東急、日本初「郊外型MaaS」実証実験を2019年1月より開始-たまプラーザで「目的に応じた多様な交通手段」提供

東京急行電鉄(東京都渋谷区)は、田園都市線たまプラーザ駅(神奈川県横浜市青葉区)の周辺で、住民・利用者の希望に応じて複数の移動手段を提供する「郊外型MaaS」の実証実験を2019年1月下旬から3月下旬にかけて実施する。

「郊外型MaaS」の実証実験説明会。

たまプラーザで「目的に応じた交通手段の提供」実験

「MaaS」とは、英語の「Mobility as a Service」の略で、ICTなどを活用して利用者の目的などに応じて最適な交通手段を提供するサービスのこと。
今回、実験地域となるたまプラーザ駅周辺は街びらきから40年以上が経過し、駅から離れたエリアにも住宅が増えているほか、高齢化も進行しつつある。そのため、「次世代郊外まちづくり」のモデル地区として選ばれたという。
東急電鉄によると「郊外型MaaS」の実証実験は日本初となる。

渋谷直通高級バスや自分で操作する小型モビリティも

今回提供される交通手段は、渋谷まで直通運行する3列シートの「ハイグレード通勤バス」、利用者が利用したい時にスマートフォンで予約してAIが運行ルートの判断をおこなう「オンデマンドバス」、ホンダの小型電動モビリティ「MC-β」を用いて利用者自身が動かす「パーソナルモビリティ」、マンションの空き駐車場に設置する「マンション内カーシェアリング」の4つ。

大きな注目を集めた東急トランセの「ハイグレード通勤バス」。


革張りシートやWi-Fi、充電ポート、トイレなど充実の設備。

これらが選ばれた理由は、事前の住民アンケートによる地域の声を反映したものだという。
オンデマンドバスやカーシェアリングなどでは、AIの信頼性や予約システムの技術的検証も実施される。

東急沿線で2~3年後の実用化めざす

東急電鉄では、2019年1月下旬から3月下旬にかけてたまプラーザ駅北側の美しが丘地区(人口:約1万4000人)で参加者を募集する形で実証実験を実施。
今後は東急沿線の他地域でも同様の実証実験をおこない、2~3年後には本格運用の開始をめざすとしている。

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