ツクモ博多店、2021年3月5日開店-福岡空港前・ベスト電器博多南店の免税店跡に九州再進出

福岡県福岡市博多区の都市高半道橋IC・福岡空港国際線ターミナル近くにあるヤマダデンキグループの家電量販店「ベスト電器博多南店」3階に、ヤマダデンキグループの総合PC専門店「ツクモ博多店(TSUKUMO 博多店)」が2021年3月5日に開店した。

ベスト電器博多南店。

福岡空港そばのベスト、コロナ禍で戦略見直し進めていた

ベスト電器博多南店は、2000年11月に「ベスト電器博多南本店」(コンピュータウン併設店舗)として開店。店舗面積は4,081㎡。
開店当初は、福岡市内の同社運営店舗としては旗艦店のベスト電器福岡本店に次ぐ規模であった。2009年には同社のアウトレット業態旗艦店「MEGAアウトレットベスト博多南店」に転換、3階に100円ショップ「ダイソーベスト博多南店」を導入するリニューアルを実施したが、2012年12月のヤマダ電機(当時)との資本業務提携もあり、2013年には標準業態「ベスト電器博多南店」に再転換している。
2018年9月には直営売場を1~2階に集約し、3階にはALEXANDER & SUN運営の総合免税店「A-Connectionベスト電器店」と大信薬局運営の観光客向けドラッグストア「大信薬舗」を導入するリニューアルを実施。訪日外国人観光客によるインバウンド消費獲得を図ったが、2020年にはコロナ禍もあり免税店が撤退していた。

コロナ禍で大規模リストラのツクモ、実験店で福岡再進出

ツクモ(旧・九十九電機)は1947年に東京・秋葉原で創業。
創業以来、秋葉原電気街のシンボル的存在であったが、2009年3月には経営悪化のためヤマダ電機(当時)の完全子会社「ProjectWhite」による経営に移行していた。
ヤマダ傘下入り後は、2014年12月に同じくヤマダ傘下となったベスト電器の福岡本店8階に「ツクモ福岡店」を出店するなど、スケールメリットを活かした事業展開を推し進めていた。
しかし、2020年5月14日には「オンライン・B2Bビジネス強化」「好調なWEB販売部門、法人営業部門及びオリジナルPC開発部門への人的リソース投入」を理由として首都圏店舗半数超の閉鎖を伴う店舗統廃合計画を発表。同年6月30日には「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による影響」を理由としてツクモ福岡店を追加閉店、あわせて法人営業拠点も廃止するなど、九州進出からわずか5年で全面撤退していた。

オープン告知。

九州再進出1号店となるツクモ博多店は「既存店舗とは大きく立地条件の異なるチャレンジ店舗」として、従来同社が得意としてきた駅前・駅近立地ではなく、コロナ禍やネット通販の利用拡大といった消費生活の変化を考慮したロードサイド型店舗として出店。ツクモらしい専門店作りに努めるとしている。

ツクモ博多店(ベスト電器博多南店3階)

住所:福岡県福岡市博多区東那珂2丁目31-1
営業時間:午前10時~午後8時
(ベスト電器の営業時間に準ずる)

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