ドラッグストア大手「マツモトキヨシHD」(千葉県松戸市、以下マツキヨ)と「ココカラファイン」(神奈川県横浜市、本店は大阪府大阪市、以下ココカラ)は、2020年1月31日に記者会見を開き、2021年10月1日付で経営統合することを発表した。
マツモトキヨシ(東京都豊島区)。
全国展開の巨大ドラッグストア誕生
マツモトキヨシは1932年12月に千葉県松戸市で「松本薬舗」として創業。首都圏地盤であったが、2000年以降からイズミと提携し「ゆめドラッグ」を展開、九州地盤の「ミドリ薬品」を傘下に収めるなど、地方における店舗網の強化を進めている。
ココカラファインは2008年4月に首都圏地盤の「セイジョー」と関西地盤の「セガミ」の経営統合により設立。2010年10月には関西地盤の「アライドハーツHD」(ライフォート・ジップドラッグ)と経営統合している。
ココカラファインの旗艦店(大阪市)。
一時、ココカラはスギ薬局との経営統合を検討しており、両社の綱引き状態となっていたが、マツキヨとの経営統合に落ち着くここととなった。
今後、両社は新会社を設立して、株式移転によりマツキヨ社・ココカラ社を傘下に置くかたちとなる。
そのため、屋号などは当面維持されることとなるとみられる。
追記:新会社はマツキヨHDの松本清雄社長が代表に就任する。
売上高1兆円、アジア2位の巨大チェーンに
マツキヨHDはドラッグストア業界国内5位(かつては1位)、ココカラは7位(かつては3位)であるが、経営統合後の売上高は約1兆円と業界首位のツルハHD(北海道札幌市)の8000億円弱を大きく上回り、国内で首位・アジア全体でも「ワトソンズ」(香港)に次ぐ2番目の規模の巨大ドラッグストアチェーンとなる(2018年度数値より)。
また店舗数も3000店級と、こちらも日本最大となる。
ドラッグストア大手7社の売上推移(各社決算により作成)。
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