン・ジャパン」や総合スーパー「イトーヨーカ堂」を傘下に持ち、関西2府4県ではセブンイレブン2,774店舗のほかイトーヨーカドー7店舗を展開している(店舗数は2022年5月末時点)。
H2Oリテイリングは「阪急百貨店」「阪神百貨店」を関西を中心に15店舗展開するほか総合スーパー「イズミヤ」や食品スーパー「関西スーパー」「阪急オアシス」を傘下に持つなど関西の有力小売グループの1つとなっている。2021年12月には関西スーパーがH2Oグループ入りした。

セブン&アイとH2Oは2016年10月、資本業務提携の合意を発表した。2017年10月にはセブン&アイ傘下の「そごう・西武」が運営していた「そごう神戸店」(神戸市中央区)と「西武百貨店高槻店」(大阪府高槻市)をH2Oグループに譲渡。2019年10月にそれぞれ「神戸阪急」「高槻阪急」と店名を変更し再開店した。そごうの旗艦店であった神戸店は「神戸阪急」となった。

また、2018年5月からは阪急阪神グループの共通ポイント「Sポイント」が関西2府4県のセブンイレブンで利用可能になった。
しかしそれ以上の関係強化は進まず、資本提携は立ち消えになったほか、2021年7月にはH2O傘下のコンビニ「アズナス」がローソンに転換するなど、提携の先行きが不透明なものとなっていた。ローソンに転換となったアズナス。(十三店)

H2O、今後はローソンと関係強化を図る

関西2府4県のセブンイレブン約2,800店舗で実施していた阪急阪神の共通ポイント「Sポイント」の付与・利用のサービスを2022年6月30日23時59分で終了する。また、阪急阪神クーポンの利用も同時刻をもって終了する。セブン&アイとH2Oの提携も解消される見通し。

セブンイレブンの店舗。(大阪市)

H2Oは2021年5月にローソンと包括業務提携契約を締結しており、2022年1月にはH2Oとローソンが共同開発した商品が発売されている。H2Oは今後ローソンとの関係強化を図っていくとしている。

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