東京都渋谷区の東急電鉄東横線代官山駅近くにある複合施設「代官山アドレスディセ」の食品核を担うイオン系高級食品スーパー「ピーコックストア代官山店」が2026年3月22日午後6時をもって閉店する。
同潤会アパート跡地再開発でうまれた「代官山アドレス」
代官山アドレスは1927年竣工の財団法人同潤会系共同住宅「代官山アパート」を組合施行「代官山地区第一種市街地再開発事業」の一環として建替え2000年8月に開業。建物は鉄骨鉄筋コンクリート造地上36階地下4階建で敷地面積は17,262㎡、延床面積は96,513㎡、高さは約120m。

代官山アドレスディセ。
代官山ディセ、当初の核は「明治屋産業の旗艦店」だった
代官山アドレス商業フロア「代官山ディセ」の店舗面積は約4,809㎡で延床面積は約7,022㎡。2026年3月現在は住商アーバン開発が管理運営を担う。

フードマーケットタベルトのイメージ。
代官山ディセ開業当初の核店舗「フードマーケット代官山タベルト本店」は、1995年12月開店の生鮮パワーセンター「タベルト太宰府店」(現ルミエール太宰府店)や1996年11月の高級食品スーパー1号店「タベルト京都店」(2026年2月閉店)の流れを汲む店舗として、直営生鮮3品/グロサリーに加え、ワイン輸入商社系ショップ&レストラン「エノテカ代官山店/リストランテ・ラ・トスカーナ」や自然派惣菜店「目黒亀屋」、ベーカリー「ブーランジェリーブルディガラ代官山」、ドラッグストア「IWAI」(現マツキヨココカラ系)をインショップとして導入するなど、九州本拠の大手精肉販売グループ「明治屋産業の旗艦店」としての位置付けをもった店舗だった。
2005年には構造改革中だった「大丸ピーコック」に
代官山タベルト本店は明治屋産業の威信をかけた店づくりを打ち出したことで、中華惣菜店「PAOPAO」と並ぶ同社首都圏事業のシンボル的存在となったが、2005年5月に競合高級食品スーパーの台頭を受けて閉店、百貨店系高級食品スーパー「大丸ピーコック」が同社から店舗を居抜きするかたちで新店舗を開店することが決まった。
大丸ピーコックは2005年当時、百貨店由来のファッション衣料大幅縮小(専門店転換)や高級食品スーパーへの経営資源集中、店舗モデルの刷新(三田伊皿子店を代表する商住一体型店舗強化)といった構造改革に取組んでおり、代官山タベルト跡への居抜きも改革の一環によるものであった。

ピーコックストア代官山店。
代官山ピーコック、20年の歴史に幕
ピーコックストア代官山店は2005年11月に「大丸ピーコック代官山店」として開店。同店は「代官山ピーコック」の屋号を前面に押し出し、新たなキーワード「鮮度」「出来たての美味しさ」「日常生活サポート」を訴求するなど、インショップ主体のタベルトからフロア構成を全面刷新した。2013年4月に運営会社がJフロントリテイリング(大丸松坂屋百貨店系)からイオン完全子会社に移行したのちも、同社近隣店舗「ピーコックストア恵比寿店(旧大丸ピーコック恵比寿店)」「ピーコックストア恵比寿南店(旧松坂屋ストア恵比寿店)」を上回る輸入食品やワインの品揃えもあり、代官山を代表する高級食品スーパーとして顧客支持も厚い店舗であった。
ピーコックストア代官山店閉店の案内。
ピーコックストア代官山店の閉店は、2026年3月発足のイオン系首都圏食品スーパー新事業会社「イオンフードスタイル」による新業態2号店「フードスタイル代官山店」への転換によるもの。
イオンフードスタイルは、2026年3月8日にも旧ピーコックストア三田伊皿子店を業態転換するかたちで1号店「フードスタイル三田店」を開店したが、商品数集中(2割削減)による価格やライブ感の訴求という新業態の“価値”を代官山店の売場にどこまで落とし込むか注目が集まっている。
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