ユニバース十和田東ショッピングセンター、2017年11月11日開業-旧・十和田市駅跡地

青森県十和田市の中心部・十和田市駅跡地に「ユニバース十和田東ショッピングセンター」が2017年11月11日に開業する。
imageユニバース十和田東店。

「十和田市駅」跡地、ようやく再活用

「ユニバース」(青森県八戸市)は、流通大手「アークス」(札幌市)傘下の地場スーパーマーケット。
ユニバース十和田東ショッピングセンターは、2012年3月で廃止された十和田観光電鉄線十和田市駅の構内ととうてつ駅ビルの跡地に建設されたもので、総店舗面積は6,210㎡で、食品スーパー「ユニバース十和田東店」を核に「ダイソー」や「モスバーガー」など7店舗が出店する。
核店舗のユニバースではベーカリーと一体化した50席のイートインスペース「くつろぎコーナー」や、キッズスペースを設ける。
imageユニバース東一番町店は十和田東店への移転により閉店。

なお、近くで営業していた「ユニバース東一番町店」は十和田東店への移転統合という形で11月7日をもって閉店した。

紆余曲折だった「とうてつ駅ビル」再開発計画

1985年に開業した「とうてつ駅ビル」には、ダイエーのフランチャイズ店舗「ダイエーとうてつ駅ビル店」を核に、複数の専門店が入居していた。
このとうてつ駅ビルは「駅舎」「ショッピングセンター」「バスターミナル」の3つの機能を備えており、地方小都市としては画期的な施設だった。
しかし、ダイエーの経営不振により2006年にとうてつ駅ビル店のフランチャイズ契約が打ち切られ、2007年に閉店。その後、大阪の不動産会社「大和システム」が駅ビルの再開発を目的に土地を買収するも、2010年に同社が経営破綻し計画は白紙に。2011年には地元不動産開発会社「FINI」による建物の解体を前提とした複合商業施設の再開発計画が持ち上がった。
そして、2012年3月31日の十和田観光電鉄線の廃線と共に駅ビルの大部分は閉鎖となった。
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十和田観光電鉄線。一部の車両は七百駅で保存されている。
(Googleストリートビューより)

ところが、FINIは駅ビル解体後に建設するはずだった複合商業施設の計画を中止し、2014年にユニバースが駅跡を買収。その後、2016年3月にユニバース主導のショッピングセンター計画が発表されたことで、紆余曲折の再開発計画にようやくピリオドが打たれた。
なお、2016年3月には十和田市駅バス停も廃止となったほか、とうてつ駅ビル内で最末期まで営業を続けていた人気の立食いそばは十和田市中央バス停前で営業を行っている。

とうてつ駅ビル店の閉店から9年、そして十和田観光電鉄線の廃線から4年半あまりを経て待望のショッピングセンター開業となったが、度重なる再開発計画の頓挫を目の当たりにしてきた十和田市民にとっては「待ちくたびれた」という印象が強いかもしれない。

(完成予想イメージは公式サイトより)
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外部リンク:「ユニバース十和田東ショッピングセンター(青森県十和田市)」の新設 並びに「ユニバース十和田東店(現東一番町店の移転・新築)」の新規オープンのお知らせ (ユニバース公式サイト)

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