メグリアセントレ、2024年6月30日閉店-豊田サティ後継のギャザビル核店舗、22年の歴史に幕

愛知県豊田市の豊田市駅前にある商業施設「豊田市駅東地区再開発ビル・ギャザ(GAZA)」の核店舗「メグリアセントレ」が2024年6月30日をもって閉店する。

マイカル核の再開発ビルとして誕生

豊田市駅東地区再開発ビル・ギャザは、1995年4月に「豊田市駅東地区再開発」の一環として開業。開業当初の商業フロアは1~5階で店舗面積は16,020㎡。
マイカルの生活百貨店「豊田サティ」を核に、屋内型テーマパーク「ダイナレックス」といった同社系専門店やGAZA専門店が立ち並ぶ施設構成であったが、マイカルが2001年9月に民事再生法を申請、同年11月に会社更生法を申請したため、再建の過程で2002年5月をもって一時閉店した。

マイカルの後継店、メグリア唯一の中心市街地店舗だった

メグリアセントレは2002年7月に開店。
トヨタ自動車系職域生協「トヨタ生活協同組合(メグリア)」は、マイカル豊田サティの閉店に先駆けて、2002年4月にサティの後継店として豊田市中心部初となる新店舗を開店する方針を表明。同社主導により同年7月に1階直営食品売場を再開、同年10月に2階直営衣料雑貨売場を再開するなど、豊田市駅前に早期に総合スーパーが復活することとなった。

メグリアセントレ。

あわせて、旧来のビル管理運営会社を引継いだTMO法人「豊田まちづくり」主導のもと、3階を「ユニクロ」を核とする専門店フロアとして刷新、4~5階をトヨタ自動車系企業を中心とするオフィスフロアとして転用するなど、商業フロアは縮小したもの、空きビル化の回避を実現した。

サティ時代の店内サイン類を青色に変更した案内板。

その後も、メグリアは2009年7月に2階直営衣料売場を「ファッションセンターしまむら」を核とするメグリア専門店フロアに転換。GAZA専門店街も2023年に大規模リニューアルを実施し、サティ時代を踏襲した館内デザインから木目調基調の館内デザインにイメージの刷新を図った。
一方、1階フロアはメグリア直営食品売場の開店からほとんど手が加えられていない状態にあった。

2度の核撤退、市内で相次ぐリニューアルの影響も?

豊田市内では2017年9月に「イオンスタイル豊田」が建替新装開業2019年10月にはヤマナカフランテ館跡地に「クロスモール豊田陣中」が開業、2022年に豊田市駅前のT-FACEに高級食品フロア「とよたまるごとフードマルシェ(食品核:成城石井)」「三越豊田(食品核:ジュピター)」が開店するなど、大型店のリニューアルが目立っている。
T-FACEと兄弟関係にあるGAZAにおいても、2023年より段階的にリニューアルが進んでおり、メグリアセントレの閉店に影響を与えたとみられる。

館内は木目調の内装へリニューアル。サティ感ゼロに。

地域の食を支えてきたGAZAの核はいかに?

メグリアセントレ閉店により、豊田市駅1km圏内からフルライン型食品スーパーが消滅することとなる。
マイカル時代から地域の食を支えてきたGAZAが果たす役割は大きく、T-FACEの2度の百貨店撤退(そごう・松坂屋)やGAZAの核店舗撤退(マイカル)を乗り越え、地域を代表する専門店ビルとして再生した実績がある豊田まちづくりの手腕発揮に期待したい。

メグリアセントレ

住所:愛知県豊田市喜多町1丁目140
営業時間:10時~20時

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